【GANG PARADE】月ノウサギ、初インタヴュー「偽りない自分らしいアイドルでいたい」

BiS、BiSH、GANG PARADE、EMPiREのマネジメントを行うWACKが、2018年3月12~18日にかけて開催した合宿型合同オーディション「WACK合同オーディション2018」。毎日脱落者が出る過酷な環境のなか、早朝マラソンや学力テスト、ダンス審査などを経て、合宿最終日の3月18日、大阪城音楽堂で開催されたフリー・イベント「WACK EXHiBiTiON」にて合格者発表が行われ、GANG PARADEには2名の新メンバーが加入することとなった。

その合格者の1人である、ヨコヤマヒナこと、月ノウサギ。合宿中は、脱落者発表で自分の名前がないたびに安堵から大粒の涙を流していたが、「自分に嘘をつかない」と自分で決めた信念を貫き、GANG PARADEへの合格を勝ち取った。軽い気持ちで応募したミスiDがきっかけとなり、WACKオーデへの参加、そして芸能界への道を歩み始めた、月ノウサギへの初インタヴューを掲載する。

インタヴュー&文:西澤裕郎
写真:外林健太


「青春を作ろう」みたいな空気が嫌だった

──ウサギさんは、どんな子ども時代を送ってきたんでしょう。

月ノウサギ:幼稚園生のときは本当に人見知りで、友達は1人しかいないような感じでした。小学生でちょっと活発になってきた気はするんですけど、5、6年生のときにクラスが崩壊して授業がまったくできくなったり、あまりいい記憶がないんです。中学校では吹奏楽部に入ってバスクラリネットを吹いていたんですけど、ガチでやる部活だったので部活の記憶しかなくて。コンクール前は毎日、夏休みは朝から晩までやっていました。今思うと、よくあんなにやっていたなってくらい(笑)。

──習い事はなにかやっていたんですか?

月ノウサギ:小学校6年間、プールに通っていました。もともと水に顔をつけるのも嫌で…。親がこれはダメだと思ったらしく、家の近くのスイミングスクールに無理やり入れさせられました。スイミングスクールの前を通るとうっとなるくらい嫌だったんですけど、人並みに泳げるようになったので、今は本当に感謝しています。

──クラスの中では、どんなポジションだったんでしょう。

月ノウサギ:小学校のときは“隠キャよりの中立”みたいな感じというか、けっして目立つわけではなくて。中学校のときは、暗いわけではないし、かといって明るいグループにはいないみたいな感じ。本当に部活ばっかりやっていました。

──趣味はなにかあったんですか?

月ノウサギ:当時はアニオタクをずっとやっていました。いまでもアニメは見るんですけど、昔はグッズも集めるくらいで。少女漫画より少年漫画が好きで、1番好きなのは「HUNTER×HUNTER」。最初にはまってからずっと好きですね。

──高校生活はどんな日々を送ったんでしょう。

月ノウサギ:あまり楽しくなかったですね。ちゃんと決めずに入りたいと思った高校に入らなかったので、目標もみつけられなくて。高校1年生のときダンス部に入ったんですけど、ゆるい雰囲気が嫌でやめちゃって。その代わりバイトに精を出していたんですけど、あまり中身のない高校生活を送りました。あと、いじめられたわけでもないし、ヤンキーとか不良とかでもないんですけど、けっこうサボり魔で、卒業もギリギリなくらいサボっていました。高校1年生のときは、6人グループで固まっていたんですよ。いろいろあって先生に目をつけられて、高2になった途端、全6クラスあったので1人1クラスに分けられてしまいました。そこからあまり友達ができなくて、修学旅行の沖縄旅行もさぼっちゃって。普通に修学旅行に行けなかったと思って、担任の先生がお土産を買ってきてくれたときは、ちょっとごめんなさいと思いました。

──高校時代はあまり熱中できるものがなかったんですね。

月ノウサギ:よく「高校生は青春」みたいに言うじゃないですか? 私はそれに納得することができなくて。「青春を作ろう」みたいな空気が嫌だったんです。青春って作ろうと思って作るものじゃないと思うし、そういう空気感が気持ち悪いなと思っていました。少なくとも私にとって高校生活は青春ではなかったです。

