皆さんこんにちは。
先日台湾のマスロック・バンド「Elephant Gym」のライヴを見て参りました。
彼らのライヴを見るのは2度目だったんですが、ものすごくパワーアップしているなと思うと同時に、演奏だけではなくダンサーをステージに呼び、東アジアの時事問題に触れたストーリー性も溢れるエンターテインメントショウのようなシーンもあって、魅せ方もパワーアップしてきているなと感じました。
日本でワンマンライヴで700人以上の会場のキャパを埋める台湾のバンドは彼・彼女らくらいだと思うので、これに続いてもっとたくさんの隠れている台湾のバンドが日本で活躍できるといいなと心から思うばかりです。
ところでこの前ふと、かの有名なロマンティック・ミュージカル映画『LA LA LAND』を観返してみました。
※以下、ネタバレ含みます。
一応軽くあらすじをば。
夢追い人が集まる街、ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミア<エマ・ストーン>は女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末のバーでピアノを弾くセバスチャン<ライアン・ゴズリング>と出会う。彼はいつか自分の店を持ち、本格的なジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合うが、セバスチャンが生活のために加入したバンドが成功したことから二人の心はすれ違い始める……。(引用元:https://filmarks.com/movies/62215)
この続きを話すと、ミアの方は映画に抜擢されパリに旅立つことになりますが、旅立つ直前にミアとセバスチャンは「お互い愛し続ける」と仲直りします。時が流れて5年後、2人はそれぞれの夢の為に既に別れてしまっており、ミアは結婚して子供もいます。たまたまアメリカに帰ってきたミアが入ったバーは、実はセバスチャンが経営しているお店。セバスチャンは2人の思い出の曲を弾き始めると、”もしも別れを選んでいなかったら”という想像が2人の頭の中を駆け巡りますが、既に終わった関係。2人は笑顔のまま、ミアはバーを後にする……。というものです(長いネタバレすみません)。
映画を観た後、僕と友達(男)で「切ねえな……」としょんぼりしながら感想を共有していたのですが、後日、女友達にこの話をすると「あの映画を観て落ち込む男は性格が悪い」と言われてしまいました。
なぜなのか尋ねると、「お互いの将来の選択の上で別れるのは仕方ない、むしろ2人の現在の幸せを願ってあげられないのは卑しいかも。最後2人は笑顔で別れていったじゃん」と一刀両断。女の子から観るとそういうもんなのかな、そう見方も確かに少し納得できるけど…… とも思いましたが、でも未だにずっとあの言葉が心に残っています。
2人を人生の中心に捉えた「作品」として鑑賞していたので、2人が納得いく結末という意味ではハッピーエンドと称するべきであって、僕みたいな切ないという感想はあまりに自己の考え方を作品に投影しすぎていたのかなと思って。
「作品」として客観的に観ていたのではなく、勝手に映画の世界の主役が自分ならどう感じるかを「感想」にしてしまっている鑑賞の姿勢が既に間違っていたのかなとも気づかされました。人それぞれ感想があるでええやんという意見が正解なのは分かりますが、それにしても映画にせよ読書にせよ音楽にせよ、「鑑賞のスタンス」を考えないといけないなと思った話でした。
なんか悔しいので、後でもう1回『LA LA LAND』観ます。
今週はこの辺で、また来週。ひとつよしなに。
※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。