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【連載】Times O’ Youth Vol.7 えんぷてい──ドリーミーでミニマルなDIYサウンドを奏でるインディー・ロックバンド

StoryWriter

音楽、アート、ファッションなど、様々なカルチャーの中で活躍する若きアーティスト・クリエイターを取り上げて紹介していく連載『Times O’ Youth〜次世代カルチャーの担い手〜』。第7回は、名古屋を拠点に活動するインディー・ロックバンド、えんぷていを取り上げる。


Vol.7 えんぷてい

2020年にオクナカ(Gt.Vo)を中心に結成され、名古屋のライヴハウスをメインに活動する3人組バンド、えんぷてい。彼らの楽曲は、ドリーミーでミニマルなDIYサウンドを軸に、時にサイケデリックなえぐみを含む実験的アプローチを展開したりする。また、詩的で味わい深い歌詞からは日本語ポップスへの敬愛を感じる面があったりと、幅広いジャンルのルーツを持ち込んだ世界観を構築する注目のインディー・ロックバンドだ。

2022年5月11日には、名古屋市西区の銭湯・比良温泉で『chorus – EP』の再現ライヴ〈chorus発信地〉を開催。その様子をレコーディングし、パッケージした音源『HIRA SESSIONS』をデジタルリリースした。本作は、デジタルリバーブを一切使わずに、純粋な銭湯内のリバーブのみを利用して制作されており、銭湯でしか得られない空気感を詰め込んだ作品となっている。こういった純粋な遊び心を、作品の中で自由に体現するところも、えんぷていの魅力の一つだ。

2020年12月23日にリリースされた「微睡」は、えんぷていのドリーミーでサイケデリックなサウンド・プロダクションと、日本語の幽玄な響きを最大限に味わえる楽曲だ。洒脱なカッティングギターがタイトなリズムセクションと合わさり、心地良いグルーヴを生み出す。比志島(Gt)が奏でる浮遊感を付帯したメロディアスなリードギターが、不気味で怪しい雰囲気を漂わせながら揺れ動く。また、石嶋(key)が奏でる自由自在なシンセアレンジが、ユニークで面白い。Aメロでは、重厚なシンセの音色がドープに鳴り響き、サビになるとアーバンな香り漂うエレピが、至極のメロウグルーヴを生み出している。

 

ドリーミーでミニマルなDIYサウンドだけでなく、レトロな質感の映像からも、Boy PabloやMen I Trustなど、脱力感のあるポップスサウンドが魅力の海外インディー・アーティストたちと似たような雰囲気を感じる。


■リリース情報

えんぷてい『HIRA SESSIONS』
発売日 : 2022年5月11日(水)
Format:Digital
Label:FRIENDSHIP.
収録曲 :
1. 眠らないで(HIRA SESSION)
2. メノウ(HIRA SESSION)
3. 映画(HIRA SESSION)
4. ことば(HIRA SESSION)
5. まどべ(HIRA SESSION)

えんぷてい Twitter:https://twitter.com/emptei__?s=21
えんぷてい Instagram:https://www.instagram.com/emptei__/

北村蒼生(きたむらあおい)
2000年生まれ、東京出身。大学ではロシア語を専攻している。株式会社SWで学生インターンをしながら、就職活動をしている。好きなものは音楽、ファッションなどカルチャー全般。

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