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【GANG PARADE 短期集中連載 Vol.13】アイナスター編「ギャンパレの中で憎めない糞ガキになりたい」

StoryWriter

「みんなの遊び場」をコンセプトに活動するWACK所属の13人組アイドル・グループGANG PARADE(以下、ギャンパレ)の1人1人のパーソナルに迫る短期集中連載がスタート。毎回1人ずつ、どんなファッションを好み、どんな音楽や漫画やゲームなどに影響を受けてきたのか、ギャンパレでの歌詞や振り付けについてなど、これまでの単独インタビューとは違った切り口からメンバーに迫る。

第13回は、2022年3月のWACK合宿オーディションで研修生グループWAggから昇格、5月21日の神奈川・YOKOHAMA BAY HALL公演でお披露目ライヴを行いGANG PARADEで活動をスタートさせた、アイナスター。彼女が好きなファッションの話から、ピンクにこだわる理由、影響を受けてきたカルチャーまで、ざっくばらんに話を訊いた。

取材&文:西澤裕郎
写真:まくらあさみ


大人になったらお嬢様になって豪邸に住めると疑わず生きてきた(笑)

──StoryWriterではいつも私服で撮影をさせてもらっているので、今日の服装のこだわりや、どういうものを身につけていることが多いのか教えてもらえますか?

小さい頃はmezzo piano(メゾピアノ)っていう小学生とか幼稚園生ぐらい向けのキッズブランドが一番好きで。ちょっと高くてお母さんにはちょっと頼みづらかったのと、ちょうどおばあちゃんの家の近くにメゾピアノのお店があったので、遊びにいったときおばあちゃんに買ってもらっていて。そのときからフリフリの服とか女の子っぽい服が好きでした。

──いまはどんな服を着ることが多いですか?

いまは大きい襟の服が好きです。基本的にズボンは履かないのと、たまにロングスカートは履きますけどミニスカートが多いです。

──ネイルはどのようなこだわりがありますか?

ネイルはピンクが多いです。今回、衣装に合わせて初めて黒にしたんですけど、ピンクもちょっと入っていて。インスタとかで調べて、ゴテゴテのアニメのキャラがくっついているネイルを見るのも好きです。基本的にかわいい系で、リボンとかお花みたいなパーツゴテゴテな、あからさまに女の子みたいなものが好きですね。

──ピンクやかわいい服が好きになったきっかけはあったんでしょうか?

この前メンバーに話してめちゃくちゃひかれたんですけど、私、小さいとき、大人になったらお嬢様になって豪邸に住めると疑わず生きてきたんです(笑)。『謎解きはディナーのあとで』ってドラマがめっちゃ好きで。お嬢様が身元を隠して刑事の仕事をしていて、執事が助けてくれるって感じのお話なんですけど、北川景子さんの衣装が毎回ドレスとかなんです。それが超憧れで。北川景子さんの出ているドラマは小学校のとき全部チェックしていました。あと、小さいときからディズニー映画とかプリンセスとかが好きでした。プリキュアの武器とかも全部集めていましたね。

──そのときの好きだったものが、今も自分の中にある?

あると思います。部屋にあるベッドもピンクのベッドカバーで足にフリフリがついていますし、カーテンもレースで、姫系のドレッサーとか置いてあります。

──髪の毛ピンクにしたのも、その延長だったんですか?

髪をピンクにした理由はあまり話してこなかったんですけど、ギャンパレに入るにあたって、渡辺(淳之介/WACK代表)さんから「このままだと埋もれるから目立てよ」ってすごく言われていて。WAggのときは研修生だから黒髪を貫いていたんですけど、昇格した先に合わせて髪型を変えるのもありかなと考えていて。セイが金髪にしたので、私も色を変えたいなと思ったとき、ピンクかなと思って。最初はスタッフさんからもメンバーからも「辞めておいた方がいいんじゃない」って言われていたんですけど、渡辺さんに「どうしてもピンクにしたい」ってメールをしたら、やりたいことなら自分でやりたい理由を話してやった方がいいよって言われて。マネージャーさんにもピンクやりたいですってお話して、思い切って染めたんです。

歌詞を書くときにボカロの言葉遊びも参考にする

──ギャンパレでの活動が忙しいと思いますが、その中でも絶対に欠かさずチェックするものとか、好きなものがあれば教えてもらえますか?

欠かさずということならアニメかな。電車の移動とかもそうですし、最近バス移動が多いのでその移動中に見ています。ライブ前のメイク時間とかもアニメを垂れ流しているのが日常みたいな感じだし、家でもパソコンでずっとアニメを垂れ流しています。

──具体的にどういうアニメを見ているんでしょう。

流行っているものでいうと、今だったら『チェンソーマン』とか『ブルーロック』とか。でも好きなのは女の子がかわいい恋愛とか日常系のアニメで、『エロマンガ先生』ってアニメがめちゃくちゃ好きです。あと『五等分の花嫁』の二乃さんって子がいるんですけど、ツンデレの女の子が好きなんですよ。ちょっとエッチでかわいい女の子のアニメ。あからさますぎるだろみたいな、ちょっとラノベっぽいアニメが好きです。

──最近ハマっているアニメはありますか?

