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WACKの新人グループ、PARADISES──アイドルの概念を壊す「若」さを背負った4人の初インタビュー

StoryWriter

BiSHや豆柴の大群などが所属する事務所WACKの新人グループが2020年4月1日、2組同時にデビューを果たす。その名もGO TO THE BEDSとPARADISES。といっても、この2組の成り立ちは特殊で、同事務所で活動してきたGANG PARADE(以下、ギャンパレ)が2つに分裂。メンバーはキャリア順に2つに分けられ、衣装には「老」と「若」という文字が入るなどユニークなグループとなっている。

PARADISES(パラダイセズ)は、「若」という文字が入っているフレッシュなグループで、テラシマユウカ、月ノウサギ、ナルハワールド、キラ・メイの4人で構成されている。WACKの研修生グループWAggメンバーだったキラ・メイがギャンパレに昇格後、ギャンパレはすぐ2つのグループに分裂。果たして、PARADISESとはどんなグループなのか? 合宿オーディションの直後4人に話を訊いた。

取材&文:西澤裕郎
写真:外林健太


私にとっては希望だなと思っている

──2020年3月28日に行われた「WACK合宿オーディション2020」の合格者発表で、キラ・メイさんのギャンパレ昇格が告げられました。その直後、ギャンパレがPARADISESとGO TO THE BEDSの2つのグループに分裂するということが発表されましたが、ステージ上でどのような気持ちだったんでしょう?

キラ・メイ:シンプルに、びっくりしました。2グループに分かれるとき、雰囲気的に私はこっち(PARADISES)かなと思い、勝手に近づいてしまって(笑)。

──スッとPARADISESのほうに行っていましたよね(笑)。

テラシマユウカ(以下、ユウカ):さすがやな、って思いましたね(笑)。

月ノウサギ(以下、月丿):本能の赴くままにこっちに来てくれた(笑)。ようこそ!

──ユユさん、月ノさん、ナルハさんの3人は、2つに別れることは事前に知っていて準備していたわけですが、分裂することをどう受け止めていたんでしょう。

ユウカ:最初聞いた時はびっくりしたんですけど、ギャンパレを続けていくにあたって、サキちゃんがいないメンバーで、もっと上に上がっていける自信がなくて。ギャンパレを好きだと強く思ってくれている人ほど、酷な現実かもしれないんですけど、私にとっては希望だなと思っていて。それこそ創始者であるサキちゃんがいなくなることで「解散」と言われても不思議じゃない状況だったけど、実際動き出して、練習も始まって、曲も作ってもらって、楽しみだなという感情の方が今は大きいですね。お客さんにもその気持ちを巻き込めたらなって。

月丿:今ユユが言ってくれたのが本当に全てなんですけど、当時はサキさんが抜けて9人になっちゃう状況で、このまま上に進む想像ができなかった。渡辺さんがグループのことを考えて、こういう形で活路を見出してくれたことはすごく希望に感じたし、正直自分たちにとってラストチャンスだという気持ちもあって。危機感を覚えつつ、希望に溢れていますね。ギャンパレを続けられないことに対しては、重い言い方になっちゃうんですけど「罪」の意識もある。その気持ちを背負ってPARADISESをやっていこうと思っています。

──ナルハさんは、自分が入ったことでグループの雰囲気が変わってしまったのではないか、と悩んでいたときもありました。ギャンパレが2つに分かれることについて、どういうふうに受け止めたんでしょう?

ナルハワールド(以下、ナルハ):私が入ってから、ギャンパレがあまり進まなくなっちゃったのは本当というか。大きく変われたかと言われたらそうでもないし、私自身もそうじゃなかったと思っていて。その雰囲気を引きづりながらギャンパレで大きくなるのは難しいと思ってしまったんです。2つに分かれるって聞いた時は不安がめちゃくちゃありました。経験したことがないし、人数も少なくなるから、どうなるのかも分からなかった。だけど、練習していくうちに、1から作った方が自分も変われることがあるかもしれないと思って。今はこの選択でよかったなと思っています。

──キラ・メイさんは、昇格したグループがいきなり2つに分かれて始まることをどう思いますか?

