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StoryWriter

宇宙、東京。世田谷、そして巨乳。

いや、違う。そうじゃない。先日、驚天動地の事実を告げられて以来、私の中のコンピューターは狂い始めている。

初代嬢、小型マッサージ器を使ってチョメチョメしている説。

この事実を知った日から、私の頭の中はももいろになってしまった。これまで私は、嬢との関係においてあくまでもプラトニックを貫き、紳士的なふるまいを心掛けてきた。にも関わらず、突然初代嬢から放たれた、いんらんパフォーマンス宣言。気にならないはずがない。

私は、戸惑っていた。まるでビデオ安売り王に入ってしまった中学1年生のように、迷える子羊となって、震えていた。しかし、秘密を知ってしまった以上、検証せざるを得ない。

もしかして初代嬢は、これまで私が抱いてきた理想像を演じてくれていただけなのだろうか。もう、私が求めるような、夢見る少女じゃいられないのだろうか。女はそれを我慢できないのだろうか。

だとしたら、素直にアイム・ソーリー。

私は、今の初代嬢の気持ちに寄り添い、心のケアを第一に考えようと思う。そう、解き放ってほしい。今こそ、私に何もかも告白してほしい。そう願った私は、嬢に矢継ぎ早に質問を投げかけた。

チョメチョメは、週にどれぐらいの頻度で行っているのだろうか。

「毎日。ていうか暇なときはだいだいしてる」

その際、ぱんつは、履いたままなのですか。

「脱がないと汚れちゃうよね」

なにを、おかずにしていらっしゃるのでしょう。

「過去のプレイと、あとはそのへんのイケメンを想像だね」

イケメンを想像しながら、チョメる、初代嬢。なんて、ベタなんだろうか。そんな嬢は、いやだ。私の愛した初代嬢は、そんなスケールの小さな女性ではない。せめて、富士山を漢に見立ててチョメっているぐらいのビッグスケールであれ。それは、私の願いであり、理想とする初代嬢の姿。嬢よ、大志を抱け。クラーク博士もそう言っている。

「アセちゃんは、おかずにしないよん」

私は、ハッと我に返った。

バカ、バカ、バカ、私のバカ。

こんな秘め事を事細かに女性に訊くなんて。なんとデリカシーのかけらもないことだろうか。ドリーファンクJr.に禿げていることを指摘するような無粋なふるまいに、私は自己嫌悪に陥った。

一方で、嬢が私を性的な目で見ていないことに、深く傷つき、打ちのめされていた。そんな私の落胆に配慮したのだろうか。初代嬢は、言った。

「でも、だいたいみんなやってるから」

そうなのか。それは、本当か。初代嬢に限らず、女性の中ではチョメチョメは常識なのだろうか。

「たぶん全員やってるよ。知らんけど」

私は、初代嬢からその言葉を引き出すと、とりあえず安心して寝ることにした。初代嬢との2年振りのデート(同伴)が、すぐそこまで迫ってきていた。

アセロラ4000『嬢と私』コロナ時代編はほぼ毎週木曜日更新です。
次回更新をお楽しみにお待ちください。

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アセロラ4000(あせろら・ふぉーさうざんと)
月に一度のキャバクラ通いを糧に日々を送る派遣社員。嬢とのLINE、同伴についてTwitterに綴ることを無上の喜びとしている。未婚。
https://twitter.com/ace_ace_4000

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