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ギャンパレから分裂した“老”を背負った5人が目指すものとは? WACKの新人GO TO THE BEDSが語る

StoryWriter

BiSHや豆柴の大群などが所属する事務所WACKの新人グループが2020年4月1日、2組同時にデビューを果たす。その名もGO TO THE BEDSとPARADISES。といっても、この2組の成り立ちは特殊で、同事務所で活動してきたGANG PARADE(以下、ギャンパレ)が2つに分裂。メンバーはキャリア順に2つに分けられ、衣装には「老」と「若」という文字が入るなどユニークなグループとなっている。

GO TO THE BEDSは、ギャンパレでキャリアの長い5名が選ばれており、ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、ユイ・ガ・ドクソンの5人で構成されている。アイドルグループにも関わらず、衣装に「老」という文字が入っている熟練のグループとしてスタートをはじめた彼女たちは、どこへ向かっていくのか。WACK合宿オーデ直後5人に話を訊いた。

取材&文:西澤裕郎
写真:外林健太


ババアの執念ってあるじゃないですか?

──WACK合宿オーディションでギャンパレの分裂が発表されました。その直後にGO TO THE BEDSとしてニコ生で所信表明もしましたが、反響はいかがですか?

ココ・パーティン・ココ(以下、ココ):ニコ生特番をガチで明るく悲しさ0みたいな感じでやったことで、「なんかいい感じな気がしてきた」っていう声は見ました。賛否両論あるけど、シリアスな感じで発表していたら、また全然違ったのかなというのは思います。

ユメノユア(以下、ユア):前段階として、衣装、アー写、MVとかをしっかり準備していただいていたことも大きいと思います。第2期BiSがリーグ制になった時は、メンバーも知らない中での発表だったと思うので、それを経験しているお客さんたちからしても、今回は急じゃないんだなというのは分かったと思うので。

ヤママチミキ(以下、ミキ):渡辺さんの発表だけで終わってしまっていたら本当に不安しかお客さんの中に残らなかったと思うんですけど、私たちの言葉で伝えられたというのはすごく大きかったなと思っていて。今ライヴで直接お客さんと顔を合わせることができないからこそ、ニコ生の時間はすごくありがたい時間でした。

──合格者発表でキラ・メイさんのギャンパレ昇格が発表されました。その直後にGO TO THE BEDS とPARADISES の2グループに分裂することが明らかにされたわけですけど、みなさんからしたらキラ・メイさんは仲間になったという感じ? 別のグループに入ったなという感じなんでしょうか?

キャン・GP・マイカ(以下、マイカ):脳の中で勝手に「PARADISESに入った!」 と勝手に変換されたんですけど、ギャンパレに入って素直に「よかった」みたいな気持ちにもなりました。けど、いつもとはたしかにちょっと違かったかもしれない。

ユア:壇上では、PARADISESとして4人のグルーヴ感ができていたしね。

ココ:この先、GとPに完全に分かれた状態でライヴなどに出演していくのか、ギャンパレとしての出演もいくつかあるのかによって、5月までのメイちゃんとの過ごし方がだいぶ変わってくると思うんですよね。

ユア:ギャンパレの練習もあるんですけど、ここ最近はGの練習、Pの練習という感じで、それぞれ分かれて振り付けをしていて。ギャンパレ自体に対しての感覚も前とはちょっと変わってきているというか。

マイカ:不思議になりつつある。

──ギャンパレに対して、ちょっと変な感覚になってきている?

ユア:曲があがってきていない段階では、Gについて考えることもそんなになかったけど、Gについて考える割合がどんどん大きくなってきていて。昨日のニコ生1つにとってもそうだけど、昔だったらギャンパレのことしか考えていなかったのに、GとPのことしか考えられてない自分がいたり、毎日の時間の過ごし方がGの割合の方が大きくなってきている。まだしばらくはギャンパレのことも考えなきゃいけないから、Gだけになってもよくないし、ギャンパレだけになってもよくないし。ギャンパレは5月23日までライヴがあるから、メンバーの中でも上手くどっちかだけにならないようにはした方がいいのかなっていうのは個人的には思うかな。

ユイ・ガ・ドクソン(以下、ドクソン):私は合宿で世間と隔離されていたから、ちょっと感覚が違うかもしれない。

ユイ・ガ・ドクソン

ミキ:オリンピック延期を知らなかったもんね(笑)。

ドクソン:そう、何も知らなくて。合宿の間、東京に残っていろいろ準備してくれていたメンバーの考えや気持ちを聞いて、おーそうか! って思いました。新鮮です。私はメイちゃんの合格を「おめでとう! これから頑張ろう!」と思って。その後でGとPに分かれて前2列立ちましょうってなった時、あ、そうかって思って。

──GO TO THE BEDSに新メンバーが入るとは思いませんでしたか?