キラ・メイ: 新しく始まるという点において、私が新しいメンバーとして入ることにすごく意味があると思うんです。私がどう動いていくか、どう変わっていくかが、グループの成長という部分ですごく大事になってくるのかなと思います。

月丿:なんてしっかりしているんだ(笑)。まだWAggも入って数ヶ月なのに。

ユウカ:本当にすごいと思う。人生、何回目なのかとおもっちゃうくらい(笑)。

月丿:合宿でも思ったんですけど、ふわふわした雰囲気でかわいい感じの子なのかなと思いきや、行動も言葉も全部筋が通っているというか。候補生とかWAggは唐突にアピールをする場が多いじゃないですか。ちょっと時間があるから1分アピールしていいよとか。そういうとき、メイちゃんはバッて言って、ちゃんとした言葉をしゃべることのできる子。しかも中身のある言葉をちゃんと言えるんですよ。自分の気持ちを人に正しく伝えられる子だなと思ったので、すごく心強いですね。

私とメイちゃんが必死に走っている中、ナルハは“恋の修学旅行”をしていた(笑)

──PARADISESとGO TO THE BEDS、それぞれの衣装がとてもおもしろいですよね。「若」と「老」って書いてある(笑)。

月丿:私たちの衣装に「若」って書かれることは聞いていたんですよ。でも、GO TO THE BEDSがまさかの「老」で…… パンチありますよね(笑)。

ユウカ:私は、同期(のココとドクソン)が「老」に行っちゃっているから、負い目を感じるというか(笑)。2人も「お前、こっち側じゃん!」と思っているかもしれないなと思って。だから若々しくちゃんと生きようと荷が重いですね。

月丿:頑張ろうって思うよね(笑)。

ユウカ:「若」にふさわしくエネルギッシュに生きようと思いますね。ニコ生でGO TO THE BEDSの所信表明をやっている時、「ユユもこっち側だろ」ってコメントが流れたらしくて。私、見た目で結構年上に見られるし、こっちでいいのかなという不安はありつつ、自分の役割を見つけて全うしたいなって思います。

──たしかに若いときに、若いって意識しないものじゃないですか。あえて「若さ」を表現しようとするのって難しいというか。

月丿:若さって有限なんですよね。逆に「老」は、限りがないというか。有限だからこそできるフレッシュさの部分で、「若」という文字は私たちなりに背負っていけるのかなって。そういうメンバーが集っているなとは思っています。

──昨日の所信表明のあと、この4人でどんなことを話したんでしょう?

キラ・メイ: 敬語は使わないってことを決めました。最初は難しいだろうから、まずは「ちゃん」づけで呼ぼうっていう。

──ナルハさんも敬語をなくすのに苦戦していましたよね。

ナルハワールド

ナルハ:私、LINEでもタメ語使ったことがないんですよ(笑)。

ユウカ:これを機にナルハも一緒に抜けるチャンスかなと思っていて。

月丿:メイちゃんは昨日「がんばろうね!」って送ってきてくれて、この子はもう既にできている! と思って(笑)。

ユウカ:私に関しては、他の3人は「ユユさん」って呼ぶのを禁止にしたんですよ。月すらダメって言って。

月丿:歴は違えど、PARADISESとしての歴はみんな一緒で同期になるので、そりゃそうだよなと思って。ただ、ナルハが結構根強そうですね(笑)。

ナルハ:本当に抜けないんですよね。もうちょっとで1年ぐらいなんですけど。メイちゃんと頑張ります(笑)。

──敬語をなくすことは、グループ活動をしていく上で重要なことですか?

ユウカ:重要やと思いますね。

月丿:ギャンパレだったら10人いるし、サキさんとは歴が全然違うので、ぶっちゃけいいかなと思っていたんです。4人になった時に敬語ってなると空気感も変わるし、人数少なければ少ないほど形から入るのも大事なのかなって感じはします。

マネージャー辻山:(ナルハに向かって)彼氏を作るより簡単だよ!

※ナルハは“山田なる”として恋愛リアリティショー『今日、好きになりました。』に参加することが発表された。

ユウカ:そうやな(笑)。

──PARADISESは、若さを前面に出してキャピキャピしていたほうが似合っているかもしれないですね。

ユウカ:アイドルの固定概念って、すごく根強いじゃないですか。PARADISESで、そういう概念を壊していきたい。そのためには荒療治というか、みんなが最初は受け入れられないこともやってのけないといけないと思っていて。だからナルハの『今日、好きになりました。』出演はめっちゃいい突破口になるんじゃないかなと思っていますね。最初はいろいろ言われて大変やろうし、ファンの人の気持ちも分からなくもないんですけど、それで得られるものって、めちゃくちゃ大きいと思う。

──番組では、どんなことをするんですか?

