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StoryWriter

こんにちは。

今のところ手持ちの出版関係の会社の選考に漏れなく落ちました。たぶん。

落ち込んでいるといえば落ち込んでいるんですが、失敗に次ぐ失敗の中でどうにかラッキーが起こって今日まで生き抜いて来れている人生なので…… 良くも悪くも失敗に慣れ過ぎているなと感じています。失敗に泣き言をぼやいたり落ち込んでいる時間がムダだなあと思っていますし、早く次のチャンスまで牙を研ぐのか、はたまた諦めて他の道で妥協するのか決めないとな、と。

実は先日、先輩と谷中銀座をふらついている時に道端に占いのおばさんがおりまして。500円というので「まあ最近上手くいってないしなあ」と軽い気持ちでおばさんに就活の事を見てもらったんです。手相とタロットという王道のラインナップだったんですが、芸術や芸能方面の業界に向いているという皺が両方の掌に……!タロットの結果でも、やりたい事に突き進んで良い運命だとか云々。Oh…… そんな運命に生まれたならどうして神は今私にこんな苦境を与え給うのか??

「所詮占いだし、お客さんに気を良くしてもらいたいだけでしょ」と冷めた目線で見ればそれまでですが、やっぱりこういう事は言われてやはり嬉しいもので…… 単純なキッカケですが、とりあえずしばらく依然として今のままもがき続けてみたいなあ、と思った次第です。占いはイイゾ!

さて、今回お話したいのは人生絶不調、大殺界の真っ只中の僕みたいな人間が一度は思う「あの時こうしておけば……」、「なんであんな選択しちゃったんだろう……」という場面をやり直せる魔法の映画「アバウト・タイム」です。

 

(尚、多大にネタバレを含むのでこの映画に興味がある方はご注意ください。)

あらすじはというと、主人公のティムは21歳になる年を迎えた日に父親に呼び出されます。父の言うところによると「家系の男は実はタイムスリップ能力を持っている」とのこと。騙され半分で父の言う通りに、クローゼットに入って戻りたい場面を思い出してみると、実際にタイムスリップできてしまう。この能力で彼女をゲットしてやろうと意気込むティムは…… といったストーリーです。

序盤から中盤にかけては、彼女を作るために何度も過去に戻る主人公が恋愛で成功していくラブコメストーリーなのですが、後半からヒューマンドラマへと大きく転換していきます。

映画の見所としては、父親の死期が近くなってしまい父親が元気だった頃に卓球をしている場面に戻るシーンです。実は父親が亡くなりそうな頃、ティムには結婚して奥さんとの間に2人目の子供が出来ており、父親の死期を変えるようなタイムスリップをすると子供の存在にも変化が影響してしまうので、もう父親と会うことはできなくなってしまいます。ティムはそれを知っていて父親と卓球をしている時に辛くなってしまうのですが、その様子を見た父親は全てを悟ってしまいます。

「未来を変えないように上手くやろう」

そう言って、親子揃ってティムの幼少期に2人で海辺で遊んだあの日に戻りティムは実際の時間軸世界ではもう会えない父親と目一杯遊んだ夏の日を過ごします。そして、最後に父親が教える「人生を楽しむヒント」とティムが自分で見つけ出す「人生を楽しむヒント」とは……。核心過ぎるのでここは映画を観てのお楽しみということで。

「人生を楽しむヒント」ってなんだろう?
というか、そもそも楽しい人生ってなんだろう?

そのポイントは勿論人それぞれなのですが、僕の人生にとって価値のある瞬間ってどんな時だったっけ? と振り返ってみたときに一番に思いつくのは「逆転劇」をキメた時です。

この人すごく可愛いけど絶対俺のこと好きにならないだろうな……
絶対この大学に行きたいけど模試はE判定だったし……
出版社行きたいけど箸にも棒にも掛からぬ……

まあ上に挙げたのは浅い例でありますが、僕みたいなネガティブ人間は「可能性」というものに対して目を瞑りがちになってしまって前向きに目標達成に取り組むことができません。「絶対ムリだ、できっこない」と泣きながら、でも諦めたくはない…… でも…… の繰り返しに苛まれながら惰性のような努力を積むしかなかったんです。そんな努力でも積んでいけば結果に結びつくことがあり、加えて自分の中でマイナスの状態をもがいていたので達成感も一入。

ここで大事なことはやはり、どんなに追い詰められても諦めなかったということです。ピンチに追い詰められ、時には自分自身で追い詰めることになったとしても、牙を研ぐ手だけは止めない。結果を出すまでが努力なのだから、納得のいく結果につながるまでは出来る事を全てやる。苦境であればあるほど、人生に於ける努力の価値と結果の充実度合いが高まるんだなあ、と思います。そして、それの積み重ねこそが人生を楽しむ価値につながるんじゃないかと。

箸にも棒にも掛からぬ状況のボク。早く諦めたいとも思うけど、どうしても次の一手を考えてしまう以上、もうしばらくあがき続けたいと思います。次はどこから目標に近づいてやろうかな?

自分に言い聞かせるだけの回になってしまいました。要反省!

次回はもっと良いこと書きたいです。また来週、よしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。
エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。
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