──そういう考え方はどこで培われたんでしょうね。

月ノウサギ:今考えると、なんでだろうと思うんですけど、嘘っぽくみえたというか、なんか違うなみたいに思っていたのかな。高1のときから違和感は感じていて、学校もやめようかなと思ったんですけど、親に高校だけは卒業しろって止められて。なんとか高校だけは卒業しました。高校3年くらいで諦めがついたというか、適当に行っていました。

──中学で部活に熱心に打ち込んだ反動もあるのかもしれないですね。

月ノウサギ:そうかもしれないです。その差に驚いたのかもしれない。中学校の頃はコンプレックスがすごくて。吹奏楽部に尊敬できる子がいっぱいいたんですよ。楽器のうまい子もいたし、頭のいい子も、部長をやってリーダーシップのある子も、可愛い子もいた。だからずっと劣等感を感じていたんですけど、充実はしていて。逆に高校に入ったら「なんでこの人たちはこんなに空っぽなんだろう」みたいに自分が上にいっちゃったような感覚があって。尊敬できる人がいなくなっちゃった。中学校のときはこうなりたいって子はいっぱいいたけど、高校はこうなりたくないと思って行っていたので、それが辛かったのかもしれないです。

電話を切ったあとに絶望に似たような気持ちになって

──高校を卒業した後はどういう進路に進もうと思っていたんでしょう。

月ノウサギ:高校を卒業したら専門学校に行こうと思って、初夏のころにAO試験で専門が決まっていたんです。ただ、入学資金を振り込む時期と、たまたま応募したミスiDの結果発表の時期が一緒で。もしミスiDで賞をとったら専門を蹴ろうと思っていたんですけど、本当にとっちゃって。それで専門を蹴りました。

──それは人生の大きな選択ですね。なんでミスiDを受けようと思ったんでしょう。

月ノウサギ:金子理江さんや玉城ティナさん、黒宮れいさんのことはずっと知っていて、ミスiDのことも知っていたんです。審査員の菅野結以さんが「締め切りは終わっちゃったけど滑り込みで見るよ」ってつぶやいていたので、5分くらいで応募用紙を書いて送ったら通ったんです。後から読み直してみると、深夜のテンションで5分くらいでばーっと書いたやつだから、メンヘラみたいなことばかり書いてあって。3サイズも適当に書いたから信じてほしくないんですよ。あれを私だと思って欲しくないと、この場を借りて声を大にしていいたいです(笑)。

──あははは。でも、よくそれが審査に通っていきましたね。

月ノウサギ:本当に、ずっとびっくりしていました。書類だったら通るんじゃないかとは思っていたんですけど、そのあとの動画撮影とカメラ撮影は手応えがまったくなかったから。でもそれも通っていて、その時点でセミファイナリストっていう枠に入って。サイトにプロフィールとかがどーんって載って、友達何人かにバレました。そこからさらに選考があって、ファイナリストに選ばれて、最後の面接があって賞をとったんですけど、最後までびっくりしていましたね。

──嬉しい気持ちもあったわけですよね?

月ノウサギ:嬉しい気持ちはもちろんあったんですけど、ここまできたか… という気持ちのほうが大きかったです。本当にびっくりしかない。

──きっかけはどうあれ、ミスiDを受けたことをどう思っていますか。

月ノウサギ:うーん。アイドルにはずっと憧れていたけど、明確にアイドルをやろうと思ったきっかけは確実にミスiDだったので、プラスにはなったかなと思います。

──そこからWACKオーディションに応募することになったきっかけは?

月ノウサギ:高校を卒業したらニートだから、どうしようって焦りを感じている時期に「WACKオーデやります」ってツイートを見て、じゃあ受けてみようかなと思って書類を送ったんです。書類を送ったとき、合宿に参加する覚悟とかはまったくなくて、けっこう軽い気持ちでうけていたと思います。

──まさか離島で1週間の合宿オーディションに参加するとは夢にも思わず。

月ノウサギ:まったく想像していなかったですね。書類が通って、面接をしたんですけど、バイトが終わって知らない番号から電話がきて出たら「WACKの渡辺です」って言われて、えっと思って3秒くらい固まっちゃって。「合宿参加できますか?」って。そこではすぐに「します」って返事をしたんですけど、切ったあとに絶望に似たような気持ちになって。「あの合宿に私はいくのか」みたいな。前年の映像も簡単に見ていたんですけど、過酷なものだと思っていたので、正直おそろしさしかなかったです。

