
取材&文:西澤裕郎
写真:伊藤洸太・小野百恵
LiVSが2026年6月27日(土)、新体制初ライブ<NEW>を東京・shibuya CYCLONEにて開催した。
2月5日の代官山UNIT公演「LiVS 2.5」で発表された新メンバーオーディションを経て、5月27日の定期公演<LiVS LOG #02>内にて、バンビバンビとヒイナマツリの2人の加入が発表。コンニチハクリニック、スズカス・テラ、ミニ・マルコ、ランルウの4人が紡いできた物語に、新たな仲間が加わった6人体制初のステージとなる本公演をレポートする。
新体制初ライブ<NEW>@shibuya CYCLONE

前列左から、ヒイナマツリ、バンビバンビ
オーディションの日も雨、デビューライブの日も雨、ミニ・マルコが加入した日も雨。そして6人体制初ライブのワンマンは台風。LiVSの節目は決まって空が荒れる。それでも、shibuya CYCLONEにはフロアを埋めつくすほどの目撃者(※LiVSファンの総称)たちが詰めかけていた。
<LiVS 2.5>後のインタビューで、マルコは「ライブを6人でやるっていう実感はまだない」、スズカスは「ステージに立たないと実感がないのかな」と語っていた。約4ヶ月の準備期間を経てもなお、4人にとって新体制はこれから始まるものだった。一方、新メンバー2人は加入前のインタビューで、それぞれの想いを口にしていた。バンビは「LiVSとしてステージの上で生きていきたい」、ヒイナマツリは「LiVSとしてステージに立つ日を本当に心待ちにしていた」と。4人にとって”まだ実感のないこと”が、新メンバー2人にとっては”ようやく辿り着く場所”だった。その温度差が、この日のオープニングには表れていた。

12時、暗転。マルコ、ランルウ、コンニチハクリニック、スズカス、続いてバンビ、ヒイナマツリがステージに登場し、大きな歓声に包まれるなか、1曲目は大森靖子提供曲「私アイドルじゃないです」でスタート。新メンバー2人のボーカルが新鮮に響く。だが、6人全体には固さがあった。4人にとっては「新しい体制で歌う」初めての日、新メンバー2人にとっては「LiVSとして歌う」初めての日。その意味合いの違いが、立ち上がりの緊張感として現れていた。

その固さをぶち壊しにかかったのは、新メンバー2人のほうだった。バンビが「渋谷揺らせ!」とアジテートし、「CRUSH」へなだれ込む。「CONNECT」のイントロで目撃者たちのコールが沸き上がり、フロアの熱が一気に上がった。落ちサビ前、会場が静寂に包まれ、バンビがアカペラで歌い上げる。初めて目にする新メンバーのボーカルに息を呑むようにフロアが集中し、再びトラックが鳴り始めた瞬間、目撃者たちはジャンプして手を左右に振った。新しいLiVSを全力で受け入れ、共に鳴らしていく。その意思が、ステージとフロアの両方から立ち上がっていた。続く「not yet, but more」ではタオル回しのようにサビで手を回し、スクワットも飛び出す。「いくぞ!」の掛け声から「Don’t Look Back」へ。序盤の5曲から、新メンバー2人はすべての歌詞と振り付けを完璧に体に入れ、堂々と踊り、歌っていた。

ヒイナマツリ

バンビバンビ
加入発表からこの日まで、わずか1ヶ月。短いとも言える準備期間で、彼女たちがLiVSになるための覚悟と準備を尽くしてきたことが伝わってくる。4人がこの半年で積み重ねてきた密度を、新メンバー2人もまた1ヶ月で吸収してきたのだろう。5曲目を終える頃には、4人の表情から緊張が解け、自然な笑顔がこぼれ始めていた。新メンバー2人の覚悟が4人を解き放っていく。ライブの中で、6人のLiVSが始動した瞬間だった。

「はじめまして、私たちLiVSです」と挨拶し、ヒイナが「最後まで思い切り遊ぼうぜ」と続け、「ZOMBiES→」で会場をさらに沸かせる。マルコが、「ここまでくるのにたくさんのことがありました。その全てを忘れずにこの先も歩いていきたいと思います。私たちあの日よりいまきっと輝いている」と言葉を紡ぎ、アカペラで「あの日、ここから」を歌い始める。続くガレージロック調の「He meets」では、1人1人の歌声が際立ってフロアに届いた。

