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StoryWriter

皆さんこんにちは。

突然ですが、皆さんの“青春”と呼ばれる時期を彩ったモノってなんでしょうか?

僕は中高時代の頃に熱中したものと言えばバスケットボールと音楽です。ただ、バスケットボールが好きで始めたかと言われると、好きな女の子がバスケ部だったからですし、ギターを始めた理由は初めて地元で観たチャットモンチーの迫力がすごいからで、別に今でも毎日チャットモンチーを聴くわけでは無いです。中国留学から帰ってきた後は、ほとんどギターも触っていません。結局、自分の中に残っているものなんて何も無いし、本当にそれらを好きだったのかもよく分かりません。高校の時に大好きだった彼女なんて、今どこでなにをしていてもどうでもいい。人の好きっていう気持ちってめちゃくちゃインスタントで、だからこそ好意がアツいうちに薪をどんどんくべないといけない。僕の中に残っている炎はまだ鎮火されずに残っているんでしょうかね……。

おいっす。先程も微妙に触れたんですけど、僕は一時期地下アイドルにハマってた時期があるんです。2016〜2017年とかですかね、dropとかコレット系のアイドルがものすごく魅力的に感じられて、特にまねきケチャにハマりました。松下玲緒菜ちゃんめちゃくちゃ好きです。リリイベやワンマンにも、今となってはマジかよって思うくらいそれなりに通いました。

「冗談じゃないね」では、玲緒菜ちゃんとハイタッチする為にめちゃくちゃ最前の方に突撃するクソピンチケってやつです。グッズのTシャツに落書きしてもらったりと、接触にもかなりお金を落としましたが、当時はそれが何より楽しい。活動のスケジュールが出る度に現場に行ける日をチェックして、現場ではミックスをキメて「あー楽しかった、レスもらえた(気がした)、可愛かった」っていう日々です。

ただ僕はアイドルとの接触というものだけがとても苦手で、話題も提供できないし、写真撮って早く帰りたいだけなのにトークする時間があるのが苦痛で苦痛で仕方なかった。でも何故か接触に通うのは止められなかったし、なんならまねきケチャ以外には1ミリも興味が湧かなかったんですよね。本当にまねきケチャが好きっていうだけで、自分はアイドルオタクというのとは違うんじゃないかなと思っていました。そうこうしてるうちに、楽曲のギターフレーズがどうとか、チェキ1枚1000円っていうボロい商売だなあ、いくら儲かってんだろうね、どういう対応をしたらオタクの心を掴めるんだろう? オタクはアイドルに何を求めてるんだ? とかメンバーじゃない部分への興味が強くなっていきました。それを現場で眺めながら考えるのが日課になっていくと、段々と客観的に現場を見て全然まねきケチャを楽しめてない自分に気づき始めました。

もっとアイドルの裏側を見せてくれ、もっとシステムとか売り出し方とかリアルな部分を見たい! 言うなれば、好きでいたはずの物を深掘りしたくなった結果、ちょっとずつ違うところに自分の熱さがズレていってたんですな。そんなこんなしてるうちにBiSHを知って、ちょうどプロデューサーの渡辺さんがインターンを募集していて……。という流れがありました。

音楽の話もそうですが、好きなもの関連から新たに好きなものに移行していくのって良いことだと思うんです。自分の可能性が少しずつ広がるから。僕はこれからもこうやって生きていけるのか分からないけど、こうやって生きていければいいのにな。

まーたよくわかんねえことを書いてしまった。

今週はこの辺で。来週までに頭の中整理しておきます。

また来週、一つよしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。

エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。

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