ナルハ:今回は2泊3日で、女子と男子が何人かいて恋愛をするみたいな。

月丿:「WACK合宿オーデ」の時にちょうど収録していて。私とメイちゃんが必死に走っている中、ナルハは真剣に”恋の修学旅行”していた(笑)。

ユウカ:めっちゃおもろい(笑)。

ナルハ:でも、観られるのめっちゃ恥ずかしいです……。

月丿:みんなで観よう! 最初は厳しい意見も多いと思うんですけど、ナルハを知ってくれる人の母数が増えるのは確実なので。そこからPARADISESに引き寄せられるのは、4人全員の頑張り次第かなと思っています。

 

──ちなみに、月丿さんとユユさんは彼氏を作っちゃダメという気持ちはある?

月丿:作っちゃダメとは全然思ってないんですけど、私は作る余裕がまだないので。彼氏を作る余裕のある人って、すごいなと思っちゃうんですよ。

ユウカ:私もこの3年ぐらい活動してきて、彼氏というか友だちを作る余裕すらなかったし、自分のキャパシティ的にもギャンパレ以外のことを考える脳みそを持ち合わせてなかった。アイドルに彼氏がいちゃダメと私は思わないし、仕事を頑張れるモチベーションになるならいいかなと思う。とはいえ、私がアイドルファンだったら、そうは思えないかもなとも思います。

──キラ・メイさんは彼氏がほしいと思う?

キラ・メイ: 本当に考える余裕は全然ないですね。ゲームとか本とかを読む暇も全然ないので、あと5、6年は先になります。

月丿:だいぶ先だね(笑)。

──初期BiSのメンバーでもあった、ファーストサマー・ウイカさんみたいに、実は結婚していたというのがバレずに活動していたというパターンもありますしね。

月丿:ウイカさんは、積み重ねてきた信頼が本当に大きいんだろうなと思います。NegiccoのNao☆さんとかも積み重ねてきた信頼があるから、お客さんの見る目も変わってくるんだなとすごく思います。

ユウカ:結婚してアイドルをしているという、今までなかったことをやってのけたのがすごいなと思って。それは本当に積み重ねでしかないなって尊敬します。

いろいろ取り戻した何かがあった合宿

──ギャンパレから分裂したもう一つのグループ、GO TO THE BEDSに対してはライバルだったり仲間だったり、どんなふうに感じているんでしょう。

ユウカ:お互いを客観的に見られる、いい機会だなと思っていて。仲間でもあり、WACKで別のグループとしていいライバルでもあるというか。お互い、意識し合う部分は意識し合って、高め合っていければいいなと思っています。

月丿:ライバル心も一緒にやってく仲間という意識もありつつ、いい意味であまり意識しすぎないでいようかなと思っていて。私たちは私たちなりに新しい方向で突き進んで、新しいお客さんを連れて来ないと別れた意味がないので。ユユが言ってくれたようにお互いのことを客観視していきたい。

GO TO THE BEDS

──キラ・メイさんは、合宿を通して、自分の出し方というか活動の仕方を掴めた感じはしますか?

キラ・メイ: 掴めた感じはしますね。加入してすぐなので、そんなにダンスが上手いとか、歌が上手いとかは期待されていないというか、できないだろうって思っていると思うんですよ。むしろ、どれだけ自分ができることの精一杯をやるのかを、みなさん見ていると思うので、そういう部分を見せていくことが大事かなって。

──実際WAggでライヴって何回やったんですっけ?

キラ・メイ: ツアーも結構中止になっちゃったので、定期公演が3、4回と数回で。

月丿:両手で数えられるくらいしかやってないよね。

──そこからいきなり昇格することに対して、不安みたいなものはある?

