取材&文:西澤裕郎
WACK所属の5人組アイドルグループ・豆柴の大群が2025年10月11日(土)、再改名後初の全国ツアー<天下豆一>のファイナル公演を東京・duo MUSIC EXCHANGEにて2部公演にて開催した。
TBS系バラエティ番組「水曜日のダウンタウン」の企画「MONSTER IDOL」から2019年に誕生した、クロちゃんプロデュースの5人組アイドルグループ・豆柴の大群。メンバーは、アイカ・ザ・スパイ、ナオ・オブ・ナオ、レオナエンパイア、モモチ・ンゲール、ハナエモンスターの5人。
<天下豆一>は、沖縄公演を皮切りに全国8か所を巡り、ライブで日本の「天下統一」を目指すというツアー。グループが誕生した地・沖縄では、7月20日にFC限定イベントも開催された。本記事では、ツアーファイナル東京公演の第二部の様子をレポートする。
ツアーファイナル東京公演、クロちゃんのサプライズ登場も
外は生憎の雨。しかし、duo MUSIC EXCHANGEには、会場いっぱいの豆粒(※豆柴の大群ファンの呼称)たちが集まり、ライブ前から熱気に満ちていた。
開演時刻の17時になり暗転すると、ステージ脇から「わんわんNo.1!」というメンバーたちの掛け声が漏れ聞こえ、メンバー紹介を組み込んだSEとともに5人が登場。5人がローテーションで立ち位置を変わりながら、それぞれの紹介パートでダンスを披露。レオナの「二部始まりました!」という掛け声とともに「りロード」のイントロが流れ、豆粒たちの熱のこもったコールが会場を包んだ。続く「ろけっとすたーと」、そしてメンバーたちの叫び声とともに始まった「恋のかけ算 ABCDEFG」で豆粒たちと一体感を生んだ。
しばらくの間を置き、アイカがツッコミを入れると、ハナエが「改めまして、私たち豆柴の大群です」と自己紹介。ハナエは、自分がきっかけで挨拶をすることを忘れてしまっていたようで、会場からは笑いが起こった。7月の沖縄公演から16公演を行ってきた本ツアー。「最初はすごい暑い日からはじまり、今日は秋めいて涼しい」と季節の移り変わりをハナエがしみじみ語ると、「今日長袖で来た人を後悔させるくらい熱くします! 最後よければすべてよしなので、ここにいる人で最高のライブを締めくくりたいです! 最後まで楽しんでいきましょう」と投げかけた。
異国情緒漂うサンバ調のダンスチューン「サマバリ」、重低音の効いたトラックとクロちゃんのラップがインパクトを残す「ミステリアスパーティー」で雰囲気を変えると、都内某所から歌い継いだガレージロック調の「ハバナイスデーイ」、メロウな「クッキー」と2曲を丁寧に歌い上げた。
続くMCのコーナーでは、昨年数ヶ月間に渡り、プロデューサーのクロちゃん(安田大サーカス)からギャガーとして任命され活動していたレオナが、久しぶりにギャグを披露することを宣言。渋谷ということで、ハチ公の「は」と「ち」でギャグを作ってきたという。最初の「は」では、「は、は、はくしょん!したら、白鳥になっちゃったよ〜ん」というギャグを披露。豆粒たちは静かな空気の中、大げさに笑った。続く「ち」では、「江戸時代のIKKOさん」というタイトルを伝え、IKKOの真似をしながら「ちょんまげ〜!」と叫んだ。会場には、本当の笑いが訪れた。ハナエも「おもしろい!」と太鼓判。
レオナは「心も体もあったまった状態で、次の曲にいきたいと思います」と位置につくも、別の立ち位置に立ってしまう。「あれ、間違えちゃった。こういうこともあるよね」と「間違いだらけのヒーロー」へ。続くダンスチューン「らぶ地球」では、様々な色のサイリウムがフロアを彩った。「わんダーらんど」「豆サンダー」の流れでは、ナオ、レオナ、ハナエの歌唱力と、アイカとモモチのアクセントになる声と歌のバランスのよさを見せた。
再びのMCで、ナオは「7月からツアーがはじまって、ツアーファイナルを5人の完全体でお見せすることができて嬉しいです」と、ツアー中、アイカ・ザ・スパイ、モモチ・ンゲールののどに不調で、5人体制が叶わなかった時期があったことに言及。「この先の未来にむけてみなさんもついてきてくれたら嬉しいです。私たちはいつだって行かなくちゃなので、最後までついてきてください!」と述べ、「MUST GO」へ。5人の力いっぱいの歌唱が、楽曲をさらに輝かせる。そして、グループのターニングポイントになった曲の1つでもある「Walk」、WACKらしい音楽要素が詰まった「大丈夫サンライズ」、豆柴の大群はじまりの楽曲「りスタート」へ。豆粒たちのガチ恋口上と混ざり合い、ハッピーな雰囲気に包まれてメンバーはステージを後にした。
豆粒たちの熱いアンコールに応えて、ツアーTシャツを着た5人が登場。新曲「ぱわうぇいっ!」をサプライズ披露した。ブレイクビーツに乗せて矢継ぎ早に歌い、リズミカルにダンスとフォーメーションチェンジを行う楽曲で、レオナのロングトーンも印象的だ。
新曲を歌い終えると、プロデューサーのクロちゃんがサプライズ登場。生放送を飛び出してきたというクロちゃん。メンバーたちは安心した表情でクロちゃんをいじりつつ、アイカが「ぱわうぇいっ!」が11月12日発売のベストアルバム収録の新曲であること、作詞作曲がビッケブランカ、振り付けがLANAの姉・LiLiによるものであることを明かした。
クロちゃんは、ツアー中のメンバーの体調不良や自身のポリープ手術にも触れ、「ピンチはチャンス。全国ツアーが成功したのは豆粒とメンバーのおかげ。このメンバーじゃなきゃイヤなんで、これからもよろしくお願いします」と感謝を述べた。モモチは「今日、声を出して届けられたことが嬉しい」と笑顔で語り、ハナエは「今回はメンバーで1から作って成功したツアー。実力がついたなと思いました」と自信をのぞかせる。アイカは「1・2部と倍の時間、みんなに会えて楽しかったです」、ナオは「どうなるかわからなかったツアー。5人でファイナルを迎えられて嬉しい」と語り、レオナは「5人とも成長した。ワンステップ、成長した。この“お立ち台”だけに!」とギャグで締め、会場を和ませた。
するとクロちゃんから、12月10日(水)に恵比寿LIQUIDROOMで周年記念イベントを開催することを発表。12月10日は、クロちゃんの誕生日であることも語られ、メンバーや豆粒に突っ込まれながらも和やかな時間を見せた。
そして、クロちゃんがどうしてもやってほしいとリクエストしたという、ライブでなかなか披露されないソウルフルな楽曲「ドンクサハッピー」をしっとりと歌い上げた。
「#天下豆一ツアー」
ファイナル東京公演
ありがとうございました‼︎アルバムに収録される
新曲「ぱわうぇいっ!」
初披露いかがでしたか?