ユア:最初は入る可能性あるかなと思って観ていたんですけど、最終日に近くなるにつれて、残った子が若すぎて(笑)。これはたぶん入らないんじゃないのかなと予測はしていました。

──入って早々、衣装に「老」って書かれるのも複雑ですもんね。

ミキ:フレッシュなはずなのに(笑)。

ドクソン:ニコ生の所信表明で、ファンの呼称は「スリーパー」って発表しているのに、「ヘルパー」とか「介護人」とか言われて(笑)。

──そこまで老いてないですよね(笑)。

マイカ:でも、楽しんでくれているからいいけど(笑)。

ユア:いじってくれているうちが花だと思っています(笑)。

──GO TO THE BEDSという名前の由来はなんなんでしょう?

ユア:詳しい理由は訊いていないんですけど、訳すと早く墓に行けみたいな感じ。

ドクソン:早く墓に行ってほしいメンツを揃えられた(笑)。

ユア:老いているから早く死ねよみたいな皮肉というか(笑)。

ココ:もともと、英語で墓って意味のGRAVESの予定だったんですけど……。

マイカ:さすがにかわいそうみたいに言っていたね。

ココ:GO TO THE BEDSは、早く寝てくださいみたいな意味で。GとPの毛色を分けるってなった時に、早く寝るということで老い感を出しているんです。

──明確に「老」って書かれることに対してはどんな心境なんでしょう?

ドクソン:それは事実で。もうしょうがないし。

ココ:エゴサすると、ファンの人がめっちゃ考察しているんですよ。道玄坂マングース(ココ、ドクソン、ユユのユニット名)は3人とも同じくらいの年代だと思っていた、って。

ココ・パーティン・ココ

マイカ:普通に考えて、ユア、ミキ、マイカ、ドク、ココだと加入順なんですよ。WACKの歴的な感じで、ユユがたまたま下にいったって思うこともできる。

ミキ:必死(笑)。この話になったら、声の圧が強い(笑)。

ユア:私は受け入れているし、おもしろいものにしようと思っているけど、女の子だから、やっぱり「老」って言われるのはちょっとイヤだよね(笑)。

マイカ:ただ、「老」を背負っていても、かっこよくて綺麗だったら、それは逆にもっとかっこいいじゃないですか。

ドクソン:私は、強みだなと思っている。やっぱりババアの執念ってあるじゃないですか? 絶対的にある。それってたぶんめちゃめちゃ強いから。ワインだって寝かした方がおいしいし。ジャケット写真も、それを表現してくださっているんですけど。メンバー個人個人の色が対照的でおもしろい。Gの木が枯れていて、墓に入れられているみたいなところは、自分にも重なるし。

──重なるの?!

ドクソン:重なりますよ! だって、自分がどっちの人間かって言われたら、絶対に枯れた木のほうの人間。木の枝も食って生き延びるみたいな。

マネージャー辻山 : ドクソン、良いこと言うようになったな(笑)。

ドクソン:だって自分が木漏れ日に照らされている姿なんて違和感がある。変な感じしますもんね。

ココ:太陽は私が1番似合うので、Gを照らす太陽になろうかなって。

ミキ:Gに一筋の光を照らす太陽に(笑)。

WACKの中で1番後輩にあたるグループとして活動をスタートしていく

──解散してしまった第2期BiSの雰囲気に近い、という意見もみかけます。ミキさんは、去年合宿に参加して、BiSの雰囲気を間近で見ていたわけですけど、ギャンパレもテコ入れが必要だと判断されたことを、どう思っているんでしょう?

ミキ:去年1年間。自分たちでも悩み続けていた部分がすごくあって。ギャンパレというグループが順調に見えていたかもしれないけど、実は全然思ったようにいかない時期がずーっと続いてきた。どうにもすることができなかったから、年末に渡辺さんから言われてしまったんだなとめちゃくちゃ思いました。

──ギャンパレを2つにするということに関して、メンバーから反対意見は出たりしなかった?

