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【連載】テラシマユウカ「それでも映画は、素晴らしい。」Vol.8『バック・トゥ・ザ・フューチャー』

StoryWriter

宇宙人、幽霊、タイムスリップ、都市伝説。

皆さんはその類の物を信じるタイプですか?

私は宇宙人も幽霊も存在していると思っているタイプです。

そんな”有り得ないもの”の概念がこの世に根強く染み付いている時点で、何かしら近しいものが存在しているというのは確かだと思います。

それこそ、現代の私達が当たり前に使っているテレビやスマホなんて大昔では有り得ないものだったはずです。

未来の可能性と期待は無限です。

電波が飛ばせるなら、きっと人間も色んなとこに飛ばせるはずです。

馬鹿みたいですが、私は数百年後の未来には宇宙船の様に莫大なお金を払えば、タイムトラベルや瞬間移動に似たことが出来るようになる可能性はあると信じています。

私は乗り物酔いしやすいので、とにかくどこでもドアが欲しい。瞬間移動したい、楽したい。

* * * * * * * * *

そんなこんなで分かりやすい前置きをしたところで、今週は世界を代表するタイムトラベルSF映画をご紹介します。

私が所属しているグループ、GANG PARADEの楽曲を制作して頂いている松隈ケンタさんオススメ映画です!

Vol.8『バック・トゥ・ザ・フューチャー』

 

1985年のカリフォルニア州ヒルバレーに住むロックとペプシコーラが大好きな高校生マーティ・マクフライは、科学者である親友のエメット・ブラウン博士(通称ドク)を手伝って、深夜のショッピングモール「ツインパインズ・モール」の駐車場にて、スポーツタイプの乗用車デロリアンDMC-12を改造してドクが開発したタイムマシンの実験をする。

ドクの愛犬アインシュタインを乗せたデロリアンを1分後の未来にタイムトラベルさせる実験は成功したが、タイムマシンの燃料であるプルトニウムを調達するためにドクが騙したリビアの過激派の襲撃に遭い、ドクは機関銃の凶弾に倒れてしまう。同じく命を狙われたマーティはとっさにタイムマシンに乗ってモールの駐車場内を逃走するが、シフトレバーを動かす際に肘で次元転移装置のスイッチを入れてしまった為、30年前の1955年にタイムスリップしてしまう。

1985年に戻ろうとするマーティだったが、タイムマシンは燃料のプルトニウムを使い果たしてしまった為、タイムスリップすることが出来なくなっていた。そこでマーティは1955年のドクと会い、未来に帰る手助けをしてもらうことにした。最初は疑念の目を向けるドクだったが、マーティが持っていたJVC製ビデオカメラに残っていたタイムトラベル理論を思いついたきっかけなど、当時の自分しか知らないはずの事情をマーティが知っていたことから彼を信じ、数日後にヒルバレー裁判所の時計台に落ちる予定の雷(マーティーがたまたま1985年から持ってきたチラシにこのことが書いてあった)の発生させる電力を利用しタイムマシンを稼動させる算段を立てる。

しかし、もう一つ大きな問題があった。この年はマーティの父、ジョージと、母ロレインが結婚のきっかけを得た年で、ロレインの父がジョージを車ではね、救護のため自宅に運び込まれたジョージにロレインがひと目惚れするというもの、しかしマーティが、はねられそうになったジョージを助けたためにマーティがはねられ、入れ替わってしまった。若き母のロレインは未来の息子、マーティに恋をする。

このままでは父と母が結婚せずマーティが生まれなかったことになってしまい、存在が消滅してしまう。

落雷当日に行われたプロムで、臆病者のジョージが不良のビフ・タネンを退けてロレインとキスをする手助けをしたマーティは、かろうじて自身の消滅を免れ、時計台に落雷する時間ギリギリにデロリアンに乗り込み、ドクの命がけの助力で「1985年のドクが銃撃される直前の時間」への帰還に成功する。

すぐに現場に駆けつけたマーティだったが、あと一歩及ばずドクはまたも過激派の銃撃を受けてしまった。その場に泣き崩れるマーティだったが、彼の目の前でドクはゆっくりと起き上がる。1955年から帰還する直前にマーティが残した手紙で、自分が銃撃される未来を知っていたドクは防弾対策を施していたのだった。ドクとの再会を喜んだ後に自宅に戻ったマーティは自宅が裕福になっていたことに驚く。1955年にマーティの介入によってビフを倒したジョージは臆病な性格を改善し、小説家として大成していたのだった。

そんなマーティの目の前に、再びドクがデロリアンに乗って現れる。未来で重大なトラブルが起こったので、解決のために同行して欲しいというのである。マーティと、その場に居合わせたガールフレンドのジェニファーを乗せ、生ゴミをリサイクルする動力源にして動くように改良されたデロリアンは空を飛んで未来へと向かうのだった。

感動と興奮の嵐でした。

ずっと昔にさらっと観たっきり、すっかり細かいストーリーなども忘れてしまっていました。

改めてしっかり観返すと、こんな映画だったっけ!?と今までちゃんと観てこなかった事をめちゃくちゃ後悔するレベルで面白い。

なにも考えることなく純粋に”映画”という夢のあるものを楽しめます。

誰でも絶対に知っている世界的名作。そんな映画は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に限らず、改めて観返すとフレッシュな感動が得られるんじゃないかと色々な作品を再度じっくり観てみたくなりました。

タイムマシン、デロリアンの登場シーンには思わず興奮してしまいます。私は大阪出身なので、もちろん、ユニバーサルスタジオジャパンでずっと味わってきた高揚感が思い出されます。アトラクションが無くなってしまったのは本当に残念です。

ユニバでもずっと流れていた、この映画のテーマ曲はいつ聴いてもワクワクドキドキが止まりません。

未来から来たマーティは自らバンドの一員としてギターを弾き、後のマーティの親となるジョージとロレインに初めてのキスをさせ、自分の存在が消えてしまうことを阻止します。

そのシーンで演奏した曲がチャック・ベリーの「Johnny B.Goode」です。

 

未来から来たマーティがチャック・ベリーの楽曲に影響を与える事になったこのシーンが特に好きです。

1985年に公開されたタイムトラベル映画という事で、当時と現代を見比べられる面白さもあります。公開当時に観た人達は、きっとまだ見ぬ未来の発明に大きな期待を抱いたはずです。

あの時代に作られたからこそ、これ程の素晴らしい歴史に残る作品になったのかも知れません。

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は時代が変わっても世に残っていく名作であると確信しました。

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来週はGANG PARADEのメンバー、ユイ・ガ・ドクソンのオススメ映画をご紹介します。

また来週!

※「それでも映画は、素晴らしい。」は毎週火曜日更新予定です。

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テラシマユウカ


2014年に結成され、現在9人組として活動中のアイドル・グループGANG PARADEのメンバー。2016年に行われた新生BiSの合宿オーディションに参加し、BiS公式ライバル・グループSiSのメンバーとして活動を始めるが、お披露目ライヴ直後にまさかのグループが活動休止。2016年10月にGANG PARADEへ電撃加入し、多くを語らない性格ながら強い意志と美学を持ってグループになくてはならない存在に。映画好きが高じて、StoryWriterにてテラシマユウカの映画コラム「それでも映画は、素晴らしい。」の連載スタート。

テラシマユウカ Twitter

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