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【現地レポ】WACK4度目の英国ロンドン公演でASP、ExWHYZ、モンアイが熱演、来年3月にはギャンパレが2度目のUK上陸へ

StoryWriter

アイナ・ジ・エンドやBiSなどが所属する音楽プロダクションWACKが、イギリス現地時間2024年11月26日(水)、4度目となる海外公演〈WACK in the UK vol.4〉を、英国ロンドンのライブハウスThe Underworldにて開催した。

これまでWACKは、2023年11月16日、2024年3月27日、8月28日に「WACK in the UK」をThe Underworldで開催。Vol.1は、同プロダクション所属のExWHYZ、ASP、アイナ・ジ・エンドとダンサー兼モデルのアオイヤマダによるスペシャルユニット「AiNATOAOI(アイナトアオイ)」が出演。Vol.2は、GANG PARADE、ASP、KiSS KiSSが、Vol.3はASP、BiS、豆柴の大群都内某所 a.k.a MONSTERIDOLが熱演を繰り広げた。

4度目となるWACKによるロンドン公演に密着した様子をレポートする。

〈WACK in the UK vol.4〉現地レポート

WACKが初めてイギリス公演を行なったのが2024年11月。そこから1年の間に、3回の自主公演を行なってきた。そして今回が4回目の開催となる。

同公演は、JPU RecordsのTom Smith氏も協力のもと、WACK自ら会場のブッキングをはじめ現地でのセッティングも行っており、まさにDIYな興行。初開催時には300人以上の観客がライブに訪れ、日本人の観客は2割程度。現地イギリスや他の国から訪れる観客が多かったが、今回はより現地の観客が多く見受けられ、着実にWACKが現地に馴染んできているように感じられるライブとなった。

Tom Smith

この1年で大きな変化といえば、WACKの代表である渡辺淳之介がイギリスの大学院進学のため、代表を退任。現在はイギリスに住み、大学院に通っている。中長期的に、WACKグループを海外に向けて発信していく。そんな強い気持ちが表れているのが、「WACK in the UK」といってもいいだろう。

今回の出演者は、全公演出演しているASPに加え、2度目の公演となるExWHYZ、同じく2度目となる豆柴の大群都内某所 a.k.a MONSTERIDOLの合計3組が出演を果たした。

ライブ当日。お昼過ぎくらいから、メンバーたちは、VIPチケット購入者と軽食をつまみながら話をしたりチェキを撮るなど、特典会を実施。その後じっくりとリハーサルを行い、ライブを迎えた。

開場すると、日本から本公演に足を運んでいる熱心なファンも見受けられるが、やはり多くが海外の観客たちだ。顔馴染みになったファン同士も多いようで、それぞれの推しについて話したりする姿も見受けられる。国は違っても推しで繋がるというのは、とてもよい光景だ。

開演時間前になると、渡辺淳之介が登場。「junjun!」「watanabesan!」と声援が飛ぶ中、「I was CEO of WACK. Now sutudent」と挨拶し笑いを誘った。この日は、アンケートに答えるとランダムチェキも配られる施策も行われていることも発表。渡辺は、日本のアンダーグラウンドアイドルを楽しんでいってください、とフレンドリーに挨拶しステージを後にした。

ライブの一番手は、豆柴の大群都内某所 a.k.a MONSTERIDOL。TBS系バラエティ「水曜日のダウンタウン」の企画「MONSTER IDOL」から2019年に誕生した豆柴の大群と、2022年に「MONSTER LOVE」から誕生した都内某所が、さらなるMONSETRIDOLになるため合併。アイカ・ザ・スパイ、ナオ・オブ・ナオ、レオナエンパイア、モモチ・ンゲールからなるWACK所属の4人組アイドルグループである。

クイーンの「We Will Rock You」が流れ、しばらくしてメンバー4人が登場。1人ずつ名前を告げると、リズムがシームレスに繋がり「豆んJOY」でライブをスタート。間奏部分では、ギャガーとして修行中のレオナがショートギャグを披露。とにかく明るい安村のネタを取り入れたネタを英語で堂々とやってのけると、客席から「パンツ!」とレスポンスも起こった。豆柴時代の疾走感あふれるロック曲「FLASH」と続け、「そばにいてよBaby angel」では「Jump Jump!」と観客に投げかけ、一緒にジャンプをして盛り上がった。

 

