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天津飯放浪記第23回 中華一番館 仙川店「遅く起きてしまったあなたにオススメしたいサラサラの天津飯」

StoryWriter

おいっす。

家の前の工事が進んでやたら背の高い電力施設が建って、部屋の日当たりが死んだ火鍋栄光です。

こういうのって大家さんに掛け合ったら家賃安くなったりしないものだろうか……。住環境変わるって結構でかいことだと思うんだけどな。朝起きてまず日が入ってこないことがどれほどでかいことか。1日の目覚めが悪くなるばかりだわな。

とはいえ暗い部屋では気も塞がって仕事が捗らない僕。のそのそと起き上がる冬眠中の熊のようにベッドを這い出たのが午後3時。いくら休日とはいえこれはだらしがなさすぎる……。自分に鞭を打って家を出たはいいものの、どこに向かうべきなのか? 仕事をするのなら先ずは胃袋に何か入れないといけないけど、さくっと済ましたい!

うだうだ言いながらたどり着いたのが、都内各所にあります「中華一番館」(お店の外観写真を撮り忘れてごめんなさい!)。都内で俯いた顔をあげればきっとそこにある、アスファルト砂漠に佇む一筋のオアシス。中華料理を食べたい時は、大体ここにくれば事が済む。

こちらメニューの一部。東京という資源もなければ土地も高い地で、一体どうやってこれほどの価格を実現させられるのだろうか? ミニらぁ麺と炒飯の500円セットの価格設定は地元青森も顔負けの強気なお値段。実は僕はこちらのヘビーユーザーなのでありますが、天津飯があるのは、つい先日のこと。天津飯をファストフードと化したその思い切りに敬礼! 早速、天津飯(500円)を注文するゾ!

この時間だと流石に店内もガラガラ。厨房では中国語で楽しそうにお話する中国人スタッフたち。ええんやで、それくらい気楽にやってくれればええんや。お客さんの前で私語厳禁なんて変なルールあるのは日本くらいだろうし、飯を食う時間くらいのんびりし環境にいる方がええに決まっとるんや。寝起きの勢いで家を飛び出しバタバタした自分を弛緩させてYouTubeでも観ていると……。

\オマタセシマシター/

500円だけあってなかなかシンプル! と思ったけど、天津飯なんてどこのお店でもシンプルな料理よな。うーん、でもワンコインで天津飯を食べられるなんて、本当に珍しい! どんなものか、いざ実食!

ふむ……。あんは結構シャバシャバ系。

あんは醤油ベースだけど味薄め! 何より水分多めのあんによって、おかゆ感覚でスルスル食べられちゃう! そこに食感のアクセントを加える具材は、細長く刻まれた竹の子、木耳にかにたま、刻みネギくん。そういえば中国では朝食にお粥は一般的によく食べられるものだけど、それに近い感じがする。食べやすさ重視というか、寝起きで家を飛び出てもなお、少しだるさの残る身体に優しく染みていく感じがする。味が薄めだけど、箸が進まないっていうことでもなく、適度に米と合う感じはある! ガッツリ食べたい人には向かないかもしれないけど、寝起きのテンションならこれくらいが丁度いい! ガツガツ進んじゃう! ンマーイ!

見て、このツルンとした器。如何にサラサラ食べられるのか物語ってるでしょう。
皆さんも寝起きで天津飯が食べたい時には、お近くの店舗までぜひ足を運んでみてちょ。

今日の天津飯豆知識:
多めの油で卵を混ぜて乳化させると、ふわふわの卵になる。


⭐︎今日のお店⭐︎
「中華一番館」仙川店
所在地:〒182-0002 東京都調布市仙川町1丁目18−3 1階,
時間:11時00分~2時00分(日曜日は1:00)
電話: 03-6909-0103
火鍋栄光(ひなべ・えいこう)
大学時代には中国に留学、何度も旅行で現地に赴いては中国各地の料理に舌鼓を打ってきた若武者。現在はネオン輝く大都会トーキョーで、本場の味が楽しめる中華料理屋を彷徨う神出鬼没のゾンビ。普通の中国人はチンプンカンプンの日本発祥中華料理の代表格「天津飯」に人生を狂わされかけている。記事中の写真は©︎Photo by Kopei。

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