2019年5月に活動休止したアイドルグループ、NEO JAPONISMの活動再開が、10月25日に公式Twitterにより発表された。「NEO SOUND, NEO CULTURE」を掲げ、誰が聴いても観ても踊っても楽しめるパフォーマンスを目指し、キャッチーなサウンドと真似しやすい振り付けで人気を博したNEO JAPONISM。”闘う”をコンセプトにメンバーを一新し再始動、12月14日からは〈新生NEO JAPONISMお披露目東阪ツアー”NEO RESTART”〉が始まる。お披露目を目前にメンバーの個別インタビューを掲載。第2回は、辰巳さやかに話を聞いた。
取材&文:エビナコウヘイ
写真:塚本弦太
過去に築き上げてもらったものを受け継いで、より良いものを見せたい
──なぜ今回、新生NEO JAPONISM(以下、ネオジャポ)のオーディションに申し込もうと思ったのでしょう?
辰巳さやか(以下、さやか):以前は他事務所のグループで10年間、練習生として活動していたんですけど、あまり自分の望むような活動ができなかったんです。先ずスタート地点に立たないと、何か始めることもできないなと思って。10年経った節目に、自分で考えたときに、ここまでやったなら新しい場所で1回自分を試してみたいという固い決心ができたんです。そこでネオジャポのオーディションを知って、純粋に楽曲がすごく好きだったので、挑戦してみようと思って受けました。
──前体制のネオジャポはあまり良くない終わり方をしてしまったので、マイナスなイメージがついてきてしまうのではという心配はなかったのですか?
さやか:一切気にしないわけでもないです。でも、やっぱりエンタメを提供する上で、パフォーマンスが先ず大事だなとすごく思っていて。楽曲に沿った、いや楽曲以上のパフォーマンスができれば、こっちの勝ちだと思うんですよ。なので、マイナスイメージのしがらみがあるから止めておこうかなっていうのは、あまり考えていませんでした。むしろ、前体制の5人が築き上げてきてくれたものがあるからこそ、今の私たち5人がこうやって振り入れしたり、曲を歌ったりできると思っていて。マイナスなイメージよりは、過去に築き上げてきていただいたものを受け継いで、より良いものを見せたい。オーディションに受かる前から、そこは考えていました。
──9月に今のメンバーが揃って顔合わせをしたそうですね。お互いの第一印象はいかがでしたか?
さやか:まず、ひなちゃん(滝沢ひなの)は、初めて見たときは背も高いしすらっとしているし、イケてるイメージだったんですけど、話してみると、みんなの雰囲気を楽しくしてくれる。あいちゃん(朝倉あい)は、すごい人見知りで口数の少ない子なのかなって思ったんですけど、今は、あいちゃんとひなちゃんで喋りだすと止まらない感じで。二人とも方言も出たり可愛いです。で、みゆちゃん(福田みゆ)は、最初に「人生を賭けてやろうと思ってる」って言っていたんです。私もそれを聞いて、腹をくくってもう一回グループ活動をできるなって再確認できたんです。みるかちゃんは最年少なんですけど、帰る方向が一緒で。最年少なのに、真面目な話は一番しているかもしれないですね。将来のことだったり、曲がかっこいいよねとか、ダンスはもっとこうだとかっこいいよねとか、そういう細かいことまで話すのはみるかちゃん。皆でいるときも、それぞれの趣味、好きなアニメや音楽の話をしたり、みんな仲良しです。
https://soundcloud.com/neojaponism/sky
──今までインタビューしたメンバーも、みんな元気が良くて個性があって、面白い子達が多いなと思いました。10年間の練習生経験があったさやかさんから見て、実際に一緒に練習してみて、なにかギャップとか感じたりしますか?
さやか:全員アイドル経験があってプロ意識を持った中で、各々が練習していると思うので、全く心配はないです。例えば誰かが全然練習してこないとか、練習をすぐ休むとか、そういう遊び感覚でやっている子が全然いないので、お互い高めていけているのかなと思います。メンバーに限らず、スタッフさんとの連携も密に取れていて、私達の提案や意見も取り入れてくださるのでやり易いし、すごいありがたいなと思っています。
人から愛されるグループになりたいです
──そもそも、どうして芸能の世界に進もうと思ったんでしょうか?
さやか:安室奈美恵さんが今も昔もずっと好きでした。前の事務所のオーディションを受けたキッカケが、小学生の時に読んでいたキッズダンスの雑誌に「安室奈美恵のバックダンサーとして踊れる」って書いてあったことで。合格はしなかったんですけど、タレントを育てるプロジェクトがあるからやってみないかということで、始めたのが歌だったんです。そこで初めて、歌って踊ることをやってみて楽しいかもしれないって思ったんです。元々モーニング娘。さんとかMAXさん、SPEEDさん、安室奈美恵さんとか歌って踊れる歌手が好きだったので、私も将来ずっとこれをやっていきたい、と。正直安定している職業ではないし、はたから見れば批判する人も多いとは思うので、節目節目でどうしようか悩んだんですけど、それでも音楽シーンでやっていきたいなっていう気持ちがあったので、今回もネオジャポを受けました。
──いわゆる正統派のダンスボーカル女性グループが好きなんですね。
さやか:そうですね。私は90年代の曲がすごく好きなんですけど、さっき挙げたような歌手になりたいというよりも、その時代時代に合ったものを音楽とか歌で表現したい。ネオジャポは楽曲が本当にかっこいいので、そこにみんなの個性とパフォーマンスを合わせられたら、世の中にウケるものができるんじゃないかなと楽しみにしています。だからアイドルらしく! とかカッコ良く! みたいな縛りはあまりない気がしています。これになりたい! ってよりは、人を感動させるようになりたいです。
──ネオジャポで活動する上で目標とかありますか?
