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StoryWriter

みなさんこんにちは。

どうにか頑張って某雑誌に企画を出してみたものの採用まではどうも結びつかず…… 目を通して意見をいただけるだけでもすごく嬉しいのですけど、あともう一手二手足りないなあと痛感しました。

この連載は自分のことをメインに書くのですが、やっぱり世の中に求められているものを書くことも大事だなあ。次の機会も頂けたので。

今回はいつ来ても意識の高そうな人が集まってるカフェに来てこの文章を書いてます。

「スタートアップ」とか「インプットとアウトプット」云々とか…… Facebookでは人脈どうこう言って共通の友達1人くらいのやつに友達リクエスト送ったり勉強会云々……。

いわゆる「意識高い系」と呼ばれるタイプの人が正直得意じゃないなあとは思います。

得意じゃないけど、まあそういう人がいるっていうのは分かるので別に否定するつもりとかは全くないんですが。思えば意識高い系って言われるような人って最近その単語の普及と共に数が増えてきたのか、それとも昔から一定数の人が居続けてそれが言葉と共に目立つようになってきたのか…… 気になる。

その疑問が解決したわけじゃないんですけど、好き嫌いというより最近気になる人物がいて本を買ってみました。

幻冬社の編集者の箕輪厚介氏の「死ぬこと以外かすり傷」という本。

これを読んでちょっと自分なりに意識高い系と揶揄されがちな人々をちょっと理解するスタンスが出来た気がしました。

箕輪厚介氏、最近よくメディアでも大きく取り上げられていますね。

とある夜、「SLAM DUNK」を部屋で読み返していたら、テレビでこの方が特集されていました。講演会ではTシャツ短パンで現れて、打ち合わせや会議の時にもスマホをいじりながら寝そべってる姿が印象でした。

その時に彼が言った言葉は「本当に面白いアイディアがあったらスマホを弄ってても耳に入ってきますからね~、むしろそういうものこそ」というもの。

面白い人だなあと思いながら、しばらくぼーっとテレビを眺めてました。僕はこの人なんか面白そうだなっていう印象と、編集者でこういうスタンスでいれるなんて羨ましいな、自分の理想形だなあ、なんて思いながら確かに興味を抱き始めました。

そこで翌日くらいに本屋に寄った際に手に取ってみたというわけです。たぶんビジネス書って言われるようなジャンルに初めて手を伸ばしたんじゃないかな。

単純にこの本面白かったです。僕みたいに何もできないくせにあーだこーだ言ってる奴には本当に痛いところを突く言葉が並べられていました。

熱狂せよ

大半の仕事をロボットがやるようになれば、人間には人間にしかできないことをするしかなくなる。合理性から逸脱した偏愛。すべてを失ってでも没入する熱狂。ロジックや計算では計れないものごとに価値が生まれる。努力は夢中に勝てない。

意識高い系を啓蒙するような言葉かな? とも思ったんですが、でも実際にこうやって何十冊も売れ筋のビジネス書でヒットさせて天才編集者として世に名を馳せて各所から注目を浴びている、金も社会的地位も得ている人が放つ言葉だから重みを感じました。

結局、こういう成功している人の言葉にインスパイアされた人が意識高い系(外部に揶揄されうる存在)として芽を出して、その中で一部が完全な意識高い存在(揶揄されず周りを惹きつけうる存在)になれるんだなあと痛感できる内容でした。

彼自身も意識高い系の人を小馬鹿にするような事は言わず、むしろ「意識くらい高くあれよ」という言葉を残しています。講演会で最善に座って的外れな質問をするも良し、そんな人達を見て「ふんっ」と思ってしまう自分はその人達よりも前進できているとは限らないんですよね。恥を知らないといけないのは僕なのかも……。

こういった意識高い系の人々の中で成功するポイントの一つに「的外れな努力をしない」というのもありました。

彼の例を借りると、ボール拾いをやってもプロサッカー選手にはなれなくて、実際にプレイにつながるトレーニングを積むことが1番大事なのであって、その上でそれに熱狂せよということ。

本当に仰る通りです。僕もやりたい事に直接つながる努力を選択していかなければならないです、そうでなきゃ本当にくたびれ儲けになってしまうってことが一番怖い…… 的外れな努力をしてしまうことがそれこそ意識高い系止まりになってしまう要素なんじゃないかと。

無駄のない効率的な努力を愚直に積むことが大事。

これからは意識高い系と思われる人に出会っても、その人がどういった目的を持っていてその為に何をしているのかというポイントを念頭に置いて冷静に相手を見ないといけないな。せっかく頑張っている人がいるんだから、出る杭打たずに見守ってみる気持ちを持ち続けたいです。

もっと自分のことを見つめ直さなきゃ。

自分のやりたい事にくらい意識は保とう自分。

自分に言い聞かせるだけのオナニー意識高い系がお送りました。

また来週、よしなに。

※「【連載】なにが好きかわからない」は毎週木曜日更新予定です。
エビナコウヘイ(えびな・こうへい)
1993年生まれ、青森県出身。進学を機に上京し、現在は大学で外国語を専攻している。中国での留学などを経て、現在では株式会社WACKで学生インターンをしながら就職活動中。趣味は音楽関係ならなんでも。

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