「みんなの遊び場」をコンセプトに活動するWACK所属の13人組アイドル・グループGANG PARADE(以下、ギャンパレ)の1人1人のパーソナルに迫る短期集中連載がスタート。毎回1人ずつ、どんなファッションを好み、どんな音楽や漫画やゲームなどに影響を受けてきたのか、ギャンパレでの歌詞や振り付けについてなど、これまでの単独インタビューとは違った切り口からメンバーに迫る。
第7回は、2020年3月に開催された「WACK合宿オーディション2020」にWAggのメンバーとして参加しGANG PARADEに昇格したものの、活動をはじめる直前にグループが分裂しPARADISESのメンバーとしての活動をスタートさせた、キラ・メイ。大人びたところもありつつも、明るく笑顔の可愛らしいキラ・メイのパーソナルな部分に迫った。
取材&文:西澤裕郎
写真:まくらあさみ
あたかも自分で選びましたよみたいな顔して服を買います(笑)
──髪の毛の色、明るくなりましたね。
染めちゃいました。
──どうして染めようと思ったんですか?
13人になって、髪型が近いメンバーも多くなったので、なんとなくイメージを変えようかみたいぐらいで、特に大きな理由はないんです。PARADISESのときは人数も少なくて、個々人も見えるし、黒髪の方がなんとなくイメージに合っているかなと思って黒にしていたんですけど、13人いたらカラフルな頭がいてもいいかなと思って(笑)。
──だいぶ雰囲気が変わりましたね。
結構茶色の方がいいよってメンバーには言われますね。あと、ASPのマチルダー・ツインズかと思った、って言われます(笑)。
──確かに色合いはちょっと似てますね(笑)。StoryWriterでは私服で撮影させてもらっているので、どんなものが好きかも教えていただけますか。
結構シンプル目な服が好きです。柄物とかを着こなせないっていうか、あまりセンスがないんですよね。だから洋服屋さんに行ったらマネキンのコーディネートを見るんですけど、マネキン買いって恥ずかしいじゃないですか……? あの人センスないからマネキン買いしているんだなって思われるのが恥ずかしくて。なのでマネキンの真似をして買います。
──マネキンが着ている服をそのまま買うわけじゃなく?
例えば、あるマネキンのワンピースとかスカートがかわいいなと思ったら、スカートはそれを買うけど、上に着ている服はちょっと違う似ている服をあたかも自分で選びましたよみたいな顔して買います(笑)。
──あははは。メイさんが好きになる服にはどんな傾向がありますか?
清楚系のかわいい系が多いかもしれないです。結構ワンピースを着ることが多いんですけど、1枚着て完成するので、コーディネートを考えなくていいからいっぱい着ちゃって。でも、ここ最近デニムとか買って履くようになって。そっちの方が足が長く見えるからいいよってよく言われます。
──ちなみに今日の服装は、マネキンを参考にしているんですか?
中に着ているブラウスは全然違う服なんですけど、元々お店でマネキンがチェックのワンピースの中にニットを着ていたので色違いのニットを買いました。あたかも「こっちの方がいいと思って選びましたけど」みたいな顔して(笑)。
──意外と気にしいなんですね(笑)。
そうなんですよね。人目を気にしちゃうんで。どうせそんなこと気にしてないのにとは思うんですけど、バレたら馬鹿にされる気がして(笑)。
漫画家の方と対談してみたい
──ギャンパレの活動が忙しいと思うんですけど、どれだけ忙しくてもチェックすることや欠かさずやっている趣味などあれば教えてもらえますか。
漫画がすごく好きで、忙しくても読みます。ここ最近はFCのブログでも毎回漫画を紹介するようにしていて。本当に忙しいときは漫画のサイトを全部チェックできないときもあるんですけど、『別冊マーガレット』っていう月間誌だけは毎月絶対買って読んでます。
──『別冊マーガレット』には特に思い入れのある作品があるんですか?
