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【GO TO THE BEDS 連載】Vol.11 チャンベイビー編「愛されるグループにしていきたい」

StoryWriter

BiSHが所属するWACKが手がけるGANG PARADE(以下、ギャンパレ)が2つに分裂して生まれたアイドルグループ「GO TO THE BEDS」。ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、ユイ・ガ・ドクソンの5人で、2020年4月より活動をスタート。そして2021年3月のWACK合宿オーディションで、新メンバーのチャンベイビーが加入。5月2日に新体制のお披露目無観客配信ライヴが行われ、新体制のスタートを切った。

7月21日には現体制初のEP『BLOOD COMPACT』のリリース、そして全国12都市24公演をまわるグループ初の全国ツアー〈COME AS YOU ARE TOUR〉を開催スタートさせるなど、いきなりフルスロットルで活動をはじめているチャンベイビーへの初インタビューを掲載する。その行動力と、どこか天然でフレッシュな彼女がGO TO THE BEDSにどんな変化をもたらすのか。そのルーツを辿り、これからに期待の高まるインタビューとなった。

取材&文:西澤裕郎
写真:まくらあさみ


破天荒というか邪道なものにも実は憧れていた

──チャンベイビーさんのお披露目ライヴから約1ヶ月が経ちました。GO TO THE BEDSの一員になった実感が強くなってきたんじゃないですか?

チャンベイビー:ライヴをしてから、自分もGO TO THE BEDSのメンバーなんだって感覚が強くなりました。お披露目の映像を客観的に観たときに始まったんだなって。

──緊急事態宣言で無観客ライヴになってしまったことに対してはどんな心境でしたか?

チャンベイビー:無観客になるかどうか決まるまでは不安な気持ちだったんですけど、楽しかったことに代わりはなかったし、ニコ生で配信してもらえてたくさんの人に観てもらえたことは嬉しかったです。

 

──そもそも、アイドルに興味を持ったきっかけは何だったんでしょう?

チャンベイビー:幼稚園の頃からバレエを習っていて、人前で踊るのが好きだったんです。あまり覚えてないんですけど、小学生のときに少女時代とかKARAを観てアイドルになりたいと思ったのが、たぶんきっかけです。

──最初はクラシックバレエをやっていたんですか?

チャンベイビー:モダンバレエです。小学生のときにヒップホップダンスを始めて。最初はKARAとか少女時代のようなかわいいアイドルが好きだったんですけど、ダンスを始めてから2NE1とかが好きになって。K-POPブームが来たときに韓国でアイドルになりたいと思うようになっていきました。

──アイドルも様々なタイプのグループがあります。チャンベイビーさんがなりたいアイドルはどういうスタイルのものだったんでしょう。

チャンベイビー:最近、それを考えていたんです。韓国で練習生をやっていたときも、所謂、黒髪のアイドルみたいになりたいと思っていたけど、遡って考えてみたら、2NE1がめちゃくちゃ好きで。それが唯一ハマったぐらいのアイドルなんです。そう考えたら、GO TO THE BEDSに入りたいって言ったのにちょっと通じるところがあるのかなって。清楚の反対というか、破天荒というか邪道なものにも実は憧れていたんだなって、3日前とかに思い出して。

──いま話に出ましたが、どういう経緯で韓国に行くことになったんですか?

チャンベイビー:高校のときに留学して芸能スクールに通っていたんです。そのときは上手くいかなくて帰ってきて。1年後くらいに再び行ったときに事務所に受かって練習生になったんです。

──韓国でアイドルに挑戦するって、度胸とか行動力がないとできないことだと思うんですけど、どうして実行できたんでしょう。

チャンベイビー:ずっとアイドルになりたかったんだと思います。私、あまり後先を考えないタイプだから、とにかく行かなきゃダメだなと思って。

──度胸がありますよね。

チャンベイビー:あるんですかね? それ以外にやりたいこともなかったし、頭も悪いので。他にできることもなかったから、それしかないと思って行きました。

──韓国語は話せたんですか?

チャンベイビー:もともと好きだったから、なんとなく独学じゃないですけど、ちょっと聞けば分かるみたいな状態で。行くと決まってから習い始めて、あとは生活しているうちに喋れるようになりました。

──韓国の雰囲気や文化で日本と違うなと感じるところはありましたか?