MCで、英語で「ロンドンが大好き。あなたにも、あなたにも、あなたにも、愛をあげたい。ライブを楽しんでね!」と伝えると、エレクトリックなダンスチューン「Starry Carnival」へ。ドロップ前にはアイカが笛を吹き、観客たちもジャンプして盛り上がる。ミクスチャー的楽曲「LiGHTS CAMERA ACTiON」ではナオとアイカが拡声器で歌うシーンも。一転、” Japanese kawaii“楽曲「ぷりぷり」では、客席からはメンバーの名前を叫ぶコールも起こった。さらに、豆柴の大群の初楽曲「りスタート」では、ガチ恋口上も起こるなど大きな盛り上がりを見せた。

「今日は来てくれてありがとう。またロンドンに来れるようがんばります」と英語で伝え、ナオとレオナの高音が聞き応え抜群な「MUST GO」を熱唱。続け様に「Walk」へ。「MUST GO」の姉妹曲とも言える同楽曲は、アイカの「クソッタレ まだできるよ」という感情の入った歌詞、ラストの4人でのコーラスからも、彼女たちの想いが溢れ出るようだった。最後は「Sing Aling Time!」を力一杯歌い上げて、4人はステージを後にした。

二番手で登場したのは、ASP。ユメカ・ナウカナ?、ナ前ナ以、モグ・ライアン、マチルダー・ツインズ、ウォンカー・ツインズ、チッチチチーチーチー、リオンタウンの7人組だ。これまでの〈WACK in the UK〉すべてに出演しており、堂々とした佇まいだ。今年は47都道府県ツアーを行い、10月8日には日本武道館での単独公演も開催するなど、1年で大きな成長を遂げている。

ハードなオープニングSEとともに登場した7人。「What’s up? LONDON!」とユメカが叫び、The Prodigyのマキシムが原曲を提供したデジタルチューン「TOXiC iNVASiON」でライブをスタート。妖艶なイントロで始まるラウドなミクスチャーソング「Black Nails」では日本語で「全員あがっていこうぜ!」と客席に投げかけ、ファストチューン「the MAN CALLiNG」へと一気に駆け抜けた。

「We are ASP from Japan. Nice to meet you UK!」と挨拶すると、1人ずつ自己紹介。スペシャルポーズ「J」を作って一緒にダンスしましょう!と英語で観客に伝えると、USロック的ドラムンベースチューンとアイドルソングの融合ともいえる「ジャ・パ・ニーズガール」へ。ASPならではの中毒性に満ちたエレクトリックダンスチューン「Tokyo Sky Blues」、「Anyway」と続けた。さらに、ASPの楽曲の幅を一気に広げたメジャーデビュー楽曲「Hyper Cracker」、ドープなビートのエクスペリメンタルな楽曲「darma」と、ASPらしさ満載の楽曲を駆け抜けた。

「今回が4回目のUK。世界中から来てくれてありがとう。出会ってくれてありがとう。UKを愛しています!」と英語で語ると、「TOTSUGEKI!!!!!」へ。さらに、ロンドンを拠点に活動する2人組ロック・ユニット”WARGASM”のプロデュース楽曲「MAKE A MOVE」、パンク調の初期楽曲「拝啓ロックスター様」と畳みかけ、圧倒的個性を持った楽曲と、それを自分たちの色で表現しきったパフォーマンスで堂々たるステージを見せつけた。

「以上、私たちASPでした。ありがとうございました!」と日本語で語り、ASPはライブを締め括った。

ライブのトリとして登場したのは、ExWHYZ。11月19日にYouTube Liveで、活動休止していたmayuの復帰が電撃発表された、ダンスミュージックを基軸にした4人組グループだ。mayuのライブでの正式復帰は12月8日の『ExWHYZ TOUR 2024 ‘HOPE’』初日大阪公演となるため、yu-ki、maho、mikinaの3人体制でライブに臨んだ。

オープニングSEが流れると、大きな歓声に包まれた。yu-ki、maho、mikinaが登場すると、mahoの「We are ExWHYZ! Are you ready?」という叫びから、疾走感あふれるロック調の「NOT SORRY」でライブがスタート。のっけから「Come on!」と観客たちに投げかけ、手拍子をしながら身体を揺らしていく。「Jump」という煽りとともに、ハードなダンスチューン「Unknown Sense」へ。客席の床が揺れる。yu-kiの「Clap your hands」という煽りとともにメロディアスな「You&Me」で一体感が生まれていく。mahoの伸びのある歌声に歓声が起こる。

