お世話になっております。digる男・ヨコザワカイトです。
先日、ふらふらっとディスクユニオン吉祥寺店を彷徨っていますと、Zos Kiaの『Rape(7″, Single)』が目に止まりました。
Zos Kiaはインダストリアル / エクスペリメンタルバンド・Coilのジョン・ゴスリングやジョン・バランスが参加する絶叫系ノイズエクスペリメンタルバンドです。
現在、ディスクユニオン吉祥寺店は10月になんと吉祥寺PARCOへ移転する予定で、その事前セールを開催中です。また、Record Store Dayの期間中というも影響あるのでしょうか、いつになく盛況な店内でした。
しかし、そんなレコード初心者(僕を含め)を拒絶するかのようなノイズ・アヴァンギャルドのコーナーが充実の品揃えで黒光りしていました。ジャパノイズといえばのMASONNAもリリースをおこなったレーベルUrashimaの特集も組まれています。前にノイズ入門の記事を書いた時に、参考にしたMAUTHAUSEN ORCHESTRAもこのレーベルからリリースしています。
そんな棚の流れでこの『Rape』は置いてありまして。コレクトの意味でもめちゃくちゃ欲しかったのですが、如何せんレアな盤なので値段もかなりしたので泣く泣く棚に戻しました。
その後、その白と黒の強烈なイメージを引きずったままレコード屋「COCONUTS DISK」へと足を運びdigを続けていたら、なんとZos Kiaの『rape(12″)』を発見! 値段も大変お買い得でしたので、これは買うしかないと、即決してしまいました。
Zos Kia『Rape』
レーベル:All The Madmen Records – MADT 8
リリース:1985
=収録曲=
A1. Rape(Producer – Fergusson, P.Orridge, Zoskia Tape [Uncredited Backing Track] – Coil)
A2. Thank You(Producer – Fergusson, P.Orridge, Zoskia)
B1. Black Action(Producer – Lorec, Nains)
B2. An Absolute(Producer – Lorec, Nains)
Zos KiaはCOILの前身グループとして紹介されたりもしますが、その活動時期はほぼ被っていまして、本作も84/85年のレコーディングでCoilの活動時期と重なります。
バンド名Zos Kiaは、1900年代の英国で活動した“魔術師”オースティン・オスマン・スパーの思想 / 魔術哲学「Zos Kia Cultus」から。「ゾス」は人間の体と心、「キア」はそこから解き放たれた究極の状態を指しています。デスメタルバンドBehemothも『Zos Kia Cultus (Here and Beyond)』というアルバムをリリースしていますね。
先ほど、絶叫系バンドという形容詞を使いましたが、もちろんアトラクション要素があるわけではなく、Zos Kiaといえば狂気的な「絶叫」。メタルのシャウトではなく、絶叫です。以下の映像を参考までに。
絶叫を楽器のようにストイックに使用しているのが見てわかります。
A1「Rape」に関していえば、これ以上の絶叫はないですね。「Fear holds me Knife at my throat」という歌詞にもあるように、恐怖が喉を切り裂いて溢れ出してきたような大絶叫です。
女の子がレイプされて殺されるという無茶苦茶な歌詞なんですが、
〜
To this cold grave
という一気に血の気が冷えるような繋がりなど、意外にも硬派で凝った詩とRapeという超野性的な現象の対比が素晴らしい。
A2「Thank You」B1「Black Action」はもっとバンドらしい作りですね。「Black Action」は別プロジェクトCoilで発揮されているミニマリズム的なベースにも注目です。B2「An Absolute」はノイズセッションでしょうか。歌詞が無いぶん結構怖いです…
そんな運命的な絶叫を聴きながらほくほくとしてしまうのでした。他にもオススメの絶叫系バンドがいれば是非教えてくださいね!
ディスクユニオン吉祥寺店:https://diskunion.net/shop/ct/kichijyouji
ココナッツディスク吉祥寺店:http://coconutsdisk.com/kichijoji/
※「【連載】digる男。」は毎週月曜日更新予定です。
1997年生まれ、千葉県出身。大学では社会学を専攻している。StoryWriterで連載を担当しながら就職活動中、そして迷走中。最近は、密かに音源も制作している。