今期だと『ぼっち・ざ・ろっく!』っていうアニメですね。ぼっちの女の子がバンドをやる話なんですけど、アニメの中にもギターやバンドの音が入っていて。癒されるし、バンドっていいな、うらやましいなって気持ちになりします。あとは、『夫婦以上、恋人未満。』ってアニメが昭和の少年漫画ぐらいあからさまなエロい構図みたいで、めっちゃいいなと思って観ていますね(笑)。

──音楽はどういったアーティストや曲が好きなんでしょう。

お母さんが音大出身で、ピアノの先生をしていたので、ピアノがずっとある環境で育ったんです。私もピアノをやっていましたし、中学は吹奏楽部に入っていました。あと独学でアコースティックギターもやっていたので、自分で演奏することも好きです。聞く音楽でいうと、バンドはクリープハイプが一番好き。あとボカロとかも聴きます。

──ボカロはどういう人が好きですか。

昔からボカロが大好きだったんですけど、TikTokとかでボカロが流行ってから、最近のボカロがより、時代にあってきているっていうか。ボカロって言葉遊びがめちゃくちゃ面白いことが多くて、歌詞を書くときとかにも参考にするんですけど、最近は普通に流行の曲みたいな気持ちで聴くことが多いですね。もちろん自分の青春のボカロ曲はあるんですけど、それ以外にも流行っている曲が流れてきたりするので、わりといろいろな音楽をチェックするかも知れないです。

──視野広くいろいろチェックしているんですね。

TikTokを見ていることが大きいかもしれないです。TikTokって、そのときのトピックが流れてくるじゃないですか。自分のおすすめに合わせてだけじゃなく、今話題のこととかも絶対流れてくるから、ニュースを見る気持ちだったり、若者の間でこういうものがざわざわしているんだなみたいにチェックしています。

人生のうちで思い出すとしたら今この瞬間なんだろうなって

──アニメと音楽以外で、アイナスターさんのルーツ的なものはありますか。

本をめっちゃ読みます。お父さんが読書好きだったので、小さいときから誕生日プレゼントが本だったんですよ。幼稚園の誕生日プレゼントが絵本10冊で。毎年誕生日プレゼントは本を買ってもらって、おばあちゃんたちからは図書カードをもらったりしていました。

──本を読む習慣が小さいときからついていたんですね。それにしても毎年誕生日が本というのはすごいですね。

本を読むことが当たり前だったから毎年誕生日プレゼントが本だったのかもしれないです。もちろんアクアビーズとかアイロンビーズとかをもらっていたときもあるけど、パパからは図書カードとか、おじいちゃんからは本をもらうとか、絶対本はありました。

──ちっちゃい頃に読んで印象に残っている本があれば教えてください。

『5分後に意外な結末』って短編集が小中学校ぐらいで流行っていて。学校の休み時間とかで読み切れるぐらいの文量なので、学校の自習時間とか、やることが終わったら読んでいいよって言われたら読んでいました。本好きな友達が学校にいたので、別の巻を買って交換したりしていましたね。

──割と小説だったり物語っぽいものを読むことが多いんですね。

好きなジャンルでいうと「イヤミス」ってジャンルで。読後の感じが悪いみたいな小説のことを言うんです。映画もよく見るんですけど、私は基本的にハッピーエンドをあまり見なくて。映画も小説も、基本的にどうしようもない話とか、人間が何かにはまって何かに陥って人生が狂っていってしまうみたいな、どうしようもない暗い話が好きです。

──どうして、そういうバットエンドみたいなものに惹かれると思いますか?

あまり言いたくないので言って来なかったんですけど……バレているかもしれないんですけど、根がめちゃくちゃネガティブで暗いんですよ。私は喋り方とか生意気だし態度もでかいので、実は根暗ですみたいなことは言いたくないんですけど、多分ひねくれていて根暗だからだと思います。

──実際、夢も悪夢とか観たりします?

