【連載】なにが好きかわからない Vol.14「My Chemical Romance」

どうも僕です。

先日も面接でボコボコにされました。第1志望でエッセイやコラムの編集・企画をしたい旨を書きなぐったESを送ったんだけど第2志望も書かないといけなくて、とりあえず週刊誌とだけ書いたものの特に志望理由も書く必要はなかったわけです。しかし、面接室に入るや否や開口一番、

面接官「さて、エビナさんは週刊誌志望とのことですが…」

エビナ「「「「えぁっ!?!?!?」」」」
「… え。あ、あぁ… そうとも言えるんですかね…??」

面接官「?? うちの週刊誌とか読まれます?」

どもるエビナ「あー… 読まないですねえ…」

面接官「なるほど(微笑)」

エビナ「はい…」

結果、かなりの人数が落とされる面接だったのになんとか選考通過。次まで駒を進める。

就活ってなんなんだ??????

さて、皆さんはMy Chemical Romance(マイケミカルロマンス)というバンドをご存知でしょうか、アメリカのバンドなのでありますが。

活動時期は2001から2013年、既に解散してしまっているバンドですが僕は大学に入ってから、軽音サークルの先輩に一緒にライヴでカバーしようぜと誘われたのがキッカケで知ったわけです。

「ハ、ハァ。そのバンドよく知らないすけど、まあいいんじゃないすか」

こんな感じで適当に聴き始めたのだが、まあエモい。エモロック。

アルバム『The Black Parade』から聴き始めたのですが、1曲目「The End.」の世界観から2曲目「Dead!」の流れを聴いた時、「あ、これすごいアルバムだな」ってビビっと来ました。リード曲である「Welcome To The Black Parade」もかなりの名曲なんですが、個人的には「Dead!」派です。

「Dead!」の歌詞中には何度も〈Did you get what you deserve?〉(それに値することをしたのか?)が出てきます。「(特別大したことを出来ていないのに)君は死ななきゃいけない何か理由があるのか?」、「天国に行けるようなことはしてきたのか?」、「僕が天国で君を待つ価値はあるかな?」という、明るくポップなメロディにのせてそんな意味深な問いかけを何度もするのに、最終的にはLa La La~のコールと共に。

If life ain’t just a joke, then why are we laughing?

(もし人生がただのジョークじゃないなら、なんで俺達は笑ってんだろう?)

If life ain’t just a joke, then why am I dead? Dead!!!!!

(もし人生がただのジョークじゃないなら、なんで俺は死んでるんだ??え、死んでる!)

全部の歌詞は是非調べてみていただくと感じ方が一層変わってくるのですが、「人生、死ぬなんて冗談みたいな遠い話だし、もっと楽しく生きなよ」と、重く捉えがちな「死」を歌い飛ばすようなマイケミの世界観が素敵です。あ、死ってそんな大して今から恐れるものじゃないし、だったら今人生楽しんだ方がいいのかな~なんて、散々死ぬことについて歌ってきたのに、最後には明るく前向きに思えるようになる曲です。マイケミを通らないできた音楽人生ってホントに損だった、もっと多感な時期に聴きたかったなあ。

こんなバンドが2001~2013年、僕にチン毛が生えた頃、バスケ部で好きな女の子と1on1をした時にワザと負けたら「手加減しないでよ!」と泣いて掌底を喰らった頃、父親がいない間に部屋に忍び込んではエロDVDを漁っていた頃…当時の世界をエモで囲っていたバンドなのです。凄すぎる。どうしてバンド大好きっ子だったのに今まで巡り合わなかったのだろう、教科書に載ってなかったじゃないかと、◯京出版に文句入れたくなるレベルで衝撃的でした。

そんな中学エビナ警察が親父の部屋で夜な夜なAVのガサ入れをしていた頃にマイケミがリリースした空恐ろしいマスターピースがあるんです。「I’m Not Okay (I Promise)」という曲。

 

歌詞の内容を大まかに訳すと、幼馴染みかそれに準ずるくらい仲の良い女友達にボーイフレンドが出来て動揺して「あれ、ずっと一緒にいれるんじゃなかったっけ…?」。正に“I’m Not Okay”な状態になっている曲です。

いやね、分かる。

めっちゃ分かるよ。

平たく言ったら好きな子が他の男に奪われちまうんだもん、ヤバイよ。冷静じゃいられなくなりますよ。大サビではもう受け入れてI’m Okayだといますが、やっぱり最後にはI’m Not Okay!! に戻ってしまう情緒不安定さ。こういう状況にどう名付けたらいいのか分からないですけど、誰でも共感できるこの気持ち完璧に表現してますよ。それでも疾走感があって爽やかな曲調。もう名曲。もはや〈I’m Not Okay〉というフレーズが印象的すぎて、異性問題とか関係なく自分がピンチなときに頭にいつも流れてくる曲です。

テスト期間中にスラムダンクを徹夜で読み漁りそのテンションでバスケの朝練してたら教頭先生に職員室で死ぬほど怒られた中学の時も。

ゲーセンでヤンキーに絡まれて100円出せって言われたのに1000円札しかないので両替しに行ってきまーすって言ったら1000円札ごと奪われた時も。

人生初の彼女(2年付き合った)にフラれた直後に大学受験の不合格が通知されて毎日ゲロ吐いてはベッドに横たわってたあの時も。

僕、というか誰の人生も実は《I’m Not Okay》な状況の連続。今だってそうですが。

でもこんな風に明るく爽やかに、死だろうが時折襲ってくる些細なピンチだろうが何でも歌い飛ばしてくれる表現者がいるってだけで。どんだけ世界の人間は救われるんでしょうね。ピンチの時ほどその状況に明るく向かっていける気持ちを持ち続けたいです。大体の事は覚悟を決めてもがいてみればどうにかなります。

今週はこの辺りで。たまにはポジティヴに終わらせてみました。

また、来週。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。
エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。
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