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【連載 Vol.2】キャン・GP・マイカ編「自分がGANG PARADEにいる意味をパフォーマンスで出したい」

StoryWriter

BiSH、BiS、EMPiREと同じ事務所WACKに所属する9人組アイドル・グループ、GANG PARADE。BiSにレンタルトレードしていたカミヤサキがグループに戻り、2018年3月12~18日にかけて開催された「WACK合同オーディション2018」に合格した、月ノウサギ、ハルナ・バッ・チーンの2名が加入し、グループ史上最大人数の9人で活動中の彼女たちの連載がスタート!

第2回は、GANG PARADEが3人になりピンチを迎えた2016年10月に救世主のごとく加入したキャン・GP・マイカ。今年3月の〈WACK EXHiiBiTiON〉で改名を余儀なくされたマイカは、なにを考え、どこへ向かおうをしているのか。全国9箇所をめぐるワンマン・ツアー〈REBUILD TOUR〉を経て、9月20日にZEPP TOKYOでファイナルを迎えるGANG PARADEの現状、そしてこれからについて話を訊いた。

インタヴュー&文:西澤裕郎
写真:外林健太


実は変顔とかもあまり抵抗がない

──この1年は、キャンマイ強化年間みたいな感じがありましたよね。

キャン・GP・マイカ(以下、マイカ) : そうですね(笑)。合宿もそうですし、コントでもずっとイジってもらっていて。よく言えば、伸びしろがあると思ってもらえているのかなと考えながら活動してきました。

──パンストを顔にかぶるという芸に関しては、今では月ノウサギに引き継がれましたけど、最初はどういう気持ちだったんでしょう?

マイカ:笑ってくれればいいなという気持ちでやっていました。私のことをあまり知らない人は、見た目を崩しているところを見られたくないと思っているかもしれないんですけど、それをいい意味で壊せたかなと思っています。

──僕も、マイカさんは見た目を崩したくない人なのかと思っていました(笑)。

マイカ:私、おもしろいことが好きなんですよ。お笑いとかも好きだし、実は変顔とかもあまり抵抗がない。むしろ、パンストとられるのか…… と思ったくらい気に入っていました(笑)。

──あははは。マイカさんは今年の合宿オーディションに参加しました。約1週間、どういう気持ちで過ごしていたんでしょう。

マイカ:最初は候補生との距離感が掴めなかったし、練習中以外、会話もあまりできなくて。渡辺(淳之介/所属事務所WACK代表)さんから「去年は候補生が自らWACKメンバーに相談しにきている風景をよく観たけど、今回は全然ないよね」って話をもらって。それで気付かされて、自分から話しに行ってみたりしていたら候補生が相談しに来てくれることが増えたんです。

──合宿では、同時にWACKメンバーで改名をかけたポイント争いも行われていました。マイカさんは見事なくらいデスソースを当てられなかったり、マラソンで中間地点に早く着いても時間かかる食べ物に当たってしまうなど、運がついてきませんでしたよね。

マイカ:以前から、ツイてない星に生まれたんだよって渡辺さんに言われていたんですけど、それが証明されてしまったというか……。でもそういう星に生まれたから、そこは努力で補うしかないという結論になりました(笑)。例えば、自分からデスソースをかけてくださいって言いにいったり。あと私は足が遅いので、中間地点に早く着いたのは他のみんなが調節していたのかなと思うんですけど、遅く走っての1番より、全力を出して走るというプライドみたいなものがあって、そういう姿勢を候補生にも見せたかったっていうのもありました。

──結果的にWACKメンバーの中では最下位で、〈WACK EXHiiBiTiON〉にて、キャン・GP・マイカへ改名されました。そのことに対してはどう思っていますか。

マイカ:キャン・タ・マイカに改名とかふざけて言われていたので、「キャン…」って言われた瞬間、「うっそー!」と思ったんですけど、GPが付くってことになって。「GANG PARADEを一生背負ってください」って渡辺さんに言ってもらって、ほっとした気持ちが大きかったです。でも、落ち着いて考えた時、その言葉にどんな意味が含まれているんだろうと考え始めて。メンバーに相談して、それまでユアちゃんやサキちゃんがやっていたリハーサルのしきりを4月まるまる1ヶ月やらせてもらったりとか、会場とか関係者さんへの挨拶も挨拶させてもらったりとかしていたんですけど、いろいろやったり渡辺さんと話したりしているうちに、どしんと構えてパフォーマンスで引っ張っていける存在になりたいなと思って。そこからモヤモヤがちょっと晴れて、すっきりしました。

──その中で見つけ出した答えが、パフォーマンスでしっかり引っ張っていくっていうことだったんですね。

マイカ:はい。

月ノもハルナも欠けたらギャンパレじゃないっていう立ち位置にいる

──ギャンパレの合格者として、ハルナと月ノの2人が呼ばれたとき、マイカさんはどんな気持ちだったんでしょう?