本当にちっちゃいとき漫画にハマったきっかけが『虹色デイズ』っていう作品で。その漫画家の水野美波先生が今も『別冊マーガレット』で書かれているのと、他にもたくさん好きな漫画があるので欠かさず読んでいます。
──『虹色デイズ』は、どういう作品なんでしょう。
本当に王道青春恋愛漫画って感じなんですけど、主人公が男の子なんですよ。女の子が主人公の少女漫画は多いと思うんですけど、男の子の友達が3人ぐらいいて、大体その4人を軸に話が進んでくんです。4人それぞれに想い人がいたり、その恋が絡み合ったり、小学生中学生ぐらいに買ってたんですけど、めっちゃハマってました。アニメも見てましたね。
──ほかにはどんな漫画を読んでいたか覚えていますか。
お兄ちゃんが『コロコロコミック』や『ジャンプ』を買っていたのと、お姉ちゃんが『ちゃお』を買っていたりして。家族みんな漫画が好きで、その影響で自分で漫画を買い始める前に家族の持っている漫画を読んだり、本に触れる機会が多かったんです。
──せっかくなので、メイさんのオススメ漫画も教えてください。
自分の中で少女漫画といえばこれって作品が『虹色デイズ』なので、読んでみてほしいなって思うのと、今、水野美波先生が『別冊マーガレット』で連載されている「柊先輩とおふたりさま」もおすすめです。親の転勤で転校を繰り返してきた主人公の女の子が、パパの上司の娘さんとの同居を条件に実家に残ることになる話で。女の子だと思ってたら、同じ学校の男の先輩だったって話なんですけど、同居ラブって感じでいいですね。
──それはおもしろそうですね。
あとFCブログにも書いたんですけど、ジャンプで連載中のギャグ漫画の『僕とロボコ』っていうマンガが、ギャグマンガなのですが、パロディネタが豊富で、ジャンプ作品が好きな方にはよりオススメです。ギャグなのになぜかシリアスなバトルシーンもあるし、登場人物ひとりひとりにちゃんとストーリーがあって、読めば読むほどキャラクターみんなのこと好きになっちゃうんですよね。ギャグマンガを普段読まれない方にとっても、テンポが良くてめちゃくちゃ読みやすいと思うのでぜひ読んで欲しいです。
あとは、ジャンプ+で連載してる『正反対な君と僕』っていう漫画もおすすめです。主人公がギャルなんですけど、隣の席のつんとしてる男の子が好きで。ただ斜に構えてる系男子じゃなくて、まっすぐ芯があって他の物に動じないっていうところに、その女の子は惹かれるんです。その漫画を描いている阿賀沢紅茶先生の前の作品『氷の城壁』にも共通しているところで、登場人物の心理描写がすごい細かくてリアルなんです。キャラクターが生きてるのを感じられて、全員間違いなくいい子っていうか。悪い人が出てこないので安心して読めるし、共感もめちゃくちゃできるマンガです。
──この先、漫画のお仕事とかもできるといいですね。
できたら嬉しいですね。漫画家の方と対談とかしてみたいです。普段どんな事を考えていたら、内容を思いつくんだろうって。本当に尊敬していて。
──漫画以外に好きなものはありますか?
ゲームも好きでした。家族が多いのもあって大体誰かが付き合ってくれるのでパーティーゲームとかもやってたし、毎日学校帰りに太鼓の達人をやっていたりもしました(笑)。
表現することへの憧れはずっとあったんだろうなと思います
──小さい頃の夢とかはありましたか?
小学3、4年生のときにパティシエになりたくて。作文にも将来の夢でパティシエになりたいですって書いていたし、本当になりたかったのでパティシエになるための方法もめちゃめちゃ調べて。でも、なんとなく現実が見えてきたというか。男の人の方が多いっていうのを知って、お菓子作りは趣味でもいいかもなと思って。ご飯に関わる仕事がしたかったので、アイドルになる直前までは栄養士を目指してました。
──だいぶ早くから将来のことを考えていたんですね。
多分、ちっちゃいときから食への執着が強くて。食べるのが大好きだったので、パティシエだったり栄養士だったり、好きなことに関わる仕事がしたかったんです。
──パティシエを目指したいと思うきっかけになった、好きなお菓子はあった?
