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【CARRY LOOSE Vol.4】ユメカ・ナウカナ?「格好よさとエモさを届けるグループにしたい」

StoryWriter

2019年5月に解散した第2期BiSのメンバーであるパン・ルナリーフィとYUiNA EMPiRE、WACKが運営する育成ユニットWAggを卒業したウルウ・ル、オーディションに合格したユメカ・ナウカナ? の4名で構成されたアイドルユニット、CARRY LOOSE。松隈ケンタ率いる音楽クリエイターチーム・SCRAMBLES所属のT.S.Iサウンドによるプロデュースの元、CARRY LOOSEメンバー自ら作詞した楽曲を含む全13曲収録のセルフタイトルアルバムで10月22日にデビューを果たした。

11月2日、3日には、第3期BiSとのグループ対抗200km駅伝〈BiS vs CARRY LOOSE対抗駅伝〉を行い、11月4日には初ワンマン・ライヴ〈ゆるくはこんでください〉を渋谷GARRET udagawaで開催し、満員の中でスタートを切った。StoryWriterでは、歩みを始めたばかりの彼女たちのソロ・インタビュー連載がスタート。第4回は、ユメカ・ナウカナ? へのロング・インタビューをお届けする。グループの中で最もテンションが高く、いつでも元気に溢れるユメカについて、じっくりとインタビューで迫った。

取材&文:西澤裕郎
写真:大橋祐希


ずっとアイドルになりたかった

──初ワンマンで、「勇気づけられるのも宇宙一、元気にできる、幸せにできるのも宇宙一のアイドルにCARRY LOOSEはなります!」と、涙ぐみながらMCを行なっていました。どのような気持ちを込めて話したんでしょう?

>>【REPORT】CARRY LOOSE、初ワンマン「途切れた夢の続きを取り戻しに来ました」

ユメカ・ナウカナ?(以下、ユメカ):始めは「たくさんの人を笑顔にしたい」という話をしようと思っていたんです。でも、渡辺(淳之介/WACK代表)さんから「もっと言ったほうがいいことがあるんじゃない? これで本当にいいの?」って言われて。自分のことをしっかり伝えようと思って、あの内容にしたんです。私が好きなアイドルは、佐々木彩夏さんや廣田あいかさんみたいな髪の毛の先までがステージ・パフォーマンスみたいな方たちで。プロのアイドルである彼女たちを観て、私もアイドルになりたいと思ったんです。なので、小さい子たちが私を見てそう思ってくれるような人になりたいという気持ちも込めて話しました。

──ユメカさんがアイドルになりたいと思ったきっかけは?

ユメカ:歌やダンスもそうなんですけど、小さい頃から人を楽しませることがすごく好きで。「ユメちゃん!」って呼ばれると、すぐポーズしちゃうような子だったんです。幼稚園のピアノの発表会でモーニング娘。さんの曲を弾くことになったときに、ママと一緒にCDを買いに行ったんですけど、そのときにはもうキラキラした服を着ることのできるプリンセスみたいな女の子になりたかったんです。それが最初のアイドルになりたくなった、きっかけですね。

──何か習い事はしていたんですか?

ユメカ:小学校1年生からダンスを習い始めました。アイドルになるために勉強しなくちゃいけないなと思って頑張っていました。

──ユメカさんは、ものすごく元気がいいですよね。明るい性格は昔からなんですか?

ユメカ:昔からです。ずっとムードメーカーみたいな存在でした。

──逆に、明るさの影に何か隠されているんじゃないかと勘ぐっちゃうんですけど。

ユメカ:えー本当ですか! あるのかなあ…… あるんですかね?

──(笑)。CARRY LOOSEで活動を始める前、実際にアイドルとして活動をしていたそうですが、思ったとおりアイドルの世界は魅力的な場所でしたか?

ユメカ:はい! めちゃくちゃ楽しかったし、本当にアイドルが好きなんだなと思いました。活動が終わって何もなくなったときに、私ダメになっちゃうなみたいな感覚もあって。

──迷うことなくアイドル活動を続けようと決めていた?