さやか:個人的には、私だけ他のメンバーと違って特典会をしたことがないのでドキドキします。あと、ワンマンライヴもしたことがないので、この活動では是非やりたいなと思いますね。グループで言うと、少しアバウトですが、人から愛されるグループになりたいです。どんなグループとかアイドルとかを見ても、愛されないと人気は出ないし、他人の心を動かせないと思うので、音楽やパフォーマンスを通じて人を感動させられて、応援したいと思われるグループになりたいです。バラードじゃなくてもその曲を聴くと頑張れることってあるじゃないですか? 逆に、めちゃめちゃ元気な曲で元気な歌詞なのに、それを聴くと涙が出るくらい心揺さぶられると思う瞬間ってあると思うんですけど、そういうグループになりたいです。ファンの生活の中に、このグループがあってよかった、応援しててよかったグループだなって思われるようにしたいです。
──特にこういう世界だと、人に好かれるってとても大切な要因ですよね。
さやか:今のネオジャポは、ただ応援されるっていうよりも、スタッフさんや関わってくださってる身内からも愛されるグループになりたいんです。加藤さんもよく感謝を忘れちゃいけないよって言ってくださるんですけど、私もよくおばあちゃんから、実るほどに頭を垂れろ、協力してくれる人がいる環境に感謝を忘れちゃいけないよって言われてきたので。自己満で終わらないように、「自分たちは頑張っている、いいもの作っているよね」じゃなくて、信念を持ったまま周りの意見も取り入れて、感謝を忘れずにしたいです。
マイナスな感情に翻弄されずに闘って自分自身に打ち勝つ
──他のメンバーも、別のメンバーのダンスや歌を見聞きして自分ができていないんじゃないか不安になって、もっと頑張らなきゃと話していました。そういう意味で、お互い高め合えてる状況なのかなと思いました。
さやか:もちろん、ボーカル面でもみんな上手くて支えてもらっているし、ダンスも煽りとかも足を引っ張っちゃいけないって思います。そういう不安はありながらも、みんなの意識が高くて心強いです。みるかちゃんは自分たちの音楽を聴くために他の音楽アプリを全部消して、自分たちの曲しか聴けないようにしていて。あと、あいちゃんとも、レッスン動画を何度も観ていたら夜中3時くらいになっちゃってたよとか話したりすると、すごい刺激になりますね。「私も頑張んなきゃ。これならみんなで頑張っていける!」と日々感じられるので、不安はありつつも、頑張っていきたいと思えます。
──お披露目の日が差し迫っていますが、今はどんなお気持ちですか?
さやか:一発目はやっぱりかましていくしかないですね! さっきもお話したように、緊張と不安は多いんですけど、みんな着実に頑張っているので、お客さんたちの応援も得て、本番で上手く実力出せるように全員で高め合っていけたらなという気持ちです。不安とかマイナスな感情に翻弄されずに飼い慣らして闘っていくのも、自分自身に打ち勝つことも目標です。あと、私の特技はアクロバットなので、ネオジャポニズムの1 つの武器としてパフォーマンスに取り入れられたらいいなと思います。
──今回のネオジャポのオーディションは、「闘える」メンバー募集がテーマでしたよね。メンバー皆さんに何と闘うんでしょうか? と聞くと、怖気付いちゃう・ネガティブな自分に勝ちたいって答えていました。そういう意味でも皆の意志・目標が統一されていていいなぁって思います。
さやか:これまでも芸能活動をしてきたんですけど、不安は消せないのが現実だから、パフォーマンスを見ていただいて、ネオジャポニズムの辰巳さやかは私の生き様だと思ってもらいたい。闘うのは本当は「私vs私」だと思ってやっています。頑張るので是非ライヴに来て欲しいです!
■イベント情報
〈新生NEO JAPONISMお披露目東阪ツアー”NEO RESTART”〉
2019年12月14日(土)@大阪府 OSAKA MUSE
時間:OPEN 13:00 / START 13:30
出演者:NEO JAPONISM
2019年12月16日(月)@東京都 TSUTAYA O-EAST
時間:OPEN 17:30 / START 18:00
出演者:NEO JAPONISM / WILL-O’ / SOL / Devil ANTHEM. / ナナランド / 真っ白なキャンバス
=Twitterアカウント=
NEO JAPONISM(@NEOJAPONISMinfo)
滝沢ひなの(@NEOJAPO_hinano)
辰巳さやか(@NEOJAPO_sayaka)
瀬戸みるか(@NEOJAPO_miruka)
朝倉あい(@NEOJAPO_ai)
福田みゆ(@NEOJAPO_miyu)
NEO JAPONISM 公式サイト:https://www.neojaponism.tokyo
前回はこちら
・新生NEO JAPONISM始動!プロデューサー加藤颯が語るネオジャポの理念と目標
・新生NEO JAPONISM福田みゆインタビュー「やりたいと時にやらないと絶対後悔するなと思った」