ミキ:反対はなかったですね。渡辺さんに「お前どう思うの?」みたいに言われた時、ドクが「しょうがないし悲しいけど頑張りたい」って言ったんですね。サキちゃんの脱退と同じタイミングで聞いたんですけど、ドクの言葉を聞いて、私も頑張らなきゃいけないとすごく思って。ギャンパレをどうにかするためのテコ入れで、それが今回分かれるという道だったというだけかなとは思います。

ヤママチミキ

ココ:ギャンパレの歴史の中で、うちとかドクの元SiS組が入ったりサキちゃんのレンタルトレードを経てきて、自分たちが頑張れば結果を出すことをできることを3年で実感したし、ユア・ユユが行った合宿ぐらいから自信になってるところはあると思うんですよ。10人になってから思うように結果を出せなかったことはあったけど、そこはいい経験として自分は次に活かして、分かれて頑張るしかないというのは結構みんな思っていたのかなと思います。

ドクソン:ショッキングではあったんですけど、分かれる理由は納得できましたし、再スタートを切らせてもらえる道を提示してもらえたからこそ頑張ろうって。そういう意味では前向きだし、やるしかないって気持ちだと思います。

マイカ:年始ぐらいに渡辺さんとみんなでご飯をしてしゃべる時があって。その時に「俺は諦めたことないし、これから諦める気もない」ってことを言ってくれて。もちろん不安がなくないって言ったら嘘になるけど、やる気しかないです、今は。

ユア:ギャンパレ自体に勢いはなかったし、WACKの中でも新しい後輩たちが増えてきて。お客さんも新しいものが好きだなという感覚はすごくしていて。ギャンパレ自体歴が長くなってきているから、どうやって活動していったらいいのか、活動に対するモチベーションに関して去年1年間は悩んでいたんです。正直、ギャンパレの中野サンプラザ以降が誰にも見えていなかったと思うんですよ。言葉ではいろいろ言っているし目標ではあったけど、リアリティがないというか。そういう意味でもわくわく感は足りてなかったなって。自分たちが反省するべきところではもちろんあるんですけど、分かれたら、より楽しんでやっていけたらいいかなって。

──全く新しいグループができた、というイメージでいいんでしょうか?

ミキ: 新しいグループを作りましたという感じです。私たちがWACKの中で1番後輩にあたるグループとして活動をスタートしていくイメージです。

ドクソン:気持ち的には新しいグループ。でも、ギャンパレでの経験はもちろんあるし、それは自分の中にもこれからにも持っていくつもりです。

──とはいえ、ギャンパレで一緒にやってきた仲間で、新しいグループを始めるって、気持ち的には本当にできるのかなって単純に思うのですが。

ドクソン:そこは、バイトリーダーの高校生と、新人のおじさんみたいなイメージです。

ココ:前の店舗では、キッチンがめちゃくちゃ上手くてトップまでいったんだけど、泣く泣く別のバイト先に移ることになって、1から始めなきゃいけないジレンマみたいな。新しい店舗に行って、1から後輩として始めるって気持ち。

ミキ:なんでみんなバイトでとらえるの(笑)。

──あははは。ギャンパレは解散ってことではないんですよね?

ユア:見方によっては解散って見られると思うし、それはこっちからは提示はしないので、想像におまかせするというか。

ココ:うちらも本当に分からないんです。

ユア:今私たちはギャンパレに頼っちゃいけないというか。ギャンパレをまたやりたいなって気持ちは私個人としてはあるんですけど、別に今の9人全員が思っていなくてもいいと思うし、上手くまた集まることができたら、それが1番いい形だと思うから。個人の頑張る気力の1個というか。それだけにならないようにしないと。

──PARADISESとの関係性はどういう形になるんでしょう? 要するにBiSとSiSみたいなライバル関係にあるのかどうか気になります。

PARADISES

ココ:公式ライバルを謳うわけではないけど、とりあえず今のところスタート地点は同じということくらいです。

ミキ:今はまだ活動が本格的に始まっていない段階なので上手く言えないんですけど、無駄にバチバチする必要性はないから。今まで客観的に見れていなかった部分って絶対にあると思うんですよ。PARADISESの3人のことを外側から見れるようになったなと思うし、その子のことを分かるようになったことは大きいなと思っていて。たぶん時が進んでいけば、自然とバチバチしてくるかもしれないし、お互いにここはこうした方がいいよってアドバイスをしあえる関係かもしれない。現段階は、まだお互いがお互いを高め合っている状態の関係性ですかね。

ドクソン:仲間というわけでもないし、一緒に頑張ろう! みたいなのでもない。かと言って、敵! とか100%ライバルというのも違って。気持ちが難しい。でも、やっぱり負けたくない気持ちもあります。勝ちたい。