キラ・メイ: 不安は結構あります。だからこそ、ここで踏ん張っていかなきゃなって。

月丿:しばらくはWAggとギャンパレの練習を両立してやらないといけなくなる時期なんですよ。その時期が1番しんどいけど、今メイちゃんが踏ん張って頑張るって言ってくれたので、心配ないなってあらためて思えました。私もナルハもそうだったんですけど、そこを乗り越えれば、その先の活動の自信にも繋がると思うので、一緒に乗り越えていきたいなっていう気持ちです。

──月丿さん自身は、今回の合宿を通してどんなことを得ましたか。

月ノウサギ

月丿:自分の悪いところも良いところも、いっぱい気づけた合宿でしたね。2年前は私も合宿に参加して、夢を叶えに行っていたんですけど、正直今は私にとってWACKにいることもギャンパレにいることも夢という意識ではもうなくて。仕事だし、現実だし、日常だし、何より人生になっている。候補生とかWAggちゃんは、ひたすら自分の夢を掴みに来ていて、そういう熱量をぶつけられて、私もそういう熱量を持っていかないといけないとハッとさせられたというか。自分自身もいろいろ取り戻した何かがあった合宿でしたね。行ってよかったです、本当に。

──合宿内で行われたコント対決の、サンシャイン池崎をオマージュした月丿さんがすごくよかったです。

月丿:すごくいろいろな方に褒めていただけて。ある意味、殻を破るってことを、候補生だったり、WAggの方に示せたのかなって思いました。

ユウカ:月ってめっちゃ真面目で完璧主義なところがあって。前に月自身に話したことがあるんですけど、白黒つけすぎるというか。合宿に行く前もすごく緊張しているのが伝わってきて。合宿途中までもちょっと心配だったんですけど、池崎以降から何かが振り切れた感じがして。観ていて本当にかっこよかったし、こんなに綺麗な容姿で、あそこまでやれるっていうことはすごいと思うし、マラソンとか1つ1つにおいて本当に手を抜かず全力でやっていたので尊敬し直しましたね。

──月ノさんも最初は恥ずかしがってたけど、始まったら振り切っていましたよね。

ユウカ:めっちゃ爆笑しました。最後のイエエエエエエエイとか、ええ!? みたいな(笑)。

月丿:サアヤイトと2人のチームだったので、私が振り切れなかったらダメだなと思って。サアヤにはパンストまで被せているのに。

ユウカ:守るものがあるって、強いんだなと思いました。グループだったり、後輩とやるっていうことで、たくましかったですね。

月丿:初日は本当に緊張しすぎてご飯が食べられなくなっちゃって。私の中でポイントだったのが、サアヤとやった「にんげん」。自分的に追い詰めちゃって、サアヤにも不甲斐ないところをいっぱい見せちゃったんですけど、最終的に1位をとれて。正直、私的には力不足でやりきれなかった思いがあって。渡辺さんにその日の夜に「なんで1位だったんですか?」って聞きに行ったら、「力を抜いた方がいいんだよ」って言われて。結果として表れたということはそういうことなんじゃないの? って言われて、身を持って知った感じではありましたね。

ユウカ:ちょっと間違えるくらいがちょうどいいのかなって。もちろん振りを間違えちゃいけない、歌も歌えなきゃいけないって部分はあるけど、WACKは全然そういうのを求められてないし、実際私も全然歌を歌えなくてもステージに立ってたから。毎年、合宿であらためてWACKのそういうところの素晴らしさを感じられますね。完璧じゃなくていいっていう。

──キラ・メイさんはコント対決で、あるある探検隊をオマージュしましたよね。どういう心境でやっていたんでしょう?

メイ:本気でおもしろくしようと思ってやったんですけど、ド滑りでしたね(笑)。

月丿:でも、あのまま、あるあるをやりきった強みはすごく感じましたね。

ユウカ:ブレなかった。おもしろい通り越して、リスペクトが生まれるくらい。

キラ・メイ: どうせやるならいくところまでいかないと。半端だと余計恥ずかしくなっちゃうし、観ている方も中途半端だなって思っちゃうので。振り切っていたと思ってもらえたなら、ちゃんとやりきれていたってことなのでよかったです。

ユウカ:人前で何かをやるときは、振り切った方がいいっていうのを覚えるに時間がかかるんですよ。何年もかけて知る人だっているのに、こんなにすぐに分かる子は、改めてすごいなって思いますね。

──ナルハさんもギャンパレに入ってパンストを被って、身をもって自分を曝け出すことを学びましたもんね。

ナルハ:そうですね。あのパンストは本当によかったです(笑)。でも、まだあまり振り切れてない部分はあるかなって思います。

月丿:じゃあ、池崎やらせるかー(笑)。

ナルハ:あれぐらいできるまで頑張ります!

自分が何かを始められるわくわく感

──4月1日にリリースされるスプリットアルバム『G/P』には、PARADISESの楽曲が3曲収録されています。リード曲の「GOOD NIGHT」は渡辺淳之介さんが作詞で、松隈ケンタさんと松隈ミノリさんが作曲ということですが、ミノリさんというのは?