実物のお菓子というより、小学生の時に図書館にあった本を読んだのがきっかけで。タイトルは忘れちゃったんですけどお菓子を作っている女の子の話で、挿絵がいっぱい入っている小説だったんですけど、それを見て私もお菓子を作りたいって思ったんです。
──現実で食べて感動したというより本の世界からお菓子に興味を持ったと。
そうですね。昔から図書館に行っていっぱい本を読んでいたので、そういうのがきっかけでした。
──食へのこだわりが強いと言っていましたが、小学生ぐらいのときって、どちらかというと好き嫌いの多い子が多い気がするんですけど、そこはどうでした?
私、ちっちゃいときから嫌いなものがなくて。納豆とチーズとか本当に何個かだけあったんですけど、小学校の給食は絶対残しちゃ駄目で。嫌いなものが多い子は大変だったと思うんですけど、好きなものがほとんどだったおかげで、めっちゃ食べるのは早いし、お残しとかもほとんど食べるしで(笑)。小学校のときからめちゃめちゃ食べてました。
──特に好きな食べ物は?
給食だと豚肉の餡絡めっていうのがあって。それでご飯をめっちゃ食べるのが好きでした。ふふふ。ご飯ちょっと増やして食べてました。豚肉のから揚げみたいなのにそのタレがかかってて、めちゃめちゃ美味しいんですよ!
──いい表情で語ってくれますね(笑)。家で料理もしていたんですか?
お母さんがキッチンにこだわりの強い人だったので、家で料理は手伝わせてもらえなかったんです。でも、お菓子は私がこれ作りたいなって言ったら、材料とか用意してくれて一緒に作ってくれてました。
──どんなお菓子を作ったんでしょう。
ケーキが好きだったので、チーズケーキを何回か作った気がします。あとお母さんのプリンがめっちゃ好きだったので、かぼちゃプリンとかも作りました。
──お母さんが料理好きなんですね。
お母さんは料理が得意で。こだわりが強いので、キッチンには入ってくるなみたいな。お手伝いしてねって言われる家庭も多いと思うんですけど、私の場合は危ないから近寄ってくるな!って感じでした(笑)。
──好きな音楽はありましたか?
これは黒歴史なんですけど、ちっちゃいときに3DSってゲーム機に「うごくメモ帳」っていうアプリがあったんですよ。イラストとかを動画にして投稿できるんですけど、その動画に自分の歌を足して投稿できる機能があって投稿してました。他の人がいいねをコインで押すことができるんですけど、私の投稿につくコインはせいぜい10でしたね。
──まったく知らない人がコインを押してくれるのはすごいことですよ。
友達を除いたら多分2とか3だと思います。今、思い出しました(笑)。
──自分でも創作活動や表現をすることに興味があった?
今思うと、そういう憧れはずっとあったんだろうなって思います。でも田舎だったので、周りにそういうことしてる人がいなくて。自分もどうせ無理だろうと思っていたところはあって。だから誰かに言うわけでもなかったし、憧れのまま普通に就職して普通に生活していくのかなと思ってたんですけど、突然爆発して。ちっちゃいときは同世代の子がテレビの向こう側で活動してることが少なかったんですけど、自分が大きくなってくるとだんだんと同世代の子がいろんな分野で活動してるのが見えてきて。うらやましいっていう気持ちが爆発して、気づいたらWACKオーディションに応募していました(笑)。
地元にいる友達のことを考えながら書いた「少し大人になって」
──ギャンパレの「少し大人になって」の歌詞はキャ・ノンさん、チャンベイビーさんとの共作ですが、メイさんの歌詞が採用されています。どんなことを思って書いたんでしょう。
今までGANG PARADE全員での共作名義で歌詞のワンフレーズが採用されるとかはあったんですけど。ガッツリ歌詞が採用されたのはこの曲が初めてで、これまでの歌詞は自分の土台にいろんなことを混ぜこぜに書いていて。それだと筋がちょっと曲がっちゃうというか、筋を通すためにどういう歌詞を書こうってだんだんなっていってしまっていたんです。「少し大人になって」は地元にいる友達のことを考えながら書きました。だからありのままの気持ちで最初から最後まで書くことができましたね。
──この曲に関しては、どうして素直な気持ちで書くことができたんでしょう。
イントロを聞いたときに、友達と一緒に帰った帰り道を思い出して。ちょうど作詞期間中、私が誕生日を迎えた頃で。誕生日って節目じゃないですか? 上京してから2年ちょっとぐらい経ってて、私も変わったし友達もいっぱい変わっちゃったところがあるなっていうのを感じていたタイミングでもあったので、それをそのまま書きました。
──ちなみにそのモデルの友達はどんな子?