チャンベイビー:私がいた場所が芸能系で特殊だったのかもしれないけど、物事をはっきり言うし、みんな自信がすごいあるなと感じました。

──ダンスとか歌唱も完璧を求められるイメージがあるんですけど、そのあたりはどうでしたか。

チャンベイビー:たしかに本来なら歌もダンスも完璧なイメージじゃないですか。私はあまりそこを求められてなかったというか。ちゃんとオーディションを受けて入ったんですけど、雰囲気とかもすごく見てくれるところで。韓国では日本人って愛嬌があるイメージみたいで、例えば、私が歌を歌えなかったらラップをやったり、ダンスができなくてもキャラクターで魅せていけばいいと事務所に言われていたんです。自分もそう思っていた感じはあったんですけど、WACKに入って最近その考えは変わってきました。ちゃんと目の前にある歌やダンスもできるようにならないといけないんだって。

落ちて初めて、オーディションに自分をかけていたことに気づいた

──日本に戻ってきたのはいつぐらいの話ですか?

チャンベイビー:コロナがひどくなる前、2020年の3月に入ってすぐです。

──戻ってきた時点では、アイドルを諦めようとは思わなかった?

チャンベイビー:自分の中では、アイドルを諦めるつもりはなくて。ただ、お母さんがすごく応援していてくれたから、韓国の事務所を辞めるときにめっちゃ反対されて、もうアイドルはやらないって言っちゃったんですよ。なので〈WACKちん〉も親に言わずに受けていたし、そんなに派手に行動ができなかったんです。親はもうやらないと思っているけど自分的にはまだ諦めきれてなくて。コロナもあったので、オーディション調べたりとかしていたけど、行動に移していたりとかはできていなかったです。

──その中で、どうして〈WACKちん〉に応募しようと思ったんでしょう?

チャンベイビー:6月1日になる瞬間、Twitterでたまたま誰かがいいねした〈WACKちん〉のオーディションを目にしたんです。当時、私はWACKのメンバーをフォローしていたわけでもなかったので、これ、なんだろうと思ってURLを開いて。オーディション概要を見たら、最初は顔出しがなかったのもあって、勢いで応募しました。

──〈WACKちん〉は継続して課題が出題されていきました。最初は勢いで応募したわけですが、どうしてモチベーションは続いていったんでしょう?

チャンベイビー:アイドルになりたいと思ったし、BiSHさんがいるWACKを信頼していたのもあります。なにより、受けたからには受かりたいと思ったんです。負けず嫌いなのかもしれないです。

──オーディションが進むにつれて、〈WACKちん〉で合格したい気持ちも強くなっていった?

チャンベイビー:最初は単純な動機だったけど、過去の映画を観たり、各グループの曲を聴いたりしているうちにハマっていったんです。それまでアイドルにハマることもあまりなかったんですけど、途中からはWACKでアイドルになりたいって気持ちが強くなっていきました。

──WACKのどういうところにハマったと思いますか?

チャンベイビー:最初は曲がすごくいいなって。1回目に聴いたときから、頭に残っていて。それでもう1回聴いてみたところからハマっていきました。あとは、メンバーが個性的で、すごいバラバラだったから、自由なんだなってところもすごくいいなと思いました。

──〈WACKちん〉の課題は基本オンライン上で完結していましたよね。誰かと競っている感じも見えづらいし、手応えは感じづらかったんじゃないですか。

チャンベイビー:ニコ生で配信するようになるまでは、動画をあげたりするだけだったので、言っていいのか分からないけど、そこまで頑張っていた感じはしなかったです。

──ニコ生など具体的にコミュニケーションが発生し出して、手応えのようなものが出てきたと。

チャンベイビー:私、審査で1回落ちているんです。運の勝負みたいなときがあって。3分間の自己PR対決なんですけど、視聴者の方に投票してもらって、最終的に渡辺さんのくじでどっちが残留か決まるんです。私は投票で勝ったんですけど、くじで負けちゃって。そのときにすごく悔しくて。スタッフ枠というか渡辺さんがもうちょっと見たいと思った人は残す枠で選んでもらえたんですけど、本当に悔しかった。それまでオンライン上でやっていたから、自分的にすごく一生懸命やっている感じがしてなかったけど、落ちて初めて、このオーディションに自分をかけていたんだなってことに気づいたんです。

GO TO THE BEDSには、自分にないものがあるなと思った

──2021年3月にはWACK合宿オーディションに候補生として参加しました。合宿参加はどういう経緯で決まったんでしょう?