悪夢、めっちゃ見ますよ。夢の意味とか結構調べるんですけど、大体当たっています。自分が無意識のうちに思っているんだろうなみたいなケースが多くて。寝落ちすることが多くて、眠りが浅いから夢を観やすいのもあると思います。例えば、ライブが終わった日とかも、疲れたおやすみってあまりできなくて。興奮していたり、その日のことを思い出したり、動画を見たり、お客さんの反応を見たりしているうちに、朝になっているみたいなことが多いです。

──ハッピーエンドの物語とかもたまには読んでもいいんじゃないかなと思いますけどね。

遊び人がいて、ライブをして、どう考えても非日常が日常という毎日を過ごさせていただいていて。ハッピーエンドの映画を観て感動するより、もっとすごい感動が自分の生活の中にあるんです。例えば、ライブと映画って多分同じぐらいの時間じゃないですか? 私にとっては映画1本見るよりもライブ1本の感動の方が大きいから、わざわざハッピーエンドを見なくてもみたいな気持ちはあります。

──アイナスターさんはどんな感覚で日々を過ごしているんでしょう。

私が加入してから半年でツアーを3つ回らせていただいていて。この前ファイナルを迎えたんですけど、なかなかないことだと思うんです。WAggのときはWAggのときで、ちゃんと朝起きて毎日同じ感じで過ごすことが多かったんですけど、ギャンパレになって、練習に行った後インタビューとか、今日だったらリリイベをした後でインタビューとか、早朝に撮影があった後一旦解散して夜練習するとか、さらに非日常感が増していて。この活動している今が人生のピークだろうなって思うことがすごくあります。幸せの形は人それぞれだと思うんですけど、人生のうちで思い出すとしたら今この瞬間なんだろうなって。変な感じがしますよね。今すごく特別な時間を人生の中で過ごしているんだなって気持ちです。

──ギャンパレの活動を通して、実現したいことや達成したいことがあれば教えてもらえますか?

私はWAggからなかなか昇格できなくて、活動休止しちゃったりした時期もあったんですけど、2年半かけてやっと昇格できて、スタートに立てたみたいな気持ちでいるんです。WAggはギャンパレと事務所が同じだったので私のことを知っている遊び人も多分いると思うんですけど、WAggだったアイナスターが入っただけにはなりたくなくて。これまでとは違ったギャンパレに生まれ変わらせると大口叩いて加入したので、今までギャンパレが行ったことないところに行きたいです。それこそギャンパレはZeppだって過去に立った事もあるし、野音も立っているし、すごいステージにたくさん立ってきているけど、それで満足しちゃいけない。もちろんもう一度野音に13人で立ったらワクワクするし、幕張メッセにもワンマンで立ちたい。アイドルをあまり知らない人とか、守備範囲外の人にも届くようなグループにしたいと思っています。

──今回のインタビューでアイナスターさんに興味を持った人に、自分のどんなところを見てほしいですか?

私は、ギャンパレの中で憎めない糞ガキになれたらいいなと思っていて。失敗もたくさんしちゃうし、大事なとこで失敗しちゃうタイプだけど、そこで諦めたり、もういいやってなっちゃったら駄目だと思っているんです。ギャンパレに入って一番びっくりしたことが、こんなに愛をくれる空間があるんだってことで。こんなに人のことを愛おしいと思うことがあるんだというのが衝撃的で。私も遊び人やみなさんに愛を返していけたらと思っています。


GANG PARADE 短期集中連載 一覧

Vol.1 ヤママチミキ編「1人ぐらいは自分のことを必要としてくれる人がいるんだよ、って伝えたい」
Vol.2 ユメノユア編「自分を救ってくれた、支えてくれたのは音楽だった」
Vol.3 キャン・GP・マイカ編「常に憧れられる存在でありたい」
Vol.4 テラシマユウカ編「不安定だからこそ面白い」
Vol.5 ココ・パーティン・ココ編「私の職業はアイドル、って言えてるのが本当に幸せ」
Vol.6 月ノウサギ編「自分を通してキャンパレを好きになってもらえたら嬉しい」
Vol.7 キラ・メイ編「遊び場を大きくしていきたい」
Vol.8 ユイ・ガ・ドクソン編「今までたくさんの人からもらったものへ恩返しをしたい」
Vol.9 ナルハワールド編「積み重ねてきたものを全部良いものにして大きいステージに立つ夢を叶えたい」
Vol.10 チャンベイビー編「三つもグループを経験してるから大切なものがたくさんある」
Vol.11 キャ・ノン編「止まっていたギャンパレの時計を動かして、超えたい」
Vol.12 カ能セイ編「もし怖がってる人がいたら、いつでもウェルカムです!」


■リリース情報

GANG PARADEメジャー4thシングル『Priority』
2022年11月16日(水)リリース
価格:1,100円(tax in)
品番:WPCL-13427
収録内容:
1. Priority
2. MELT

購入リンク:https://GANGPARADE.lnk.to/4thSG

メジャー4thシングル「Priority」
9月19日(月)各配信サイトにて配信開始
https://gangparade.lnk.to/Priority

■イベント詳細

〈Even without BiSH, this is WACK〉
2022年11月23日(水祝)@千葉 幕張メッセイベントホール
時間:Open/Start 13:30/14:30
出演:ASP/BiS/ExWHYZ/GANG PARADE/豆柴の大群
[問] KM MUSIC 045-201-9999

料金:【通常チケット】全席指定 7,000円(税込)(入場時にドリンク代別途必要)

WACK 公式WEBサイト:https://www.wack.jp/

オフィシャルサイト:https://www.gangparade.com/

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