GANG PARADE（以下、ギャンパレ）が2024年1月28日（日）、東京・日比谷公園大音楽堂でワンマンライブ「天晴れ！真冬の大ギャンパレ音楽祭 in 日比谷野音」を開催する。
ギャンパレにとって、2019年以来4年8カ月ぶりとなる日比谷野音でのワンマン。当時はメジャーデビュー、そしてナルハワールドのお披露目ライブということも含め今も語り継がれるターニングポイントとなるワンマンとなった。そんなギャンパレと縁の深い野音に現体制の13人が立つことを記念し、StoryWriterでは当時の野音ワンマン時、まだメンバーではなかった5人へのソロインタビューを掲載していく。
第5回は、カ能セイ。2022年3月のWACK合宿オーディションで合格し、5月21日の「GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR」神奈川・Yokohama Bay Hall公演でお披露目ライブを行いGANG PARADEで活動をスタート。グループの中では最もキャリアの短い彼女が、どのような想いで野音に向かうのか。話を訊いた。
取材＆文：西澤裕郎
写真：まくらあさみ
自分がやらなきゃという意識が前より芽生えた
ーーギャンパレでの活動が約1年半経ち、セイさん的に自分を発揮できている感覚はありますか？
どんどん素を出せてきている感じがしています。前はもうちょっと構えてたというか。大人数がいる場所で発言するのは今でもあまり得意じゃないんですけど、最近はそれがちょっとずつできるようになってきたかなという感じです。
ーー活動当初から、素を全開で出せているのかと思ってました。
1人の取材とかではわーって話せるんですけど、意外とみんなでいるときにメンバーに頼っちゃっていて。全員で13人いるし、あまり自分からというのがなかったんですけど、自分から前に出るようになってきました。
ーー末っ子気質なところがある？
そうなのかなって、ギャンパレに入って気づきました。
ーーもともと兄妹はいるんでしたっけ？
ひとりっこなんですよ！ だから家では長女だし、グループでは末っ子でもあります（笑）。
ーー自分のことを出せるようになったきっかけはなんだったんでしょう？
KiSS KiSSが始まったことがひとつのきっかけだと思います。ナルちゃん（ナルハワールド）はちょっと長いけど、キャリアの若い6人が集まってスタートするから、全部1から考えなきゃいけなくて。そのタイミングで、自分がやらなきゃという意識が前より芽生えたんです。それはギャンパレにも繋がっていて。今までは自分のことで精一杯だったけど、もっとグループでどうしなきゃいけないかを考えるようになりました。これまでお姉さんたちがやってくれていたことを自分たちがやるようになって、もっと前に出なきゃいけないし、考えなきゃいけないと思うようになって。そこがいい感じに繋がったかなと思います。
ーー最初KiSS KiSSが結成されたとき、どんな気持ちだったんですか？
純粋に、めちゃうれしい気持ちだったんですけど、それなりに不安もありました。
ーーそれはどういった不安だったんですか？
それこそ、全部1から作らなきゃいけないし、どうなるんだろうっていう不安ですね。同時に、ワクワクもしていました。
KiSS KiSSがはじまってから知るメンバーの新しい一面があって、それがすごくうれしい
ーーKiSS KiSSでは、セイさんはどういう部分をメインで担っているんでしょう？
振り付けとか、自分が得意だと思っていることは率先してやるようにしています。みんなも振り付けに関して「セイ、いいのある？」って訊いてくれたりするので、そこは頼られているのかなあって。自分でも頑張ろうと思っているのでそこは頑張りたいです。
ーーKiSS KiSSで、振り付け何曲ぐらいやってるんですか？
最初に12曲をみんなで分けたんですけど、私は「雨天決行」と「Twilight」かな。あと「KiSSES」もやってます。
ーー振り付けをする上で、ギャンパレと考えを分けているところはありますか？
KiSS KiSSは今どき向きというか、TikTokとかでよく見るような流行りを意識しています。だから、ギャンパレの振りより手数がシンプルに多いかも。ただ、最近はギャンパレでも「ソムニウム」とかキャッチーなので、曲によりますね。