マイカ:素直に嬉しくて。合宿中も一緒になることが多かったので、もしハルナと月が入ったら嬉しいなっていうところまで思っていました。合宿最終日の夜、このままだと4位になってしまうと思って部屋でしゅんってなっていたら、ハルナと月が部屋に入ってきて手紙をくれたんです。それはハルナからの手紙だったんですけど、月もついてきて、「本当にありがとうございました。マイカさんがいてくれてよかったです」って2人から言ってもらうったんです。それも後から思うと運命だなって。

──それは運命的ですね! そこからギャンパレが9人体制になって約5ヶ月経ちましたけど、9人での手応えみたいなものはつかめてきましたか?

マイカ:掴めてきている最中かなと思います。Zepp DiverCityでのお披露目は、とりあえずステージに立てるレベルにしなくちゃって感じだったんですけど、ツアー初日の沖縄でライヴ制作の佐藤さんから「型にはめすぎ」っていう話をしてもらって。今までの7人一緒に揃ってやるって作ってきた型を、9人のギャンパレにも無理やりはめようとしていた部分があって。でも、この9人はそうじゃないよねみたいな話をしてもらって、そこからもっと話したりして今に至る感じです。

──最初は、7人でやってきたことを9人でも目指そうとしていたと。

マイカ:いつでもどこでも、どこを切り取っても揃っているみたいなことをしなくちゃという気持がどこかにあったんです。それを諦めたとか、9人で出来ないから妥協するとかではなくて、他の見せ方があるんじゃないかって話すようになりました。

 

──そういう話をしつつ、どういうところから変えていったんでしょう。

マイカ:例えば、今までだったら「ここは誰々の踊り方のニュアンスが違うから、みんなちゃんと揃えよう」みたいな考えだったんですけど、「それもいいよね」っていう考え方にちょっとずつチェンジしていきました。結果的に揃うところは自然と揃うし、ジャンプは絶対全力で飛ぶとか、根本的なところは変わらないんですけど、ちょっとずつ個性を出していくっていうことを意識しながらやっています。

──ギャンパレに入って活動を重ねて、月ノとハルナは変わりましたか?

マイカ:そこは本当に感動していて。DiverCityのときは、ステージ上で私がハルナの手を引っ張って踊る場面もあったんですけど、そこからずっと練習してハルナも踊れるようになっていて。頑張っている人の成長は早いんだなって感じました。この間、お披露目映像を観たら、もはや別人だし、涙が出そうになるくらい感動しました。ちゃんとついてきているというか、GANG PARADEの一員になっている。もう、月ノもハルナも欠けたらギャンパレじゃないっていう立ち位置にいるなって思っています。

──マイカさん自身は、合宿のときの自分から変化していると思いますか?

マイカ:私ですか? う~ん。ファンの人からは、合宿が終わった後から「ステージ上で生き生きしているよね」っていうことをすごく言ってもらえるようにはなったんですけど、自分だとあまりわからなくて。合宿も「良かった」と言ってくれる人もいるんですけど、私が行く前年の合宿と比べちゃう部分がたくさんあって。行って意味がなかったわけではないけど、大収穫できた合宿ではなかったと思っているところもあります。ただ、合宿が終わって2人が入って、ママキャラというか、母性的なエロを感じるってことを周りがすごく言ってくれるようになって。そこからステージでちょっとセクシーな見せ方をしたり、サキちゃんが「艶っぽい感じがいい」って言ってくれたりして、そういうのを意識して考えるようにはなりました。

私じゃなくても代えが利くんじゃないかっていうことまで考えちゃっていた

──さっき話してくれた、パフォーマンスでGANG PARADEを引っ張っていくという気持ちは変わりないですか?