「Nce to mee you. We are ExWHYZ!」と挨拶し、1人ずつ自己紹介。メロウな「4:00a.m」で自然と手拍子が起こり、観客たちは横揺れで身を委ねていく。続く「ANSWER」での身体が震えるくらいの重低音も心地いい。シームレスに四つ打ちのキックが定期的なリズムを刻むと「Des Speeching」へ。「Obsession」のイントロが流れはじめると大きな歓声が起こり、観客たちは手を上に上げたり、一心不乱に踊ったり、各々楽曲を楽しんだ。「Our Song」では多幸感に包まれると、「Hey guys. You are great! みんな大好き!」と思いを伝えた。

次がラストソングということを伝えると、もっとやってほしいという観客たちの声が沸き起こる。「ロンドンで一番大きい声出しましょう!」というメンバーの声に、大きなレスポンスで応える観客たち。最終曲「STAY WITH Me」のイントロが流れると、メンバーと観客たちで「おーおおーおおおおおお!」とシンガロングする。高揚感あふれるドロップ部分でもシンガロングが起こり、大きな一体感の中、ExWHYZの40分のライブは幕を閉じた。「また会えることを願っています!」と英語で伝え、3人はステージを後にした。

3組のライブが終了すると、渡辺が再び登場。なんと、ExWHYZのmayuも一緒に登壇した。渡辺の「Did you enjoy?」という投げかけに、会場からは大きな声援が沸き起こった。今回はパフォーマンスできなかったmayuは、「Next time, good performance!」と意気込みを述べ、渡辺からのパスを受け、映画『ターミネーター』におけるシュワルツェネッガーの名言「I’ll be back」と語り、大笑いした。

その後、メンバー全員をステージに呼ぶと、ASPのユメカは、英語の勉強をハードに頑張っていると語り、「tired」と語った。続く、リオンも英語を毎日勉強していると語ったあと、「Not tired」と語る。これはジャパニーズジョークと伝えると、客席は笑いに包まれた。続けて、MONSTERIDOLのモモチは「毎日勉強している。タイアード」と被せつつ、「毎日英語でラブレターを渡辺に送っている」と、渡辺に活動報告を英語で送っていることを明かすも、渡辺は「毎日写真とともにラブを送って」と、ジャパニーズジョークで笑いを取った。

そして渡辺は、5回目のロンドン公演開催を発表。会場はこれまでと同じThe Underworldで、日時は2025年3月26日。「出演は誰だと思う?」と投げかけると、客席からは様々な声があがった。ますはASPの出演が発表。そして、GANG PARADE、KiSS KiSSの2度目の出演も発表され、大きな歓声が沸き起こった。

そして最後は出演メンバー全員と観客たちで集合写真を撮影し、〈WACK in the UK vol.4〉は大団円を迎えた。

こうして今回も成功を見せた4回目のロンドン公演。今回の3組は、ほぼ英語のみを使ってライブでのコミュニケーションを行なっていた。1年前は、どのグループもたどたどしい英語を使いながらライブを行っていたが、どのグループも実に堂々としたパフォーマンスを行うようになった。観客たちも、アイドルカルチャーの楽しみ方をより理解しているようにも感じた。まさに続けていくことでグループが成長していく。この先、WACKの、そして日本のアイドルカルチャーが、イギリスにどのように根付いていくのか。そうした期待が強まる4度目のロンドン公演だった。

取材&文:西澤裕郎

WACK in the UK vol.4
2024年11月27日(水)@The Underworld

セットリスト
豆柴の大群都内某所 a.k.a MONSTERIDOL
1. 豆んJOY
2. FLASH
3. そばにいてよBaby angel
4. Starry Carnival
5. LiGHTS CAMERA ACTiON
6. ぷりぷり
7. りスタート
8. MUST GO
9. Walk
10. Sing Aling Time!

ASP
1. TOXiC iNVASiON
2. Black Nails
3. the MAN CALLiNG
4. ジャ・パ・ニーズガール
5. Tokyo Sky Blues
6. Anyway
7. Hyper Cracker
8. darma
9. TOTSUGEKI!!!!!
10. MAKE A MOVE
11. 拝啓ロックスター様

ExWHYZ
1. NOT SORRY
2. Unknown Sense
3. You&Me
4. 4:00a.m
5. ANSWER
6. Des Speeching
7. Obsession
8. Our Song
9. STAY WITH Me

■公演情報

WACK in the U.K. Vol. 5
日程:2025年3月26日(水)(ロンドン現地時間)
会場:The Underworld (London)
詳細は後日発表

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