ユウカ:松隈さんの娘さんです。娘さんが歌い出したメロディを松隈さんが曲にしたんですよ。

月丿:ミノリちゃんのデビュー曲なんです。まだ2歳らしくて。

ユウカ:最年少作曲家(笑)。すごいですよ、血を引いていますよね。

 

──レコーディングは、ギャンパレ時代は大人数だったわけで、歌入れとかも全然違う雰囲気だったんじゃないですか?

ユウカ:そうですね。1人1人の時間がめっちゃ長かったし、人数が多いことによって安心感を得ていたんだなっていうのを、めちゃくちゃ思い知らされましたね。

月丿:それこそ10人いると、自分が歌いたい歌割を自分で勝ち取らないとっていう気持ちが多かったけど、3、4人ってなると、全部自分が歌う気持ちでやらないといけないんだという歌への責任感がすごい芽生えて。10人の時ももちろんあったんですけど、歌も成長していかないとなっていうのは純粋に思いました。

──渡辺さんの歌詞についてはどんなことを思いましたか。

月丿:めちゃめちゃキャッチーで頭に残るフレーズで。これは、私たちにとってのアンサーであり、すごい武器になるなと思ったし、分かりやすく私たちの背中を押してくれてるというか。お前ら頑張れよって渡辺さんに背中を押してもらっている気持ちになったんです。ということは、私たちが歌うことでお客さんの背中のことも押せるんじゃないかなって。そういう気持ちで歌っていきたいし、私たちのデビュー作のリード曲なので、これから私たちの武器にしていきたい曲ですね。

──「優しい風に吹かれて」はナルハさんの作詞です。どんなことを思って書いた曲なんでしょう?

ナルハ:簡単に言うと、悪い日もあればいい日もあるよって歌なんです。私、朝起きると、今日こういう日になるなっていうのがパッと直感的に分かるんです。それを歌詞にしてみようと思って。最初の方はマイナスというか、あまり前向きではないんですけど、最後の方に向かって、どんどん明るくなっていく感じで、ハッピーエンドで終わらせました。

──「キモチイイコトシタイ!」はユユさんの作詞です。

ユウカ:これは、わかりやすくPARADISESのことを書こうと思って。私たちも、お客さんも、新しいことが始まったり変化していくことに不安を感じると思うんです。私たちがお客さんに対して1番メッセージを届けられるのってライヴだったり、歌だったり、歌詞だったりする。不安もあるだろうけど大丈夫だよって気持ちを1番に届けたくて書きましたね。

テラシマユウカ

月丿:この歌詞、すごく大好き。サビを歌っていると泣きそうになる。

ユウカ:歌い出しが〈思い焦がす日々は〉なんですけど、SiSで1番最初に書いた「このごろとても」という曲の歌い出しが〈思い焦がれたあの娘〉って歌詞で。原点に戻るという意味でも、この歌詞を入れたいなと思って。あの頃って、BiSに対する悔しい気持ちもあったけど、自分が何かを始められるわくわく感もすごい持っていた。PARADISESでも、何もないまっさらなところからやるという楽しさがある。4月1日にリリースするっていうことで、新生活が始まる人もいるやろうし、そういう人にも、その気持ちが届けばいいなって思います。

──キラ・メイさんにとっては初めてのオリジナル曲になります。自分のグループの曲ができて、それを歌っていくというのはどんな気持ちですか。

キラ・メイ: これを私が歌うんだなと思って、すごい感動というか、歌っているところを想像して、ドキドキ、わくわくする気持ちがすごく強くあります。

老若男女楽しめる、人を惹きつけるグループにしたい

──4人体制でのお披露目は中野サンプラザのワンマンなんですよね。

ユウカ:そうですね。5月23日。

キラ・メイ: この日、誕生日なんですよ。

ユウカ:まじ!?

キラ・メイ: アンちゃん(ア・アンズピア)と同じ誕生日で。

ユウカ:めっちゃおめでたい!

月丿:お赤飯とケーキだ(笑)!

──昨日、お披露目の日を聞いた時は心の中でうわーってなっていた?

キラ・メイ: うわーすごい! 誕生日だ! って思っていました(笑)。

──お披露目ライヴが中野サンプラザというのはどういう気持ち?