──感覚的にPARADISESのほうが期待されている感じがあるというか。向こうのほうが名前が華やかですし、そのあたりはどうなんでしょう。

ユア:今の段階から、スタッフさんの雰囲気も向こうの方が優遇というわけでもないけど、なんかちょっと違うというか。

ミキ:期待値はあっち側にありますよね。

ユア:若いっていうのもあると思うし、変化が見られやすいという状況じゃないですか。古い子たちに比べると。

ココ:怖いよ、みんな(笑)。

ユア:私は本当に負けたくないんですよ。みんなよりも思いが強いというか。

マイカ:PARADISESに限らず、GO TO THE BEDSが1個のグループとして新しくWACKの一員になるというか、WACKの新たなグループとなるわけだから。やっぱり、どこにも負けたくない。

ユア:ギャンパレはWACKでBiSHの二番手的な存在までを確立したとは思っていて。BiSHには追いつけなかったですけど、今は1番下なので、抜くものがいっぱいあるんですよ。EMPiREとか、CARRY LOOSEとか、BiSもそうだし。だから、そういう意味で私は結構燃えています。

個性が出る時間が単純に倍になった

──4月1日にリリースされるスプリットアルバム『G/P』には、GO TO THE BEDSの楽曲が3曲収録されています。リード曲の「Don’t go to the bed」が渡辺さんと松隈ケンタさんの作詞ですね。他の2曲は?

ミキ:あと2曲はSCRAMBLESの方で。「MAYDAY」は永井葉子さん、「ANSWER」はSHiLLさんです。

マイカ:永井さんは今回初めましてなんです。

ココ:SCRAMBLESの生徒さんで、噂によるとギャルらしいです。

ミキ:年齢的にはPチーム(笑)。

 

──(笑)。Pチームはユユさんとナルハさんも歌詞を書いています。Gチームでメンバーが書いてないというのは何かしらの理由があるんでしょうか?

ドクソン:単に出来の差です。それはちょっと反省しています……。

ユア:悔しい!

ドクソン:みんな悔しいよな。

ユア:でもいい歌詞を書いてくださったんで。悔しいけど、こっちの方がすごいかっこいいなって思う。

ドクソン:永井さんとは顔も合わせたことなくて、どんな方かも知らなかったんですけど、いただいた歌詞をみたらめちゃめちゃ共感するというか。自分の気持ちを文字にしてくれてる部分がすごく多くて驚きました。サビの〈替えがきかない そんな存在でありたい〉とかもそうだし〈ごめんね 1人にさせて〉〈一緒に笑ってやるさ〉とか。すごいそうだよなって。自分もそうしたいって思う方だから、びっくりしました。

──人数が少なくなったことで、レコーディングの雰囲気も違ったんじゃないですか。

ユア:5人になったことで歌割の幅、量が物理的に多くなって。おもしろい声の子たちがGに集まったので、自分はどういうところで個性を出したらいいのか結構考えましたね。どこのパートを歌いたいっていうのを前以上に結構考えて、レコーディングに個人的には臨んだかな。

ユメノユア

ココ:10人の時は部分部分で録ってもらっていたんですけど、1回1人で全部を歌っていて。歌割だけじゃなくて、普通に個性が出る時間が単純に倍になったので、自分たちも出せなかったところや、お客さんが今まで見えなかった部分というのが、嫌でも出てくると思うので、それはすごい楽しみ。歌割にしてもインタビューの分量1つにとっても全然違ってくるので、おもしろいなって思います。昨日の所信表明でも、ユユとかがあれだけ喋ってるのをあまり見たことない人がいると思うので。それは楽しんでほしいなっていうのはありますね。お客さんにとっては。

──ミキさんはレコーディングはいかがでしたか。

ミキ:私は一発で分かってもらえる歌い方をしているんですけど、10人の時は派手にやってやろうくらいの気持ちで。5人になったとき、そればかりだとうるさくなってしまうので、いろいろ気をつけながら歌おうかなっていう気持ちではやっていました。最初は癖を強く入っていたんですけど、フィックスされた音源は、いつもよりはしゃくりあげてない。しゃくりあげそうな部分であげてなかったりとかしていて、そういうところは上手く伝わるんじゃないかと思います。