──でも、そこで辞退しなかったわけですもんね。

月ノウサギ:行かないっていう選択肢は自分の中にはなかったです。ミスiDのときも、書類が通って動画を撮影しますって言われたとき、本当に行きたくなかったんですけど、もし行かない選択肢をしたら、5年後とか10年後に「あのとき行っていたら違う人生を歩んでいたかも」という後悔をしそうだなと思って。それは嫌だし、行って当たって砕けてこようって。WACKオーデも最終的にはそういう気持ちで行きました。行かないよりは、当たって砕けたほうがいいやって。

自分に嘘はつかないようにしようってことは決めていました

──そして合宿オーディションに参加しました。いま合宿を振り返ってみてどんな毎日でしたか。

月ノウサギ:いろいろありすぎて…。でも、歌とダンスをすることは楽しいなと思って。それまで踊りながら歌うってことをやったことなかったんですけど、こういうことをしたいなと思いました。あと、純粋に辛い気持ちもありましたね。でも、「帰りたくない」って気持ちが1番強かったかもしれない。合宿中はもちろん合格するためにやっていたんですけど、同じ部屋で候補生たちは寝てるのに、1人だけ明日帰らなきゃいけないって気持ちで寝るのもイヤだし、次の日の朝、私服でごはんを食べるのもイヤだし、そういう子を見て絶対に帰りたくないと思って。その気持ちでやっていましたね。

──初日で3人、次の日に8人脱落者の名前が呼ばれました。いつ自分の名前が呼ばれるんじゃないかという怖さはみんなあったと思います。

月ノウサギ:8人落ちた日はダンス審査で2回とも最下位だったんですよ。これ、絶対に落とされるじゃんと思って。でも、名前が呼ばれずに安心しました。あの日が1番泣いたかもしれないです。そこからちょっと変われたかもしれないです。

──その日からなにが変わったんでしょうね。

月ノウサギ:まだ見てもらえるチャンスをもらえたから、ここからどうがんばらなきゃいけないんだろうと考えて動こうと思うようになりました。覚悟はして行っていたんですけど、その覚悟がちゃんと固まった感じはありました。

──BiSHやBiS、GANG PARADEの現役メンバーと過ごすのはどんな体験でした?

月ノウサギ:いやー、本当にいいのかなって感じでしたね(笑)。ずっとファンだったので、寝食を一緒にすること自体いいのかなと思っていたし。でもいい意味で、アイドルって普通の女の子なんだなって安心しました。意外とみんな、普通に女の子なんだなって気付けたこともあって。それだけに余計すごいなと思いました。

──合宿中、自分のどういう部分をアピールしようと思ってがんばっていたんでしょう。

月ノウサギ:正直、自分自身にアピールする部分があまりなくて。特技もないし、顔がめちゃめちゃかわいいわけでもない、話がおもしろいわけでもない。その代わり、できる限りの努力をしようっていうのと、自分に嘘はつかないようにしようってことは決めていました。渡辺さんと2回くらい面談をしたんですけど、「WACKじゃなくてもいいんじゃない?」って質問の答えとして聞こえがいいのは「WACKじゃないと嫌です」って答えだったと思うんです。でもそれは私の本当の気持ちじゃなくて、アイドルになりたいから入りたかった。そういう部分は素直に嘘をつかずに伝えようとしていました。キャラがない分、努力で補わないとと思っていたし、ずっと見られているっていうことを意識しながら行動しようということは考えていました。

──そこまでしてアイドルになりたかったんですね。

月ノウサギ:明確に自分の中で目標を作らないとがんばれないと思って、ちょっとこじつけっぽく作りました。もちろん本当の気持ちではあるんですけど、自分を奮い立たせるためっていう意味もありましたね。

