お世話になっております、株式会社SWインターンのヨコザワカイトです。
SWで働き始めてからもう半年が経ちますが、音楽ライターを志す同世代にはほとんど会った事がありません。毎日新しい発見のある音楽好きにはたまらない職業なのですが、縮小傾向にある業界だからでしょうか。そこに夢を見る若者の数は減少しているように感じます。そんな現状だからこそ、音楽業界を盛り上げていける人になる為、さらに熱量を上げて頑張っていきたい次第です。
そんな数少ない同世代で、学生ながら精力的に活動しているのが村上麗奈さん(@r_dorfer_)です。音楽の専門学校に通いながら、主にnote(link)で自身が訪れたライヴのレポートや音楽哲学などを書き記しています。様々なジャンルに造詣のある彼女に、今特に注目しているインストアルバムを3枚選んで紹介してもらいました。
1. SANOVA『ZIPANG』
村上:爽快感のあるピアノの音色がリズム隊に支えられながら縦横無尽に駆け抜けるのが聴きごたえ抜群でお気に入りです。アルバム名のとおり、曲名や音の様々な場所に和がちりばめられているのが面白い。キャッチーなメロディとパワフルな演奏が耳に残るので、インスト音楽に馴染みがない人も聴きやすいのではないでしょうか。
ヨコザワ:ピアニスト堀江沙知による和製ジャズ・ピアノインストプロジェクトSANOVAが2019年9月にリリースした4thアルバム『ZIPANG』。そのアルバム名の通り日本的なモチーフを元に置いて、疾走感あふれるピアノがジャケットのように自由に走り抜けていきます。JAZZというよりかはロックのアプローチに近く、初めて聴くインストとしても最良の1枚です。
2. [.que]『Any』
村上:[.que]の音楽に出会ったのはサブスクなのですが、ジャケット写真に猛烈に惹かれました。ジャケ写も音楽もとても綺麗。BGMとして流すのも気分が浄化されていいですが、何かしながらではなくじっくり聴いてほしい音楽でもあります。楽曲の展開が静かで心地よく、いつまでも聴いていたくなります。
ヨコザワ:世界中の様々な音楽シーンから高い評価を得るカキモトナオによるソロプロジェクト[.que]の10thアルバム『Any』。1曲目「ray」のピアノサウンドからアルバムを通して展開していく楽曲達。時にはエレクトロロックに、時にはアンビエントに。豊かな表現力が確かな物語性を形作り、日々の生活に彩りを与えてくれる、そんな1枚です。
3. maras k『Beat Piano Music3』
村上:EDMには出せない細かい抑揚とピアノでは表現しきれないダイナミズムがお互い補填されているのが新しいです。音楽ゲームのようなサウンドから懐かし気のある大人っぽい音楽まで色とりどりなアルバム。聴いていて楽しいです。生のピアノがあることで聴きやすいので、EDM入門の一枚にしてもいいかもしれません。
ヨコザワ:ピアニストまらしぃとアーケードゲーム 「BEMANI」シリーズのトラックメーカーとして知られるkors kが結成したユニットmaras kが第3章としてリリースしたアルバム『Beat Piano Music3』。EDM調のパワーあふれるダンストラックに、まらしぃのピアノが相性よく融合しています。高橋洋子をフィーチャリングした楽曲や、80年代ユーロビート大ヒット曲Rick Astley「Together Forever」のカバーが収録されていたりと聞き応えのある1枚です。
いかがでしたでしょうか。ピアノを中心にしたインストと一口に言ってもこんなに幅の広い世界があるとは知らなかったので、これを機に色々とdigっていきたいです。村上さんの活動も是非チェックしてみてください!
村上麗奈:@r_dorfer_
※「【連載】digる男。」は毎週月曜日更新予定です。
1997年生まれ、千葉県出身。大学では社会学を専攻している。株式会社SWで学生インターンをしながら就職活動中、そして迷走中。ガガガSPが大好き。