チャンベイビー:オンラインで渡辺さんと15分間面談させてもらったときに呼んでもらえたんです。「日本の合宿を見せてやるよ」って(笑)。

──合宿参加が決まったときはどんな気持ちでしたか?

チャンベイビー:映画で合宿は観ていたんですけど、「日本の合宿を見せてやるよ」って言われて、「耐えてみせます」みたいな強気な返事をしたんですよ。正直に言うと、ちょっと甘く思っていたかもしれない。韓国で練習生をしていたときに、毎日朝から夜まで練習する環境には慣れていたから、大丈夫だろうみたいな気持ちはちょっとあったかもしれないです。

──実際に行ってみて、どうだったんでしょう?

チャンベイビー:毎日不安な気持ちでした。初日はすごい雨で、めちゃくちゃ波の音がうるさくて。考え事をしていたら眠れなくなっちゃって。落ちるかもしれないって考えると安心できなかったんです。あと、行って気づいたことがあって。自分に自信ないのは分かっていたけど、こんなにも自分に自信がなかったんだとか、いろいろ発見しました。

──合宿初日の渡辺さんとの面談で、入りたいグループをGO TO THE BEDSと答えていました。どうしてGO TO THE BEDSに入りたいと思ったんでしょう。

チャンベイビー:この質問を訊かれてなかなか上手く答えられてないんですけど、自分にないものがあるなと思ったからです。合宿に行く前からかっこいいなって思って入りたい気持ちはあったけど、キャリアの長い人たちでできているグループであることも知っていたし、自分は入れないだろうなと思っていたけど、希望だけはしっかり伝えました。

──変な話ですけど、GO TO THE BEDSのメンバーたちが、嘘でしょって言って1番疑ってました(笑)。

チャンベイビー:合格発表のとき「本気だったの?」みたいにめっちゃ疑われました(笑)。

──実際、合宿中はGO TO THE BEDSのココ・パーティン・ココさんとペアを組むことが多かったですよね。ペアを組んで、どんなことを感じたり思ったりしましたか?

チャンベイビー:それまであまり人に憧れとかはなかったけど、ココさんはかっこいいってめっちゃ思いました。全身タイツでコントをやった日に、面談から帰ってきてパフォーマンス審査の練習をしていて。あと少ししか時間がないってときに、私が焦り出しちゃって。とにかく不安になってしまったとき、「大丈夫だよ」「しっかりして」と寄り添って言ってくれて。その言葉をすごく信じられたというか。あとは「pretty pretty good」を3人チームでやったとき、私が泣いちゃって練習を始められなくて。そのまま面談があったりして練習がなかなか始められなかったとき、ココさんが声をかけてくれて。「誰よりもエビ反りを高く飛ぶんだよ」って言ってくれたので、それだけは頑張ろうとパフォーマンス審査に臨めました。

──今年は合宿最終日に、自分への手紙を読む最終審査がありました。これまでにない課題でしたが、どんな想いを込めて書いたんでしょう。

チャンベイビー:そのとき残っていた候補生の子たちと夜、一緒に書き始めたんです。みんな結構すぐ書き始めていたんですけど、私は何から書いたらいいか分からなくて。自分宛てっていうのがすごく難しかった。とりあえずそれまで自分がやった面談とかパフォーマンス審査の映像を全部観て書きました。合宿のことを振り返るところから始めたんです。

──「この手紙は今のもしもしチャンに向けての手紙だけど、先の自分が読んだときに、この合宿で得たことが、自分への自信につながっていてほしいです」とも書いていましたよね。どんな想いでこの一文は書いたんでしょう。

チャンベイビー:どういう結果であれ、合宿で1週間教えてもらったことを忘れたくないなと思ったんです。いつか手紙を見返したときに、こうだったなって思い出せるように未来の自分に向けても書きました。

WACKで1番いいグループにしたい

──合格者発表で、GO TO THE BEDSの合格者として名前が呼ばれたときはどんな気持ちでしたか。

チャンベイビー:ほぼ放心状態でした。私の名前が呼ばれる前に、PARADISESの合格者で(キャ・)ノンちゃん(※候補生のときの名前は「コーラ」)が呼ばれて、自分もすごくうれしくて。すごいなと思ってぼーっとしていたら、次に私の名前が呼ばれて。0.3秒後ぐらいに意識を取り戻した感じでした。

──放心状態のあと、喜びが湧いてきた?