──合格発表がされた大阪城までの移動中、どんな気持ちでしたか。

月ノウサギ:この発表ですべてが終わるんだって緊張はすごくしていました。毎晩繰り返してきた脱落者発表の緊張が1番強くなったみたいな感じ。

──3000人近いお客さんたちの前で、ギャンパレの合格者として名前を呼ばれたときは、どんな気持ちでしたか。

月ノウサギ:名前を呼ばれたことにホッとしました。後ろを向いたときに、マイカさんがすごく手を広げて待ってくれていて。それがすごく嬉しかったです。

──合宿中、どのグループに入りたいかという質問に、どのグループでもいいって答えていましたよね。

月ノウサギ:2回質問されたんですけど、2回とも「どこでもいい」って言っていましたね。それは本心で、自分の中では選べなかったし、本当にどこに入ってもがんばるつもりでした。だからギャンパレで呼ばれたときはすごく嬉しかったです。

私自身がギャンパレになれるようにがんばりたい

──ギャンパレは、どんなグループだと思いますか?

月ノウサギ:ダンスと歌のレベルがすごく高いと思っていて。正直、最初はギャンパレのことをよく知らなかったんですけど、第一印象はすごく格好いいっていうイメージがありました。まとまりがあって1番、チームっていう感じがする。

──実際にメンバーと話してみてどうでしたか。

月ノウサギ:みんな、やさしいです。あと仲良いんだろうなって本当に思いました。

──自分がギャンパレに入るうえで、なにを求められていると思いますか。

月ノウサギ:ギャンパレは、メンバーの変動とか今まで紆余曲折いろいろあったグループじゃないですか? 言い方は悪いかもしれないけど、私は固まってきた礎におこぼれをもらうみたいな形になっちゃうと思うんですよ。でも、それだと足を引っ張るだけになっちゃうから、ギャンパレにちゃんと貢献できるようにしたいです。私自身がギャンパレになれるようにがんばりたい。

 

──合宿前と後でウサギさん自身、変わったんじゃないですか。強くなったというか。

月ノウサギ:合宿の印象が強すぎて、合宿前があんまり思い出せないんですよね。デビューしてから、もっと変わると思います。いまは中途半端というか、練習はしているけどお客さんの前に出ることがないから実感があまりないけど、デビューしてからはもっと変わるんじゃないかと思います。

──ギャンパレに入って、どんな人になっていきたいですか。

月ノウサギ:私は、自分を偽ってまでアイドルをやりたいと思っていなくて。もちろん自分じゃない自分になるアイドルも素敵だと思うんですけど、私は自分を見せたいなと思っていて。偽らないままの自分でいたいなって思います。

──自分自身に嘘をつかないっていうのが、うさぎさんのキーワードなんですね。

月ノウサギ:嘘をつくのって面倒くさいというか、そんなことまでして楽しいのかなって思っちゃうんです。全部真実な人間なんていないと思うんですけど、ちゃんと自分の思いとか、自分らしさを出しながら輝いているアイドルってイメージがあって、WACKに惹かれたんだと思います。自分らしいアイドルでいたいですね。そのためには死ぬ気でやらないと追いつかないので、死ぬ気でやっていきたいと思います!

■GANG PARADE リリース情報
ニューシングル『GANG 2』
発売日:2018年5月29日(火)
収録曲:
M1 GANG 2
M2 タイトル未定
M3 GANG 2(inst)
M4 タイトル未定(inst)【初回限定盤】
CD+DVD 価格:3700円+税
品番:TPRC-0200
DVD収録内容:
2018年2月23日開催マイナビBLITZ赤坂公演 GANG PARADE『MAKING THE ROAD』ライヴ映像【通常盤】
CD only
価格:1000円+税
品番:TPRC-0201
 

GANG PARADE(ぎゃんぐぱれーど)

2014年、WACK設立と同じタイミングで結成された現在9人組のアイドル・グループ。メンバーの結束力の強さと、ダンス・パフォーマンスに定評がある。2014年、元BiSのメンバーだったカミヤサキが2人組ユニット・プラニメを作り活動をはじめ、メンバーの脱加入とともに、POP、GANG PARADEと2度のグループ名を変えながら猪突猛進、前へ前へと歩みを進めてきた。現在のメンバーは、カミヤサキ、ユメノユア、ヤママチミキ、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、ユイ・ガ・ドクソン、テラシマユウカ、ハルナ・バッ・チーン、月ノウサギ。

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