マイカ:その気持ちは変わらずありますね。ただ、あるにはあるんですけど、今自分が考える時期に入っていて。ママキャラとかそういうのも、周りが言ってくれてできているものだし、全く知らない人が初めて私のことを見たら別にそうは感じないんじゃないかとか、色々最近考えるようになってきて。そういうのをこの前メンバーに話したら、「マイカがそれで悩んでいるんだろうなって気付いてたよ」って言われて。「マイカはそれでいいんじゃない? それがマイカらしいよ」って言ってくれたことが最近あったんです。

──そういう悩みも、自分からメンバーに打ち明けたんですね。

マイカ:ツアー中にみんなで自分の話をしていたときに言ってみたんです。モヤモヤしていたので、みんなに相談してみようかなって。そしたら案外バレていたっていう(笑)。

──ははははは。

マイカ:でも、それもいいのかなと思って、また考えたりして。正直、私じゃなくても代えが利くんじゃないかっていうことまで考えちゃっていたんです。でも「違うぞ」と思って。自分がギャンパレにいる意味をパフォーマンスで出したいなと思って、見せ方を強化して考えたりして。そういう面で、GPに改名してから、パフォーマンスでギャンパレの軸になれたらっていうのは変わらずにありますね。

──新曲の振り付けは、サキちゃんと一緒にやったんですか。

マイカ:今回の「CAN’T STOP」は、サキちゃんがやってくれていて。「RATE SHOW」は、みんなで案を出し合いつつやりましたね。

 

──そこは、役割分担を決めてやっているわけではないんですね。

マイカ:今回はサキちゃんが結構考えてきてくれて、それを私に相談してくれたんです。「どうかな? ちょっとマイカ踊ってみて」って言われて踊って、サキちゃんが客観的に見て「こっちの方がいいね」とか言ったり。今回は、ココやドクの思いついた振りも採用されているし、サキちゃんの作った振りを踊るのも楽しいんですよ。それがいいなって思っちゃうときもあるんですけど、自分の強みみたいなものも出していきたいなと思います。

日本武道館にギャンパレが1番最初に立ったらビッグニュースだなって

──外から見ていて、マイカさんはタフだなと思います。ギャンパレが3人になった時期に救世主的に加入して、弱音も言わずにダンスを全部覚え、堂々としたデビューライヴを行いました。そのあとすぐに強いドラマを持ったメンバーたち(ココ、ドクソン、ユユ)が入ってきたけど、そういった状況にへこたれないのはすごく強いと思います。

マイカ:へこたれていないですか?

──そういう風に見えますよ(笑)。「私は恵まれない星に生まれちゃったからしょうがない」とかじゃなくて。それを受け止めながらも、誰かのせいにせず、前を向いて活動している。

マイカ:ネガティヴに考えたら終わりだと思っているところはあります。そういう意味で、意外とメンタルは強い方なのかなと思いつつ、1人で考えこむこともあります。最近、ココ、ユユ、ドクを見ていると、同期がいるのが羨ましいなって思うし(笑)。

──合宿もそうですけど、同じ代で絆のようなものが生まれますもんね。

マイカ:そうですよね。

──でも、そればっかりは変えられないですからね。

マイカ:そうなんですよ(笑)。

──9人での全国ツアーを経て、Zepp Tokyoでのワンマンが開催されます。どんなライヴにしたいと考えていますか。

マイカ:今回のツアーを通して、9人の形をみんなで作れている実感があって。自分たちがいいと思うものを信じて心強い気持ちでツアーをまわっているから、その集大成を出せたらと思っています。だけど、限界は作らないようにしなきゃと思っていて。現時点ではZeppに向けて全エネルギーを向けているけど、それが最終地点ではないから、通過点にさせないといけない。それを感じさせるようなライヴにしたいなと思います。

──Zepp以降、ギャンパレをどういうグループにしていきたいと思っていますか。

マイカ:ツアーの規模もどんどん大きくしていきたいです。今の段階だと、地方の会場でも東京から来てくれている人が結構多いので、地方で来てくれる遊び人を増やしていきたいし、WACKがまだやってない日本武道館にギャンパレが1番最初に立ったらビッグニュースだなって。笑われちゃうくらい夢の話だなって思われるかもしれないけど、そうじゃなくて本当に立つかもしれないと思われるくらいリアルな状況にしていきたいです。


GANG PARADE PROFILE

REBUILD TOUR
2018年9月20日(木)東京 ZEPP TOKYO
時間 : Open 17:00 Start 18:00
[問]KM MUSIC 045-201-9999

チケット料金 :
通常チケット 4,000円(税込)
※入場時にドリンク代別途必要

プレイガイド
チケットぴあ http://w.pia.jp/t/gang/

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