ドクソン:出来上がった音源を聴いた時、ミキちゃんのそれは感じた。

ミキ:「ANSWER」とかやさしい曲は特にわかりやすいと思います。

ドクソン:あと「MAYDAY」も思った。本来の素のミキちゃんというか。

ミキ:POPのときも5人だったので、聴き返してみると10人のときにくらべてそこまで強くないというか。10人だと見つけてもらわなきゃという気持ちとか、ここで歌っていますよっていうのを強く出さないと気づいてもらえないことが多かったので。人数が減って、自分の歌割が増えるってなった時に癖が強かったら、聴いててイラッとしそうだなって(笑)。

ドクソン:自己分析もしているねんな。

ミキ:癖が強く歌ってって言われたら歌うようにはして。3回ぐらい同じ箇所を録ったりするので、1回ずつちょっと違うふうに歌ってみたりとかっていうのは気をつけてやりました。

ココ:楽曲の今後もまだ分からないですけど、Pよりかっこいい要素が強いので。それに合う歌声を持っている子が多い5人だなって思うので。声色的なものはすごく合っている。楽曲のテイストと、バランスもいいなって聴いて思いました。

ギャンパレを超えることが1番分かりやすい目標

──この5人は個性が強いので、1人1人に焦点があたるのはいいことですね。

ココ:例えばインタビューとかテレビで喋るってなった時に、10人いたときは、なるべく平等にメンバーに振ってあげなきゃいけないなと思っていたし、ドクがめちゃくちゃおもしろいけど、他の子も喋らなきゃいけないから、どうしてもドクの喋る分量を減らすとか、いいところを伸ばしきれないときもあった。お互い離れたことによって、いいところをもっと伸ばせていけるのかなって。あと、逆に足りない部分も頑張って補う力も今後ついてくるだろうし、別れたことのメリットみたいなのは、今めっちゃ感じています。責任感も生まれてくると思うし。

──マイカさんは名前にGPが入っていますが、そこは変わらずですか?

キャン・GP・マイカ

マイカ:渡辺さんに「お前、キャン・Gになるじゃん」って言われて(笑)。「お爺さんみたいでやだー」って言って、「いいよGPで」って笑って言ってくれて。

ドクソン:かわいい! キャン・G・マイカ。

マイカ:「キャンじい」って呼んでもらおうかな(笑)。

──衣装に「老」って書いてあって、キャン爺はなかなかパンチがありますね(笑)。

ココ:ばあじゃないんだみたいな(笑)。

マイカ:そのじいは一見、おじいのじいかと思うけど、海外セレブ的な。キャン・Gみたいな。

ドクソン:マッケンジーみたいなこと?

マイカ:アンジェリーナ・ジョリーがアンジーって呼ばれるみたいなノリのキャンジー。セレブを目指しているので、キャンジーで。もちろん、私が2年前の合宿でギャンパレをお前背負えよって言われてついたGPは大切に、魂は秘めとこうという意思で、名前も残して活動していきます。

ユア:とにもかくにもライヴしたいなって思いますね。ライヴすることによって、よりPとGの違いも見せられるし、遊び人のみんなにも、私たちはここから頑張りますっていうのをパフォーマンスでも見せられると思うから。

ココ:ね、早くライヴで感じてほしい。

ドクソン:生で伝える場がしばらくないのはもどかしいね。

ユア:言葉と映像で伝えられることは伝えていきたいんですけど、直接見てもらって、特典会とか含め直接話したりとかすることによって空気感も変わってくるしね。

──正直、まだ受け手としてもどう受け止めればいいのかわかっていなくて。

ユア:楽しむ要素もまだMVと音楽を聴くってところしかなかったりもするから。

ココ:難しいよね。

マイカ:でも、今の状況をポジティブに考えてプレミア感が上がったらいいねって(笑)。

ユア:ギャンパレに関して言えば、プレミア感は上がっていると思うんですよ。ギャンパレを見れる機会は今回のツアーだけになってくるから。サキちゃんが辞めることを決めた時に、「ギャンパレのライヴを最後までやり通してね」っていう話をしたんです、サキちゃんはギャンパレがある意味、最後の活動の場所と決めてやっているわけだから、私たちもあまりGとPにとらわれすぎないように向き合わなきゃなと思って反省したりする日々でもあるんです。

ココ:ギャンパレをおろそかにする行為は絶対にしたくない。ユアちゃんが言っていた、考える割合みたいなのが日によって違うし、Gが多くなってきてるのは事実なんですけど、バランス良くやっていけたらなというのが今の気持ちですね。