ユメカ:そこはちょっとだけ違って。もしかしたら自分は音楽が好きなのかもしれないと思って、ギターをやったりしてみたんです。でも体が落ち着かなくて。歌も好きだけど、歌と踊りが好きなんだなってことに気がつきました。

──前のグループは、通好みの楽曲を歌うことが多かったと思います。THEアイドルって感じの楽曲以外に触れていたことも、自分の聴く音楽に影響しているんじゃないですか?

ユメカ:そうなんです! 音楽の幅が広がったんですよ。ロックを聴いたり、めっちゃ昔の曲を聴いたりしていくうちに、自分は音楽が好きなんだなと思って。でも、やっぱり歌って踊るのが1番好きですね(笑)。こんなに音楽っておもしろいんだなと思ったし、今でも本当にいろいろな曲を聴きます。最近、昭和の音楽が好きなんだなってことに気づいて。私は昭和で死んだ人の生まれ変わりなのかなって、最近思い始めたんですよ。

──生まれ変わるのが早すぎないですか(笑)。

ユメカ:(笑)。昭和時代にアイドルがやりたくて仕方なくて、今世に産まれた瞬間からアイドルがやりたかったのかなって。

冷静に話すのが無理なんですよ

──あははは。普段からこれぐらいの声量でしゃべっているんですか?

ユメカ:学校でもそうなんですよ。家でもこうだし、しゃべっているうちに音量を忘れちゃっているんです。熱量がすごすぎて声と魂が一緒に出ちゃう(笑)。分かりますか?

──ごめんなさい、分からないです(笑)。落ち込むこととかはない?

ユメカ:落ち込むときはありますよ! 納得のいくステージにできなかったときは、嫌になっちゃいます。幼稚園児みたいに「えーん!」って顔から入っちゃう泣き方なんです(笑)。

──CARRY LOOSEの他の3人は意外と物静かだから、少し遠慮したりしないですか?

ユメカ:全然しないです。この間、気を遣わないようにしようって話し合ったんですよ。周りから見て、仲良く見えないんじゃないか? みたいなことも話して。でも仲はめちゃくちゃいいです! そして、めちゃくちゃうるさい(笑)。

──その中心にユメカさんの元気があるんですね。

ユメカ:でも嫌なんですよ! たまに、恥ずかしくなってきちゃう。もっと私、冷静に話せないのかなって。なんかキモいじゃないですか(笑)? この笑い方も…… もうーやだー!!

──気持ちの変動が全然読み解けないです(笑)。

ユメカ:冷静に話すのが無理なんですよ。だから、諦めました(笑)。

──しゃべりまくった結果、喋りたくなくなるみたいな反動は来たりしない?

ユメカ:全然ないです。しゃべることが楽しいんですよ。たくさんのことを伝えたくなっちゃうんですよ、おもしろくて。

いい歌詞書いたんだ、私は! って

──表情豊かにしゃべってくれるのもいいところですよね。文字だけにするとトーンがわかりづらいかもしれない。すべて太字レベルの大声でしゃべっていますからね(笑)。

ユメカ:びっくりマークがついているような感じですよね(笑)!! 自分でも話していて、全部にびっくりマークついているような感覚になります。全部そのテンションでまとめちゃおうとする感じがダメなんですよね。真面目に話せないというか、話をまとめられないんですよ。勢いで話しちゃうので、もっとパンちゃんを見習っていきたいなと思います。言葉のレパートリーが少ないと、自分の感情が言葉に当てはまらなかったりするんですよ。この言葉を伝えたいのに、他の言い方が分からない。

──でも、ユメカさんの歌詞がCARRY LOOSEの楽曲「ツメも君も」と「たんたかたんたんたん」で採用されていましたよね。

ユメカ:それは本当にびっくりしました! 憧れていたメンバー3人にそれを歌ってもらうことがビックリで。「たんたかたんたんたん」とか、迷惑じゃないですか(笑)?

──BiSHにも「ぴらぴろ」って曲があるから大丈夫じゃないですか?

ユメカ:あー、たしかに! すごい人たちに「たんたかたんたんたーん」なんて言わせていいのかなと思いつつも、採用されたんだから、そこは自信を持とうと思っています。いい歌詞書いたんだ、私は! って。

──作詞は初めてだったから、苦労したんじゃないですか?

