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【LIVE REPORT】DSPS deep summer tour 新曲と確かな成長で魅せた沖縄最終公演

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2019年8月31日(土)、沖縄県那覇市・桜坂劇場でイベント〈SUKIYAKI OKINAWA〉が開催された。

これは、富山県南砺市で四半世紀に渡り続くワールドミュージック・フェス〈SUKIYAKI MEETS THE WORLD〉初の沖縄公演。2日間イベントが行われ、台湾のギターポップバンドDSPSが夏から行なってきた全世界ツアー〈DSPS deep summer tour 2019〉の最終公演も同会場にて行われた。また、DSPSの体制の変更に伴い、サポートメンバーから正式メンバーになったアンディー(Ba)と、新たに迎えられたサポートギターのチャーリー(Gt)の4人体制での来日ツアーは初となり、会場に集まるファンからも期待が寄せられていた。

 

サウンドチェックが終わり、エイミー(Gt / Vo)が「お待たせ致しました、DSPSです。」と挨拶をすると、2018年リリースのアルバム『時間的產物』の1曲目を飾った楽曲「D.S.P.S」からライヴがスタート。物寂しげなアルペジオとエイミーの透明感もあって真っ直ぐ通る声で〈感覺是真的 理解是錯誤的(訳:感覚は本物、理解は間違い)〉と繰り返し歌い続け、老若男女問わず会場の観衆をDSPSの世界観へと引き込んでいく。2曲目の「19歳的秋天之歌」では、まったりとしたギターフレーズと、しっかり芯のあるサウンドと指板の上を軽快に動き回るアンディーのベースフレーズのギャップが印象的だった。そのまま続けて3曲目、聴き手をまどろませてしまう浮遊感のある曲風の「我想進入感情的海洋(感情の海に入りたい)」を披露するとエイミーのMCへ。

 

「初めまして。DSPSです。台湾から来ましたのバンドです。今日はありがとう、Home Party PeopleとHoRookiesと共演できて本当に嬉しいです。今日はDSPSの夏ツアーの最後の公演です。今回沖縄で4日間幸せな時間過ごしました。美味しい食べ物食べて美味しいお酒を飲んで、友達にも会いました。本当にどんどん沖縄をもっと好きになって、もっと沖縄のことも知りたくなりました。また沖縄に来たいです」

 

そう沖縄を満喫した様子を話した。「来月DSPSの新しいミニ・アルバムをリリースしますが、次の曲はその中からの新曲です」と、ミニ・アルバムのタイトルでもある新曲「Fully I」を披露。ご機嫌なコーラスと乾いたキレのあるギターのフレーズが映えて、DSPSの爽やかなナンバーをより強めた印象を与える。いつもはクールなベースのアンディーがノリノリで演奏する姿も垣間見えた。続いては「溫柔的生活革命(穏やかな生活革命)」。サビの打ち込みのサウンドや、まったりしたテンポの中で細かくハイハットを刻むチキン(Dr)のドラムプレイが溶け合って聴く者の耳に心地の良いサウンドとなって届く。次の「冬天再去見你(冬にあなたに会いに行く)」も、晴れた冬の午後のような透明感のある曲調で会場に染み渡っていく。

そのままメンバー紹介と沖縄の感想を述べると、残り2曲「我會不會又睡到下午了」、「成為日常」を披露。ステージのバックには、電車や車から撮影した田園風景や海など四季の自然風景、子供達が遊ぶ都市風景の映像が流れ、DSPSの作る爽やかでのどかな温かみのある楽曲の世界観を最後までハッキリと作り上げていったまま本編は終了。

 

アンコールに応えて再びステージに姿を現し、エイミーが「もう1曲やります」と言うと、今月下旬リリースのミニ・アルバムから本日2曲目の新曲「Folk Song For You」を披露。サビのチキンとエイミーの綺麗なハモリを響かせ、ミニ・アルバムへの期待を感じさせてライヴは終了した。終演後は、場外でファンと交流するDSPSメンバーの姿が見られた。

終演後、DSPSのメンバーから公演のコメントをもらった。

エイミー(Gt / Vo):今回もラテン系やイスラエルのアーティストなどたくさんのバンドと共演しました。新しい考え方やインスパイアを受けました。

チキン(Dr):沖縄という場所は、言語は違うけど、気候や食べ物などとても台湾に似ていますよね。今回のツアーで色々な場所を回ったけど、沖縄はとても物語がある場所だと思ったのでもっと知りたくなりました。また沖縄に来れることを楽しみにしています。

アンディー(Ba):初めて日本でこんなに長く時間を過ごして、本当に日本が好きになりました。この場所の食べ物、音楽、人、全部好きです。

チャーリー(サポートGt):僕は元々DSPSの歌のファンでした。そんな彼らと沖縄という素晴らしい場所に来れて、のんびりもできたし、食べ物や生活、人との交流も含めて、人生でとても貴重な経験をできたと思っています。

 

また、DSPSは明日9月25日(水)にHMV record shop 渋谷でリリースイベント(入場無料)、明後日9月26日(木)には青山・月見ル君想フにて、MONO NO AWAREをゲストに迎えて最新アルバム『Fully I』のリリースパーティーを開催する。今最も期待が高まる台湾のバンドDSPSのライヴ、ぜひ一度観に行ってはいかがだろうか。

取材・文:エビナコウヘイ

写真:金 載弘 (Jae Hong Kim)


■リリース情報

DSPS
『Fully I』
発売日:9月25日(水)
価格:2,000円(税抜)
レーベル:BIG ROMANTIC RECORDS

■公演情報

<DSPS mini album「Fully I」インストアライヴ>

2019年9月25日(水)HMV record shop 渋谷
時間:start 19:30
料金:入場無料(アルバム購入者向けサイン会あり)

<DSPS mini album「Fully I」RELEASE PARTY>

2019年9月26日(木)青山・月見ル君想フ
GUEST:MONO NO AWARE
時間:open 18:30 / start 19:30
料金:前売り3,000円 / 当日3,500円 (ドリンク代別途)

チケット:peatixにて発売中:https://dspsfullyi19.peatix.com/

・その他日本公演スケジュール
2019年9月21日(土)山形 寺Fes
2019年9月23日(月)福岡 T.B.A.
2019年9月25日(水)東京 T.B.A.
2019年9月28日(土)長野 りんご音楽祭
2019年9月29日(日)東京 上野Taiwan Plus

 

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