【連載】なにが好きかわからない Vol.21「レベッカ」

みなさんこんにちは。

周りの友達もどうにかこうにか内定をもらって就活が落ち着いてくる中で、僕は何もしてません。一応来週面接はありますが、そんなに切迫感もなく一周して落ち着いているというか悟っているような境地。卒業までに決まればまあいいかな、なんという楽観主義。

最近は無理してとりあえず就職する必要なんて無くない? という変な逃避に走ってるんだと思います。親には申し訳ないとは思う気持ちは勿論ありますが…… そんなに生き急がなくてもいいんじゃないかなと思っていて。

就活に真摯に向き合ってた友達は気を遣ってくれるのですが、真摯に向き合ってない僕は就活に関するダメージがあまりないので変な意味で申し訳ないな~ヘラヘラ、という具合。昔からマイペースにしか頑張れない人間だったので、きっとマイペースでやっていったらまた何か良い結果があるんじゃないのかなあ。あ、やっぱり逃避。

さて今回僕がまたお話したいのは「レベッカ」です。

勿論アルフレッド・ヒッチコック監督の映画作品ではなく80年代の邦楽バンドの方。女性ボーカルバンドの走りともいえる存在。かの名曲「フレンズ」で一躍大ヒットしたバンドです。

前回お話したTommy february6も同じくシンセサイザーを多用するサウンドで、こういったサウンドとロックバンドは相性が良いという話をさせていただきましたが、レベッカは正にこれの元祖。僕が好きなLUNA SEAのギタリストSUGIZOが追求するギターサウンドもシンセ要素があって好きなんですが、聴く度にやっぱり僕は普通のロックよりもこういう季節感とかあまり関係ない、無機質なサウンドが好みなんだと痛感します。

これに加えてレベッカの歌詞、主にボーカルのNOKKOさんの書く詩は思春期の女の子の非行に走りそうな気持ちや恋に悩む心情を素直に描写できていてスゴイな、と。

先に挙げたサウンドと相まって、何かに悩む中高生の女の子が夜の都会にふらっと迷い込んでいくようなシーンが想像できる世界観になっています。これが僕は大好き。

「女の子は根本的に違う生き物で理解するのは難しい」という意識が強い僕は、女の子の考えている事とか感情が描写されている作品に興味を惹かれてしまうみたいです。女の子への興味がもの凄い。女の子が大好き!

変態みたいなことを言いましたが、レベッカを始めて知った時、実は異性の意識とか関係ない部分が僕に刺さりました。

実家でお母さんが夕飯の支度をしている時に口ずさんでいた歌が気になったのがキッカケでした。中学生の僕はあまり親と会話したくなかったので、歌詞だけ聴き取ってすぐにネットで検索したことを覚えています。調べるとレベッカの「MOON」という曲。今思うと、代表曲「フレンズ」よりも先にこの曲を知るというのは、全くレベッカ世代ではない僕の年代にとっては結構珍しいことじゃないかと。当時反抗期真っ盛りだった僕に、非行少女が恋に落ちて家を飛び出した場面を謳った歌詞がグサリと、クリティカルに刺さったんです。

こわしてしまうのは一瞬でできるから 大切に生きてと彼女は泣いた
MOON あなたは知ってるの MOON あなたは何もかも 初めてキスした日のことも
(レベッカ「MOON」)

非行や恋愛といった思春期特有の問題に走りがちな娘と、それを案ずる純粋な母親の気持ち。そんな気持ちを少女は心のどこかでちゃんと理解してか、でも素直に受け止め切れずに月を見上げてはぼんやりと耽ってしまう。

僕自身は非行こそしていませんでしたが、やっぱり反抗期真っ只中で何事にも反発していた時期。学校の先生や親にもあれこれと口応えするのがやっぱり大事な事には違いなかったのですが、同時に周りに迷惑や心配を掛けているのかなあとも気付きつつ自問することもある時期。そんな時にこの曲に出会ったことで、どこか自分を慰めてもらっている気持ちになれる、不思議な理解を示してくれた曲で思い出深いんです。

この人達が作る曲をもっと聴きたい! と思って、そこからレベッカのアルバムを適当に借りてみて掘り始めた次第です。本当に僕はこんな調子だったので、同年代と音楽の趣味が合う人があまりいない人生でした。

就活云々を筆頭に、中国留学に行ったと思ったら、アイドル事務所でインターンしてみたりと、やりたい事ばかりやって親に多大な心労をかけているという点で、僕は成長していないような気もします。だからこそいつまでもレベッカの曲が響いているんじゃないかと。レベッカを聴いて「俺もこんな時期あったな~若いね~」とか言えるようになったら大人になれるのかもしれないです。でもそれってちょっと寂しいことじゃないかな……。

お母ちゃんごめんなさい。いい年こいてまだ大人になれない僕でした。

また来週、1つよしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。
エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。
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