ユア:昨日の合宿オーデの発表のとき、サキちゃんギャンパレでいたわけじゃないですか? 自分はサキちゃんを1人にしちゃったかなと思ったりもして。もっと気にかけることはできたはずなのに、自分たちもニコ生だったり、ツイートしなきゃとかに必死になっちゃっていた。別にサキちゃんもそんなに気にしてないとは思うんですけど、そっちばかりに囚われずに5月23日までは活動していきたいです。

カミヤサキ

ドクソン:GとPは全くギャンパレとは別と言いつつ、自分の中ではGO TO THE BEDSにもPARADISESにもギャンパレの血は流れていると思っていて。共通した部分というのはこれからも絶対にあると思うので、それを感じながら過ごしたい。ギャンパレの最終日のワンマンライヴが終わってからも、そこは忘れずにいたいというか。ちゃんと持ってたいって思います。

──ミキさんは、サキさんに1番思い入れもあるメンバーだと思うんですけど、サキさんに対する感情の整理はつきましたか?

ミキ:まあ、まあまあ……。今ライヴができてないのはずっと心残りというか。一緒にやれる回数がどんどん減っていってしまっているのは、すごくさみしいなって気持ちはめちゃくちゃあります。だからと言って、別にやだやだーとかじゃないし。自分の中で整理はわりとつき始めたというか。もうついたなって気持ちではいるので。そんなにごちゃごちゃする感情は出てこないと思うけど、さみしいという気持ちはずっとあり続けますかね。

──この先、GO TO THE BEDSをどんなグループにしていきたいですか。

ユア:私は、今いるギャンパレを超えることが1番分かりやすい目標だと思っていて。場所の規模もそうだし、いろいろな意味でギャンパレを超えないと分かれた意味もなければ、Gとしての存在意義も見出せなくなっちゃうのかなって。その上で、その先の未来をGで見れるくらい大きくなりたいなと思っています。

ココ:私もギャンパレを超えるというのは目標としてあるので、ユアちゃんが言ってくれたこと、その通り。

マイカ:以下同文(笑)。

ミキ:POPからずっと活動を続けてきて、どうしても上り調子になった瞬間にちょっと気が抜けて1回落ちるみたいなことをずっと繰り返してきて。ずっとスピードに乗り切れなかったので。それは絶対になくして、スピード感はすごく大事にしていきたい。私たちは「老」を背負っていて後がないので(笑)。勢いは思い切り持って進んでいきたいなと思います。

ドクソン:これだけ個性が集まっているので、1人ずつ好きなように全力でやりきって、全てを超えていけるグループにしたいです。あと、誰よりも楽しみたいって気持ちも強くて。ギャンパレも超えていきたいし、全部超えていきたい。1番始めからスタートだから超えるものしかないんですけど、自由の羽が生えて、好きなようにやらせていただくわって感じでやりたいなと思います。

>>PARADISESインタビューはこちら


GO TO THE BEDS PROFILE

ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、ユイ・ガ・ドクソンの5人からなるアイドルグループ。読み方は“ゴートゥーザベッツ”。

2020年3月、所属する音楽事務所WACKが主催するオーディション合宿「WACK合同オーディション2020」最終日に事務所代表の渡辺淳之介より「ギャンパレ」を2つに分ける形で結成がアナウンスされた。

2020年4月1日に同日結成した「PARADISES」とのスプリットアルバム『G/P』をリリース。

■ツアー情報

〈MY FIRST HALL TOUR〉

2020年4月26日(日)愛知 名古屋市公会堂
時間:Open 17:00 / Start 18:00 [問]ジェイルハウス 052-936-6041

2020年5月2日(土)兵庫 あましんアルカイックホール
時間:Open 17:00 / Start 18:00 [問]サウンドクリエーター 06-6357-4400

2020年5月5日(火・祝)北海道 道新ホール
時間:Open 17:00 / Start 18:00 [問]WESS 011-614-9999

2020年5月16日(土)宮城 仙台銀行ホール イズミティ21
時間:Open 17:00 / Start 18:00 [問]G/I/P 022-222-9999

2020年5月22日(金)東京 中野サンプラザ
時間:Open 18:00 / Start 19:00 [問]SOGO TOKYO 03-3405-9999

2020年5月23日(土)東京 中野サンプラザ
時間:Open 16:00 / Start 17:00 [問]SOGO TOKYO 03-3405-9999

チケット料金(税込)
NORMAL TICKET 5,800円(税込)
CHEAP TICKET 3,800円(税込)
年齢制限 / 未就学児童入場不可

◆チケット一般発売日
2020年1月18日(土)AM10:00〜

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