ーーギャンパレの振り付けは、グループの創設者であるカミヤサキさんや、マイカ（キャン・GP・マイカ）さんが作ってきた伝統もありますしね。
そこが難しくて。マイカさんとかサキさんが作ってくださった振りって、遊び人のみんなもやりやすくて、みんなが1つになれる一体感があるのですごいなって思いますね。ギャンパレらしさがめちゃくちゃ出ている。それを私も、もうちょっと取り入れなきゃなって思ったりもするんですけど、逆に新しい風を求められたときに自分の感じが出てるかもですね。
ーー逆にKiSS KiSSはセイさんの創造性をダイレクトに出せるんじゃないですか。
今までギャンパレでもやったことない動きだ、って言われることが多くて。うねうねしているかもです（笑）。私の作った振りだ、って分かるっぽいです。セイっぽいね～って言われます。
ーーそれはお客さんから？
お客さんからも言われますし、メンバーからも振り入れしたときとかに言われたりします。
ーーKiSS KiSSのメンバーの関係性はギャンパレとはまた違いますか？
全然違うと思います。KiSS KiSSがはじまってから知るメンバーの新しい一面があって、それがすごくうれしいです。
ーー特に印象的だった一面があれば教えてください。
ベビちゃん（チャンベイビー）は、ギャンパレだと、私とかと一緒で赤ちゃんみたいな感じでバブバブっていうイメージだったんですけど、KiSS KiSSが始まってから、お姉さんの一面も結構見えて。普通に「ダメだよ！これ！」みたいに注意してくれます（笑）。
ーーちゃんと先輩として接してくれると。
先輩だって分かっていたんですけど、そういうお姉さんらしいところも知れて嬉しいです。
最近はセルフツッコミにハマってます
ーー全然話が変わるんですけど、今は、カ能セイ語みたいなのは出ないんですか？
どうなんだろ。そもそも何を言ってましたっけ？
ーー「涙涙涙（るいるいるい）」とか「こんちくわに」みたいな（笑）。
言ってた（笑）。最近もありますよ、いろいろ！ でも変わるんですよ、めちゃくちゃ。ちょっと前でいうと、一時期ずっと語尾にチャンネルをつけてました。「うますぎチャンネル！ いえーい！」みたいに。それがめっちゃ伝染して、みんな言ってました。ちょうどKiSS KiSSが始まったくらいだったのかな。
ーー今はチャンネルは使ってない？
今は使ってないです。一時期、遊び人もリプとかでチャンネル使ってましたもん（笑）。あ、最近はセルフツッコミにハマってます。文を打つときに「ﾏｼﾞｶｯｹｴ!」みたいに、半角のカタカナでセルフツッコミするっていうのにハマってます。
ーーちゃんと自分とは違う人がつっこんでるよと分かるように、半角のカタカナにしてるんですね（笑）。
そうです、ツッコミ屋さんを最近作るのにハマってます。
ーーそういうのは、突然ひらめくんですか？
この感じは、本当に自分以外あまり見たことなくて（笑）。話すように書いてます。この前、メンバーからも、こんなに顔文字と、改行と、ひらがな、カタカナが多い人、あまりいないって言われました。顔文字、好きなんですよ。絵文字はあまり好きじゃなくて。好きな絵文字も5個くらいしかないんですけど、5パターンぐらいある星が好きです。
ーー文字を書いてみたときの並びにこだわりがある？
そうです、そうです。見たときに漢字が多い文章は、読む気にならなくて。パッと見てかわいい～！っていうのが好きです。私、絵本とかめっちゃ好きなんですよ。絵本を結構読んでるからかもしれない。
私、ドMなのかもしれないですね（笑）
ーー最新EPの『The Night Park E.P.』では、「アイシテ」の作詞をしています。リリースのトークイベントで、他のメンバーは、セイさんの暗い部分が出てると話してくれました。
二重人格みたいになってますよね。恥ずかしくて（笑）。誰しもが暗い部分って持ってるじゃないですか。今回はセンチメンタルっていうテーマがあったので、そういう面が出たんじゃないかと思ってます。
ーー普段、センチメンタルになるときはありますか？
超たまにあります。一人になると、意外と考え込むかもしれないですね。
ーーどんなことを考えたりするんですか？
えー、なんだろう。本当にいろいろです。ギャンパレのこともですし、普通に自分のグループでの在り方みたいなことは考えますね。
ーーこれからの人生のこととか。
