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StoryWriter

皆さんこんばんは。

株式会社SW西澤さんのツイートでご存知の方もいるかと思いますが、ここStoryWriterを運営するSWで4月1日から正社員として働かせていただくことになりました。3月末ギリギリまで某鉄道会社の外国人観光専用窓口でアルバイトをしていたり卒論を書いていた普通の大学生です。

その一方で、これまで1年近くこのStoryWriterで連載を書かせていただいたのですが「冷静に考えるとお前誰やねん」というツッコミが聞こえてきそうなので、正社員になったというタイミングで改めて自己紹介というか、自分のこれまでの話を何回かに分けてこの場を借りてお話しさせていただきたいと思います。

地元は青森市で、色々な事がありすぎて何があったのか、はたまた無かったのかも覚えていないですが、比較的楽しく生きていたと思います。一浪を経て、19歳で大学進学を機に東京に上京してきました。大学で勉強したい事というのは特に無かったのですが、青森という場所では自分が好きなバンドや歌手のライヴに行く機会も少ないし、ネットで得る面白い事やイベントが起こっている情報ではほとんど東京で起こっている事だったので、東京に行けば何かきっと面白い事があると思って上京してきました。後は、小さい頃にお母さんが簡単な英語を教えてくれた事があって英語がまあまあ得意だったので、東京なら外国人といっぱい会えるかなあとか思ってたくらいです。

大学生活が始まりましたが、これも恐らく一般大多数が経験し得る普通の大学生活だと思います。週末は友達と集まってワイワイして、サークルではバンドをやって、原宿とか下北沢をうろつくようになったり、と。大学での専攻は中国語で当初は全くやる気がなかったのですが、ネイティヴの先生がめちゃくちゃ鬼のような指導をしてくるもので、気がついたらそれなりにコミュニケーションが取れるようになっていました。不本意ながらも乗り掛かった船という事で、中国は浙江省杭州市という美人多い事で有名な街に1年間留学へ。日本語学校の先生として1流アルバイター(※アルバイトにめちゃめちゃ熱心に励む人)をやりながらあちこちプラプラしてました。僕にとっては本当に楽しい国で、満喫している間に中国語専攻を名乗れるくらいのレベルにはなれたかな? って感じです。まあ中国での話はまた今度詳しくお話させていただきましょう。

そんなこんなで日本に帰ってきたのですが、中国では他人の目とか一切気にせず好き勝手やってきたのに、日本に来たら早々に就活でカッチリしないといけないし何やねん! やりたい事ってなんやねん! と思っていたわけです。そんなやさぐれたテンションで就活をしている時に、ある出版社の説明会に行ったんです。その時にお話を伺ったある中堅社員の方がいました。結構おっとりした方で、微笑みを浮かべながら就活生が入社したらやりたい事を順番に聞いてらっしゃったのですが、最後に僕の番になって「LUNA SEAのSUGIZOさんの自叙伝が好きで、あんな風に自分の好きな人のストーリーを掘り下げる本を作りたいです」と伝えました。するとその方はふと浮かべてた笑みを引っ込めて真面目な顔つきで、

「ほー、あのね、君は結構この仕事に向いているかもしれないね」

と仰ってくれました。急に神妙なテンションでそんな事を言われたものですから、僕がいたグループ内での雰囲気が一瞬変わったのですが、そのタイミングで担当の方が移動する時間になったのでもうその人の話は伺えず……。でも僕の話をした上で「君はこの仕事に向いているかもしれないね」とまで言ってくれたのは、就活を通して後にも先にもこの方だけでした。他のメーカーやインフラ系の企業の説明会にも話を伺いに行きましたが、それらの会社でやりたい事も思いつかなかったし、まして向いているだとかも言われた事は無かったです。こんな理由ですが、そこから真面目に出版や編集業務というものに憧れを抱き始めました。もちろんビジネスではありますが、種類を問わずに自分の好きな物を世の中には広めてもいい仕事ってあまり無いんじゃないかなとも思いますし、自分の好きなものを突き詰められるっていう点が魅力的だなって思って。

こんな感じでこのような仕事を選ぶようになったのですが、如何せん出版業界は狭き門。そう易々と内定をもらえるものではありません。その中でどうしてここSWに行き着いたのか? というのはまた来週お話したいと思います。

皆さん、今後ともひとつよしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。

エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。

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