本当に大事な子で。近所の子で小中学校ずっと一緒で、高校は離れたんですけど、その後も月1、2回は遊ぶし、電話もめちゃくちゃしていて。上京してからも地元に帰るときには連絡しています。同時に、高校に入って新しい友達ができたり輪が広がってくにつれて、それぞれの優先順位が一番じゃなくなっていくというのも感じていて。自分も仕事が一番になってるのを感じてたし、それが変わってく寂しさもありつつ、ずっと繋がってたいなって気持ちもあって。本当に大事な友達ですね。今でも連絡取ってくれる子って本当に片手で数えられるぐらいしかいないので、これからもずっと友達でいたいです。
──メイさんは、ギャンパレで活動するなかで、どんなことをグループとして表現していきたいなと思っていますか。
人数が13人に増えたことでよりパレード感が増したねってお客さんから言ってもらえることも増えていて。ギャンパレとして今まで「遊び場」っていうコンセプトをずっと大切にしてきたので、人数が増えたことで、よりそれが大きくなるような感じにできたらいいなと思っています。あと、13人いると全員にずっとスポットが当たってるわけじゃないので、一瞬のタイミングを逃がさないようにしたい。その一瞬一瞬でちゃんと爪痕を残せるようにしたいなってすごい思います。
GANG PARADE 短期集中連載 一覧
Vol.1 ヤママチミキ編「1人ぐらいは自分のことを必要としてくれる人がいるんだよ、って伝えたい」
Vol.2 ユメノユア編「自分を救ってくれた、支えてくれたのは音楽だった」
Vol.3 キャン・GP・マイカ編「常に憧れられる存在でありたい」
Vol.4 テラシマユウカ編「不安定だからこそ面白い」
Vol.5 ココ・パーティン・ココ編「私の職業はアイドル、って言えてるのが本当に幸せ」
Vol.6 月ノウサギ編「自分を通してキャンパレを好きになってもらえたら嬉しい」
■リリース情報
GANG PARADEメジャー4thシングル『Priority』
2022年11月16日(水)リリース
価格:1,100円(tax in)
品番:WPCL-13427
収録内容:
1. Priority
2. MELT
購入リンク:https://GANGPARADE.lnk.to/4thSG
メジャー4thシングル「Priority」
9月19日(月)各配信サイトにて配信開始
https://gangparade.lnk.to/Priority
■ツアー情報
〈EVERYTHING MUST GO TOUR〉
2022年11月2日(水)@宮城 Rensa
開場/開演 17:30/18:30
お問い合わせ:G/I/P https://www.gip-web.co.jp/t/info
2022年11月10日(木)@東京 Zepp Haneda
開場/開演 17:30/18:30
お問い合わせ:KM MUSIC 045-201-9999
■イベント詳細
〈Even without BiSH, this is WACK〉
2022年11月23日(水祝)@千葉 幕張メッセイベントホール
時間:Open/Start 13:30/14:30
出演:ASP/BiS/ExWHYZ/GANG PARADE/豆柴の大群
[問] KM MUSIC 045-201-9999
料金:【通常チケット】全席指定 7,000円(税込)(入場時にドリンク代別途必要)
WACK 公式WEBサイト:https://www.wack.jp/
オフィシャルサイト:https://www.gangparade.com/