考えます（笑）。人生考えがち！
ーーあははは。以前のインタビューで、忙しい方がいいって言ってましたもんね。
私、本当に詰め込んじゃうんですよね。限界だと思ったことって意外と突破できちゃうことを知っちゃったんです。ギャンパレに入った当初、ライブだけでも死ぬかと思っていたし、LINE CUBE SHIBUYAでお腹が痛いときが過去一でつらかったんですけど、それも乗り越えられたので。
ーーさらに限界までいけると思ったんですね。
と思って詰め込んじゃうんですよね。意外と死なないなって思っちゃって。
ーー自分が限界を更新していくことがうれしい？
私、ドMなのかもしれないですね（笑）。
ギャンパレにとっても、私にとっても、野音は特別な場所
ーーギャンパレは、2024年1月28日に東京・日比谷公園大音楽堂でワンマンライブ「天晴れ！真冬の大ギャンパレ音楽祭 in 日比谷野音」を開催します。ギャンパレにとって、4年8カ月ぶり2度目の野音ワンマンですが、どんなイメージがありますか？
私がギャンパレに入る前に調べたときにYouTubeで最初に観たライブ映像が、野音の「LAST」だったんです。自分もあのステージに立てるんだと思ったら、すごくうれしいです。野音を経験しているメンバーもいるし、自分の中でも憧れがあったので、野音はまじでうれしいです（笑）。もう語彙力がなくて、なんて言えばいいんだろうな。
ーー逆に重みみたいなものは感じる？
感じますね。前回の野音がどんなものだったのか実際肌では感じてはいないから、基準は難しいけど、前回を超えていけたらいいなって思います。今回のテーマはお祭りですし、最近、ギャンパレってお祭り似合いすぎじゃないですか？ 我らはお祭りグループなので！ 最近、それぞれの個性というか癖と言いますか、それがいい意味で出まくっているなって。
ーーちなみに、ライブにおけるセイさんの個性はどういうところにあると思いますか？
最近、衣装が短パン担当みたいになっていて。2年ぐらい一人だけ“短え！”みたいな感じなので、元気さ！かなって。ハピラキシャカリキ！って感じでやってます！ 全力で。本当に1個1個足を上げるのも、足が目立つかなと思ってやっていて。短パンになってから足を頑張ってます。足をめっちゃ上げるみたいな。
ーーライブにおけるセイさんの個性は、足（笑）。
ライブにおけるカ能セイは足を頑張ってます！ ジャンプのときに足をうわって上げたり、走るときに足を上げるみたいな（笑）。あと、腰が入ってるって言われます！ だから今のカ能セイは、腰と足です。ｴｯﾁﾃﾞｽﾈ(ﾜﾗ)!
ーーあははは。今回の野音ワンマンは真冬の中での開催ですが、どんなライブにしたいなと思っていますか？
シンプルに寒いので、めちゃくちゃあっためたいです。一番アツい場所を作ります！ ギャンパレにとっても、私にとっても、野音は特別な場所ですから。まじで歴史を刻みたいです。あと、遊び人との一体感がギャンパレの強みなので。初めて来てくれた方たちにもやば！最高じゃん！と思ってもらえるような一日にしたいです。
ーーそこで、セイさんの注目ポイントは足と腰。
足と腰に注目してくださいとかやばいですよね（笑）。もっといいこと言った方がいいですよね？ 一番大きく動きます！ 遊び人と一緒になれたらいいなと思ってます。普通にめっちゃ緊張してますけど。
ーー普段とは違う緊張？
緊張というか、ずっとソワソワしてます。まだ、2ヶ月前なのに。来てほしいような来てほしくないような気持ちです。
ーーその日、セイさんの100％が見れるのを楽しみにしています。
100といわず、120、150、1000……1億ぐらい出しちゃいます！ 頑張ります！
◼︎ライブ情報
天晴れ！真冬の大ギャンパレ音楽祭 in 日比谷野音
2024年1月28日（日）@日比谷野外音楽堂
open／start 16:00／17:00 ※全席指定
[問] KM MUSIC 045-201-9999
チケット料金：
『通常チケット』 指定席 ￥5,500(税込)
※当公演は全て電子チケットとなります。
※未就学児童入場不可
https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=E7150021
GANG PARADE オフィシャルサイト：https://www.gangparade.com/