キラ・メイ: 今までは、WACKのツアーでZeppとかに立たせてもらっていたんですけど、自分たちのグループとして大きな会場でやらせてもらうのは初めてなので、自分たちを観に来てくれる全員を絶対に満足させるという意識を持ってやらなきゃいけないなって。どれだけ小さいハコでも、その意識は大事なんですけど、端から端までっていうのをしっかり意識してやるのが大切かなって思っています。

──ナルハさんも、初ワンマンが日比谷野音で大きなステージでした。先輩としてキラ・メイさんにどんな言葉をかけましょう?

ナルハ:本当にお披露目ってめちゃくちゃ大事だと思うんですよ。大きい場所でできることが、私はすごい楽しみだったから、普通に楽しんでほしいなって思います。

──中野サンプラザでのワンマンは、前回のツアーのファイナル以来になります。どんなライヴにしたいと思いますか?

ユウカ:お客さんに希望を見せるライヴにしたいです。前日の5月22日の中野サンプラザが先に売り切れて。サキちゃんの最後を観たいと思ってくれている人はすごく多いなって思ったんですよ。23日はちょっと時間が経ってから売り切れたので、中野サンプラザが一瞬にして売り切れるほど、次の始まりを観たいと思っている人はいなかったんだなって。そこはすごく悔しかった。チケットを買ってくれている人は、ギャンパレが好きで来てくれている人だと思うので、GO TO THE BEDSとPARADISESに分かれたとしても、どっちも見たいし、見続けなきゃいけないって思ってもらえるようなライヴにしたいですね。

月丿:去年の野音ツアーで、9人体制の終わりと10人体制の始まりを見せたように、ギャンパレの終わりと始まりを見せる2日間になると思います。そこははっきりと見せたいなと思いつつ、純粋に来てくれた人を1人残らず幸せにしたいという気持ちで立とうと思っています。いろいろな感情が生まれると思うんですけど、根本は忘れずにステージに立ちたいなと思います。

──PARADISESをどんなグループにしていきたいと思いますか?

ユウカ:さっき言ったように、固定概念をぶち壊したい。アイドルというイメージがあるから新しいことに手を出しづらい立場でもあるのと思っていて。私たちが率先してそこを突破していきたいなと思う。可能性を広げていくグループにしたいですね。ギャンパレって女の子も多く来てくれたり、家族で来てくれる人もすごく多かったんですけど、もっともっと層を広げられると思っていて。老若男女楽しめる、人を惹きつけるグループにしたいです。

──フレッシュなグループなので、どんどん新しいことに挑戦していってほしいです。

月丿:いい意味で伸びしろしかないので。

──月丿さんの池崎以降の振り切り方も楽しみにしています。

月丿:はい(笑)!

>>GO TO THE BEDSインタビューはこちら


PARADISES PROFILE

テラシマユウカ、月ノウサギ、ナルハワールド、キラ・メイの4人からなるアイドルグループ。読み方は“パラダイセズ”。

2020年3月、所属する音楽事務所WACKが主催するオーディション合宿「WACK合同オーディション2020」最終日に事務所代表の渡辺淳之介より「GANG PARADE」を2つに分ける形で結成がアナウンスされた。

2020年4月1日に同日結成した「GO TO THE BEDS」とのスプリットアルバム『G/P』をリリース。

■ツアー情報

〈MY FIRST HALL TOUR〉

2020年4月26日(日)愛知 名古屋市公会堂
時間:Open 17:00 / Start 18:00 [問]ジェイルハウス 052-936-6041

2020年5月2日(土)兵庫 あましんアルカイックホール
時間:Open 17:00 / Start 18:00 [問]サウンドクリエーター 06-6357-4400

2020年5月5日(火・祝)北海道 道新ホール
時間:Open 17:00 / Start 18:00 [問]WESS 011-614-9999

2020年5月16日(土)宮城 仙台銀行ホール イズミティ21
時間:Open 17:00 / Start 18:00 [問]G/I/P 022-222-9999

2020年5月22日(金)東京 中野サンプラザ
時間:Open 18:00 / Start 19:00 [問]SOGO TOKYO 03-3405-9999

2020年5月23日(土)東京 中野サンプラザ
時間:Open 16:00 / Start 17:00 [問]SOGO TOKYO 03-3405-9999

チケット料金(税込)
NORMAL TICKET 5,800円(税込)
CHEAP TICKET 3,800円(税込)
年齢制限 / 未就学児童入場不可

◆チケット一般発売日
2020年1月18日(土)AM10:00〜

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