自己紹介MCでは、それぞれが担当を名乗っていく。既存メンバーたちの担当にも変化があり、「レクイエム担当・ランルウ」「一生懸命担当・スズカス・テラ」「挨拶担当・コンニチハクリニック」「大きくなりたい担当・ミニマルコ」と心機一転。新メンバー2人が、「生まれたて担当・バンビバンビ」、「ひな祭り担当・ヒイナマツリ」と自己紹介すると、大きな歓声と拍手が湧き上がった。
バンビが「ここからが新しいLiVSのはじまりです。燃え尽きるまで盛り上がっていこうぜ」と呼びかけ、ランルウとヒイナマツリが目撃者へ激励と挑発の言葉を飛ばし、「RとC」でヘドバンを誘発。4人時代から続いてきた風景に2人が加わり、目撃者たちが全力で迎え入れる光景がそこにはあった。「Knew it.」「Preserved」「BACKLiGHT」「JUST ONCE」と、4人で積み重ねてきた楽曲が、6人の声で塗り替えられていく。

そして、6人がそれぞれ目撃者へ言葉を紡いでいった。

コンニチハクリニック
コンクリは、LiVSの新しいスタートを目撃してくれた目撃者と新メンバー2人への感謝を述べた上で、「この6人にしかできない、作れない物語を、目撃者と一緒にこれからも作っていきたい」と語った。

スズカス・テラ
スズカスは、新体制を迎えるまでは「変わっちゃう寂しさだったり不安だったりしたのも正直ありました」と明かしつつ、新メンバー2人が毎日動画を投稿し、すべての歌詞を覚え、壁を乗り越えていく姿を見て、その気持ちが「どんな景色を一緒に見れるんだろうっていう気持ちに変化していきました」と続けた。4人を解き放ったのは、新メンバー2人が積み重ねてきた準備と覚悟だった。そのことを、彼女自身の言葉が裏付けていた。

ヒイナマツリ
ヒイナマツリは、ステージに立つ日を心待ちにしていたという嬉しさを伝えたあと、「私は4人がライブを届ける姿を見て、かっこいいなと思って惚れてLiVSを志したんですけど、いつだってそんなライブを、音楽を、届けるLiVSであり続けます」と、自身がLiVSを志した原点に触れた。

バンビバンビ
バンビは「オーディションの時からLiVSとしてステージの上で生きていきたいって言い続けてきたので、今日ここに立てていてほんとに幸せに思います」と語り、客席に「みんなにとっても、私はLiVSの一員となれたでしょうか?」と問いかけると、大きな拍手が返ってくる。「LiVSの音楽をもっともっと広めていきたいし、この人間最高の輪を日本中、世界中にもっともっと広げていきたい」と決意を口にした。

ミニ・マルコ
マルコは、「ヒイナとバンビ、私に変わることの楽しさを教えてくれてありがとう」と感謝を伝え、目撃者の表情の良さに「めっちゃ嬉しい」と笑顔を見せた上で、「今の私は、この瞬間をいつかまた思い出したいなって思ってしまうんだけど、でも、このぐらいの景色じゃ私はまだ全然足りないなって思ってます。だから、この6人で、もっともっと大きなステージで、大きな夢を叶えていきたい」と続けた。

ランルウ
ランルウは、1ヶ月前に6人体制の発表された日からこのライブを想像するたびに「自分ライブ終わった後楽しめるかなとか、変な想像ばっかしてたんですよ」と本音を明かしたあと「でも超楽しいです!」と叫んだ。「バンビに楽しい?って聞いたら、楽しいよ!って言ってて、私それでもっと楽しくなって、これからが楽しみになりました」。