ビッケブランカさん作詞作曲です✨
(昨日の豆tubeのあのお声🤭)クロPもTV生放送から
駆けつけてくれました🖤… https://t.co/kVT0khnEyw pic.twitter.com/1ZhczGhEA4— 豆柴の大群 (@mameshiba_96) October 11, 2025
再びのMCでモモチは、「このファイナルに5人で立てていることは当たり前じゃなく、本当に奇跡。ここまで完走できたのは、(私以外のメンバー)4人でがんばってくれたり、豆粒のみんなが来てくれたから。声が出なくなっちゃってめちゃめちゃ悔しかったし、みんなほど歌が上手くないから、いなくてもいいと思われちゃうんじゃないかと、不安だしネガティブになっていた」と、声が出なかった時期の気持ちを語った。そして、スタッフがレコーディング時期を調整してくれたり、メンバーがモモチの声を聞けて嬉しいと行ってくれたことに触れ、「戻って来れる場所が豆柴だと実感できて嬉しかったです。自分が嬉しかったように、みんなにとっても辛いときや楽しいことがあったとき、この場所がみんなにとって帰る場所、お家みたいになれたらいいなと思って。今度は自分がお家になって、5人でがんばっていこうと思いました。なので、これからも豆柴の大群をよろしくおねがいします!」と感謝を伝えた。
豆粒たちの大きな拍手に踊るモモチ。最後にもう一曲やりたいと語ると、次の曲には「これからもよろしくね」というパートがあることを語り、「知っている人も歌ってくれたら相思相愛なので一緒にしてもらってもいいですか?」と投げかけ、アンコール最後の曲「リトライ」へ。最後は、豆粒とともに「これからもよそしくね!」と大合唱。大きな愛が会場を包んだ。
最後は、クロちゃんが再登場し、ベストアルバムのタイトが『NO BEAN, NO BARK』であること、「豆がなければ吠えられない」という意味であることを伝え、豆柴の大群とクロちゃん、豆粒で「わんわん NO.1」と全員で大きな掛け声を叫び、ツアーは大団円を迎えた。
セットリスト
1. りロード
2. ろけっとすたーと
3. 恋のかけ算 ABCDEFG
4. サマバリ
5. ミステリアスパーティー
6. ハバナイスデーイ
7. クッキー
8. 間違いだらけのヒーロー
9. らぶ地球
10. わんダーらんど
11. 豆サンダー
12. MUST GO
13. Walk
14. 大丈夫サンライズ
15. りスタート
EN1. ぱわうぇいっ!
EN2. ドンクサハッピー
EN3. リトライ
■リリース情報
豆柴の大群
ベストアルバム『NO BEAN, NO BARK』
2025年11月12日(水)発売
【初回生産限定盤】AVCD-63763B/¥12,100(税込)
【通常盤】AVCD-63763/¥3,740(税込)
発売元:avex trax
収録内容
【CD】
1. THiS iS 豆柴の大群
2. ぱわうぇいっ!
3. 豆柴の大群 -お送りするのは人生劇場- 2025
4. サマバリ -2025
5. FLASH -2025
6. トラスト -2025
7. ガーデニング -2025
8. DADDY -2025
9. クッキー -2025
10. MUST GO -2025
11. Walk -2025
12. 大丈夫サンライズ -2025
13. りスタート -2025
【Blu-ray(初回生産限定盤のみ)】
「マメージングカーニバル@SHIBUYA STREAM HALL(2025.06.08)」
·りスタート
·ろけっとすたーと
·ぷりぷり
·恋のかけ算 ABCDEFG
·サマバリ
·Starry Carnival
·りロード
·ミステリアスパーティー
·クッキー
·大丈夫サンライズ
·今
·Walk
·MUST GO
·I need you
·FLASH
·そばにいてよ Baby angel
·Sing Along Time!
·En1 リトライ
·En2 DADDY
·En3 豆柴の大群 -お送りするのは人生劇場-
【MUSIC VIDEO】
・ミステリアスパーティー
【LYRiC VIDEO】
・リトライ
■イベント情報
豆柴の大群 自主企画イベント
2025年12月10日(水)恵比寿 LIQUIDROOM
※イベント内容は後日発表予定