チャンベイビー:もちろん希望では言っていたけど、自分が入れるとは思ってなかったので、本当にびっくりしました。WACKに入りたい気持ちはあったけど、その中でGO TO THE BEDSに自分が入れるとは思ってなかったから。うれしさより先に驚きだったかもしれない。びっくりして、さまよっちゃいました。階段どっちから登るんだって。

──あははは。それぐらい驚いたんですね。

チャンベイビー:ちょっとパニックでした。

──たしかに、GO TO THE BEDSは、GANG PARADEでもキャリアの長いメンバーたちで組まれているグループですから、歌やダンスの基準値も高いと思います。チャンベイビーさんは、GO TO THE BEDSに入ることで、何を期待されていると思いますか?

チャンベイビー:期待されているのかな……。

──期待されてなきゃ入らないですよ(笑)。

チャンベイビー:今はまだみんなに追いつくのに必死で。スキルの差もすごく大きいし、今後の成長を期待されているんじゃないかなって思います。

──GO TO THE BEDSの中でどんなメンバーでありたいと思いますか?

チャンベイビー:メンバーと一緒にいると、自分のできないところが目に見えて分かってくるから、それを1つずつでもできるようにして、ずっと成長している人になりたい。ずっと成長できたらいいなって。

──これから活動していく上の意気込みを訊かせてもらえますか?

チャンベイビー:もちろん技術面ではもっと上手くなって、グループがよくなるために自分のことをしっかりやりたいし、6人でちゃんとグループになれるようにしたい。まずはそれが1番です。

──最後に、GO TO THE BEDSをどんなグループにしていきたいですか?

チャンベイビー:お披露目ライヴのMCでも言ったんですけど、WACKで1番いいグループにしたいです。私はGO TO THE BEDSがめっちゃ好きだから、1番売れたいとか、1番かっこよくなりたいとかもそうだけど、1番人に好きと思ってもらえて、愛されるグループにしていきたいです。


■リリース情報

GO TO THE BEDS『BLOOD COMPACT』
発売日:2021年7月21日(水)
品番:WPCL-13293
価格:2,420円(税込)
収録曲:
1. Meaningless
2. そんなんじゃベイビー
3. プリーズ!!
4. GORI GORI
5. Dear
6. OK
購入リンク:https://gotothebeds.lnk.to/2ndEPCD

■イベント情報

〈COME AS YOU ARE TOUR〉(※全公演SOLD OUT)
2021年5月29日(土)@東京・TSUTAYA O-WEST
2021年6月5日(土)@名古屋・新栄DAYTRIVE
2021年6月6日(日)@静岡・静岡Sunash
2021年6月19日(土)@福岡・DRUM SON
2021年6月20日(日)@広島・HIROSHIMA BACK BEAT
2021年6月26日(土)@仙台・LIVE HOUSE enn 2nd
2021年7月3日(土)@新潟・GOLDEN PIGS BLACK STAGE
2021年7月4日(日)@長野・ALECX
2021年7月10日(土)@滋賀・LIVEHOUSE 滋賀 B-FLAT
2021年7月11日(日)@大阪・LIVE SQUARE 2nd LINE
2021年7月17日(土)@兵庫・神戸VARIT.
2021年7月18日(日)@香川・DIME
全日程下記公演時間にて開催
1部公演:OPEN 12:30 / START 13:00
2部公演:OPEN 15:00 / START 15:30
【GO TO THE BEDS個別FC抽選先行】
・通常チケット立ち位置指定:4,000円(税込)
・座席指定(東京・福岡・兵庫・香川):4,000円(税込)

GO TO THE BEDS 公式WEBサイト:https://gotothebeds.com/

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