続けて、ランルウは「生まれ育った環境も、ここに来るまでの経緯も全く違う私たち6人が揃いました。この命で、この声で、あなたに届けるために歌います。これから先も一緒に笑い合えますように」と語り、「Still We Move」へ。「Still We Move」は、3月にリリースされたシングルだ。ランルウはこの曲の歌詞を初めて読んだ時のことを「ぽろぽろってなった気がします」と振り返り、コンクリも「歌う度に仲が深まってるなと勝手に思ってます」と、4人にとって特別な意味を持つ曲であることを口にしていた。「4人のための曲」が、いま6人で歌われている。落ちサビでは3人ずつに分かれてユニゾンを重ね、最後は6人で声を合わせる。4人で歌ってきた歌詞に、新メンバー2人の声が重なり、別の重みを獲得する瞬間だった。そのまま「Colorful」でフロアと一体となり、本編は幕を閉じた。
目撃者たちの熱いアンコールに応え、再びステージに登場した6人。初ライブの感想を求められたヒイナマツリは、「ヒイナの名前をいっぱい呼んでくれたりとか、目があったりとか、すごい嬉しい瞬間がたくさんあって、幸せだなって思います」、バンビは「今日以上にもっともっと成長した姿をみんなに見てもらいたいなって思いました」と笑顔で答えた。

マルコが「この先、あなたにも私にも、どうしてだろうって思うことたくさんあると思う。だけど、LiVSの音楽があります。私たちはいつもここに立って歌います。この目に映った景色が私の背中を押してくれたように。この曲があなたの背中を押せますように」と感情を込めて語り、「ONE」へ。「ONE」は、LiVSの最初のオーディションを受けながら、メンバーとして選ばれることのなかった候補生から届いた手紙が元になって作られた曲だ。<どうして報われないんだろう>。新メンバーとして加わったバンビとヒイナマツリもまた、それぞれの場所で”報われない”思いを抱えながらも、ここまで歩いてきた2人だ。彼女たちと共に鳴らされる「ONE」は、4人時代に獲得した重みに、新たな2人の物語を重ねていた。
ラスト曲「始まりの歌」のサビでは、メンバーと目撃者が肩を組み合い横に揺れた。まさに6人体制がはじまったと宣言する楽曲に、ランルウは「いいスタートが切れそうだね」と語った。

そして、9月7日、渋谷CLUB QUATTROで開催される3周年ワンマンライブのタイトルが「NOW」であることが初めて明かされた。「今のLiVSで人間最高を体現する」ことを込めたタイトル。「NEW」から「NOW」へ。新生LiVSの物語が動き出していくことが込められたタイトルをメンバーたちは何度も口にした。
ラストの挨拶で、ランルウはこう語った。「今日のライブはこれでおしまいです。でも私たちに終わりは来ません。今日このライブハウスで、みんなさっきみたいに拳をあげて一緒に歌ってくれたり、隣の人と肩を組んで笑い合ったり、楽しいとか泣いちゃったよって人もいると思うし、感情がごちゃごちゃになったりして、みんな目と目を合わせて私たちとライブをしてくれました。今日のこの思い出を、あなた1人1人の胸に大事にしておいてください。短い人生の中で、ふっと今日を思い出す日が来ると思う。その時に、あなたの人生を彩ることができる。私たちはそう信じています。改めて、私たち6人でNEW LiVSです」。

最後は、メンバー同士、目撃者同士が手を繋ぎ、LiVSのテーマである「人間最高」を全力で叫んだ。バンビとヒイナマツリが初めて自らの口で発した「人間最高」。台風の中、熱気に満ちた地下のライブハウスで、新生LiVSはスタートを切った。

セットリスト
1. 私アイドルじゃないです
2. CRUSH
3. CONNECT
4. not yet, but more
5. Don’t Look Back
6. ZOMBiES→
7. Believe
8. あの日、ここから
9. He meets
10. RとC
11. Knew it.
12. Preserved
13. BACKLiGHT
14. JUST ONCE
15. Still We Move
16. Colorful
Encore
17. ONE
18. 始まりの歌
■ライブ情報

“3rd Anniversary Live – NOW -”
2026年9月7日(月)渋谷CLUB QUATTRO
Open 18:00 / Start 19:00
-Ticket-
VIPチケット ¥100,000
超最高チケット ¥31,500
最高チケット ¥10,000
通常チケット ¥3,000



