外出自粛の真っ只中、突如現れた救世主「オンラインキャバクラ」。
世界に誇るキャバクラ文化の灯を消すな、という心意気に共感した私は、とある店がGWに実施していたTwitterでのオンラインキャバクラ無料招待キャンペーンに応募して、当選通知を待った。
しかし、何も起こらなかった。
私は、自惚れていたのかもしれない。アセロラ4000が時代の風雲児・オンラインキャバクラに無料で招待されることなど、『ビートたけしのスポーツ大将』でカール君に勝つぐらい、ありえないことなのだ。今の私は、小カール君にすら、勝てない。
こうなった以上、再びオフラインキャバクラが再開する日を待つしかないのだろうか。私は、涙で滲むTwitterのタイムラインを見た。
すると、どうだろう。
「オンラインキャバクラ」、「オンラインガールズバー」、「オンラインサロン」etc…… 次から次へと目に飛び込んでくる、オンライン業態の店、店、店。
あきらめたら、そこで試合終了。私の来店を待っている店、デートを待ち望んでいる嬢がまだこんなにも……。
私は泣いた。ただただ、泣いた。そう、オンキャバは、1つじゃない。そして私は、ひとりじゃない。DEENもそう歌っていたように。
しかし、ネット上にはあまりにも情報が多い。産声を上げたばかりの文化ということもあり、まだまだインフラ整備も不十分のようだ。本来、その役割を担うべき無料案内所もオンライン上には見当たらない。
ならば、私自身がその重責を担うべきなのかもしれない。
「選ばれし者の恍惚と不安、二つ我にあり」。
おとといフライデー(小島みなみ様&紗倉まな様)のお2人に名付けてもらった異名「歩くキャバクラ辞典」を、オンラインキャバクラ用にバージョンアップする時が、来た。私は、次から次へと、オンキャバ情報をかき集めた。
すべての店に共通しているのは、ビデオ通話ツール「ZOOM」を使用していること。
また、利用に際しては、店の公式LINEを友だち登録した上で、利用したい日時、指名したい嬢(フリーで指名なしも可)、コースなどを連絡する。すると、利用時間10分前ぐらいに店から入店用のZOOMのIDが送られてくる、というのがおおよその流れとなっている。
つまり、LINEとZOOMを事前にインストールしておく必要がある。ZOOMはスマホでもタブレットでもPCでもOK。支払いは基本LINE Pay、もしくはクレカでの支払いにも対応はしてくれるようだ。
オンキャバの火付け役。システムは1セット60分4000円、指名料2000円、延長30分2000円、延長指名料1000円と、オフラインキャバクラの相場と比べて格安感がある。女の子のドリンクは必要なし。1セットの60分が終了すると自動でログアウトするので、延長を希望する場合は事前にスタッフに伝えておく必要がある。
さすがオンキャバのフロンティア、在籍嬢はレベルが高い。白い肌、つぶらな瞳。セクシーな唇、そして巨乳。どの嬢が画面の向こうに現れても、満足感は高いかもしれない。ちなみに、SNSのフォロワーが1万人以上いるお客さんはインフルエンサーとしてフォロワー数×0.1円の割引を実施しているという。私のフォロワー数は現在、200人。仮に割引されても、20円。私は、財布から10円玉を2枚取り出し、1枚を右目、1枚を左目にはめたまま、しばらく20円の意味を噛みしめた。
北は青森から南は宮崎までのキャバ嬢が在籍しているそうで、さらに現状、毎日ZOOM面接をしているという。つまり、東京にいながら全国47都道府県の嬢と出会うことができるということだ。府中に住む初代嬢や、日本海沿いの街に住む嬢とも、オンライン上で出くわしてしまう可能性がある。いや、かつて派遣業務でお世話になった川野マネージャーや中国人留学生テイさんとのドラマティックな再会すら、ありえない話ではない。「東京ラブストーリー(オンライン編)」が今、始まる。
システムはフリーで50分4000円、20分2000円というスタンダード及びお試し的なもの。また、指名セットなるコースがあり、120分12000円等、嬢によって金額と時間もまちまち。このあたりは、嬢の稼ぎ方に合わせて設定されているようだ。この店の最大の懸念材料は、「キャスト応援」と称したドリンク料金が設定されていること。ドリンク一杯1000円という、圧倒的現実感。また、「ドン・ペリニヨン 白」(60,000円)といった高価なメニューも掲載されている。私は、打ちのめされ、ページを閉じた。
あやまんJAPAN的なバナーに惹かれてサイトをチェックしてみると、トップページにいきなり「キャストへの業務連絡 まだ連絡のとれていないキャストは至急LINEまたは電話にて連絡下さい」と、独自の緊急事態を発令していた。いったい何があったのだろうか。システム的には1セット30分2,000円、指名料1,000円という、中野のキャバクラにも似たコストパフォーマンスの高さを評価したい。
ふと、我に返った。私は、いったい何をしているのだろうか。今回の調査はここまでにしておこう。現在、雨後の筍のごとく続々と登場し続けるオンライン業態だが、もう少しするときっと飽和状態になる。そのときが、私、アセロラ4000の出番だ。もう少しオンキャバ界隈の調査を続けよう。そう、思った。
アセロラ4000『嬢と私』コロナ時代編は不定期更新です。
次回更新をお楽しみにお待ちください。
月に一度のキャバクラ通いを糧に日々を送る派遣社員。嬢とのLINE、同伴についてTwitterに綴ることを無上の喜びとしている。未婚。
https://twitter.com/ace_ace_4000