ユメカ:苦労しました。もうダメだ! 私には才能がない! って泣き叫びながら書いたので、選ばれたときは本当に嬉しかったです。人生、何があるか分からないですよね。1年前はアイドルになって歌詞を書いているなんて思いもしなかった。でも、自信になりました! 私が歌詞を書いたんだ! と、みんなに言いふらしたい気分です(笑)。

──自分たちで振り付けをするというのも初めてなんですか?

ユメカ:初めてです! しかも今、13曲全部作り直しているんですよ! WACK5周年の関係者イベントで他のグループのライヴを観た後、みんなで話したんですよ。私たちのダンスは物足りないんじゃないか、もっと見せられるんじゃないかって。

──振り付けに関しては、ダンス経験者のユメカさんが考える部分が多いんですか?

ユメカ:1人3曲ずつ分担しています。それぞれの振りがあっておもしろいんですよ! 本当に全然違います。ウルちゃんはこだわりがしっかりしていて、ダンスにもうちょっとこうしてほしいみたいなイメージも持っているので、最初はめちゃくちゃ苦戦しました! 前のグループのときは、ダンスの先生に教わっていて、それなりにできていたんですけど、なんか違う。ウルちゃんとかにアイデアをもらったり、新しい振り付けを覚えたり、おもしろいです。

走りながら鬱みたいな気持ちになりました

──BiSとの200km対抗駅伝というのも、これまでの活動では体験したことのない企画だったと思います。やってみていかがでしたか。

ユメカ:今までは、短距離より長距離が好きだったんですよ。朝毎日走って頑張っていたんですけど、本番は全然ダメでした! それがショックで、走るのが苦手になっちゃいました。自分はこんなにも走れないんだと思って……。

──かなりいいペースで走っていたと思いますよ。

ユメカ:走れていなかったです! ほぼ三途の川見えていましたもん! 走りながら、川を渡るか渡らないかみたいな状況で。でも、渡りませんでした! よかった。ほんっとうに足が全然しびれちゃって前に進まないんですよ! 全然笑ってられなかったです。

──ちなみにBiSと対決をすることに関しては、どんな気持ちだったんでしょう?

ユメカ:怖さしかなかったです。走りきれるのかも不安だし、負けられないプレッシャーもありました。でも、YUiNAちゃんとパンちゃんの方が、もっとプレッシャーがあっただろうなと思って。スタッフさんとかニコ生のコメントとかでも2人は足が速いって言われていたから、怖かっただろうなって。

──絶対勝ちたい気持ちで臨んでいたんですね。

ユメカ:そりゃそうです! 私のせいで負けるのが、ずっと怖くて。駅伝往路のラストで、ウルちゃんとユメで走ったんですけど、道に迷ってしまって…… そしたら、BiSチームがゴールしていて、走りながら鬱みたいな気持ちになりました。

──山道のコースですよね?

ユメカ:そうです。思い出しただけで怖い! この前、ニュースで、その山道と川沿いが映ったんですよ。それを観るだけで鳥肌が立ってきて。もうこりゃ重症です! 怖い!! これから山に入れないかもしれない、私は。怖かったなーあそこ。ほんっとうにもう嫌だった!

──テンションのジェットコースターが激しいですね(笑)。

古木(智志/T-Palette Records):今まで話した分を文字にしたら、まだ1行くらいだよ(笑)。

ユメカ:本当にそうだと思う(笑)。申し訳ない!

──あははは。ちなみに駅伝で並走している中で、印象的だったことだったり、よく覚えていることってありますか?

ユメカ:えー! もう全部吹っ飛んじゃいました! ダメですよ、やっぱ! 脳みそ、なんも入ってないですもん!

──あまり過去のことにこだわらないというか。

ユメカ:たぶん脳みそが足りないんです。すぐ忘れちゃいますね。

こんなにいい曲をもらっているのに完全勝利できていない

──言ってみれば、ユメカさんはグループ内でWACKでのキャリアがもっとも少ないですよね。他の3人に対して先輩、後輩みたいに思っちゃうことはないですか?

ユメカ:え、ありますよ! でも、不思議な気持ちになります。私は小学生の頃から芸能活動をやっていたんですけど、他の3人は全然違って全然格好いい! 私はまだ格好よくないです。だから格好つけられるようになりたい。歌うときの立ち振舞いを学びたい。まだまだできなくて。本当に思います、それは。

──ユメカさんは自分への評価が厳しいのかもしれませんね。

ユメカ:いや、違いますよ! 私がダメすぎるし、周りがすごすぎるんです! だから、思う部分がいっぱいあるんです。

──といいつつ、自信がないようにも見えないんですよね。

ユメカ:自分の中でいっぱい考えているけど、人にそれを出さないから、分かりづらいのかもしれないです。いっぱい考えているけど、それを出すのは恥ずかしい。アイドルが好きすぎるのもあるんだと思います!

──ユメカさんは、CARRY LOOSEをどんなグループにしていきたいですか?

ユメカ:グループのみんなと話したのは、格好よさとエモさを届けるグループにしたいねって。私は生きている実感がしたき、お客さんにもエモが届くと思ったんです。私がライヴに行ってよかったなと思うときって、そうやって生きている実感が体中に染み渡ったときなんです。私、今ここにいる! という感覚が大好きなので、それを届けられる人になりたいです。

──メンバーが4人だからこそ1人1人の役割も大きいだろうし、メンバー同士のコミュニケーションを密にしていくことが大切かもしれないですね。

ユメカ:人数が4人だと、1人1人がどこか孤立して見えちゃうんですよね。立ち位置も決まって見えちゃうので、そうならないように考えるのが本当に難しい。どうしたら4人でもっとおもしろい構成が作れるのかなと模索中です! さっきも言った、WACKの5周年イベントが本当に刺激になっていて。他のグループさんは、1つの演技を見ているようで、1曲が終わる度に「観終わった」みたいな感覚になったんです。それがおもしろいなと思ったので、作り直している振りには、そういう部分が入れられたらいいなと思っています。

──CARRY LOOSEの曲は、激しく踊るような曲調じゃないですしね。

 

ユメカ:それがおもしろさでもあり、難しさでもありますね。

──アルバムはいい曲ばかりで、心に刺さる作品だと思います。その世界をいかにライヴで伝えていくか、この先表現できるようになっていくといいですね。

ユメカ:そうなんです。絶賛考えているんですよ! いい振りが考えられないことが悔しくて。WACKの5周年イベントも正直、悔しかったんです。私たちはこんなにいい曲をもらっているのに、まだ完全勝利できていないって。これからツアーを回ったりライヴを重ねる中で、いかに楽曲を表現するかを見いだしたい。ツアーが終わる頃には、もっとCARRY LOOSEらしさみたいなものが作り上げられているといいなと思います。


CARRY LOOSE PROFILE

2019年結成。パン・ルナリーフィ、YUiNA EMPiRE、ウルウ・ル、ユメカ・ナウカナ? の4人からなるアイドルグループ。 2019年10月22日にアルバム『CARRY LOOSE』でデビュー。

■ツアー情報

〈ルーズに場所はずしてみましたツアー〉
2019年12月1日(日)@京都VOX hall ※SOLD OUT
OPEN/START 16:00 / 17:00
[問] 京都VOX hall 075-255-1596

2019年12月15日(日)@長崎DRUM Be-7
OPEN/START 13:00 / 14:00
[問] 長崎DRUM Be-7 095-827-7020

2019年12月22日(日)@岩手Club Change ※SOLD OUT
OPEN/START 13:00 / 14:00
[問] 岩手Club Change 019-652-7182

2020年1月5日(日)@静岡・浜松Force ※SOLD OUT
OPEN/START 16:00 / 17:00
[問] 浜松Force 053-415-9988

2020年1月25日(土)@埼玉・HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3 ※SOLD OUT
OPEN/START 17:00 / 18:00
[問] HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3 048-858-7251

※ダイブ・リフト・サーフ禁止

チケット料金:
・通常チケット スタンディング 3,800円(税込)※別途ドリンク代

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