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【連載】テラシマユウカ「それでも映画は、素晴らしい。」Vol.18『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

StoryWriter

こんにちは。私は今、北海道にいます。

東京は最近暖かかったので想像していたより寒く感じたのですが、地元の方が結構薄着で驚きました。

北海道って日本で1番おいしい場所ですよね。北海道という場所にいるだけでいつもより胃袋が大きくなる気がします。今回は3泊出来るので名物をコンプリートする気で来ました。

食べ物に関して好き嫌いが激しい私ですが、北海道の物は美味しすぎるのでほぼ全部食べれます。

美味しいもの自慢したいので飯テロ。

新千歳空港に着いた瞬間に食べた海鮮丼。一口目で北海道に来たという実感が湧きました。とにかくイクラのプチプチ感が別格。

北海道に来たらジンギスカンは外せません。脂身の少ないお肉が好きです。羊の肉はヘルシーだそうです!

そしてシメの夜パフェ。”夜パフェ専門店パフェテリア ミル”という所に閉店寸前に駆け込みました。お茶系のアイスがだいすきなのでジャスミンアイスのものを頼みました。とにかく映え。

スープカレーgaraku。炙り生ラムが入っていて、とっても柔らかくて美味。野菜がゴロゴロでお腹が破裂しそうになりました。

飯テロ失礼致しました。とにかく北海道は最高、半年に1回のペースで来たい。

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ひたすら食べ物の話をしたところで、今回は”食”に関する映画をご紹介します!

いつも取材して頂いたりなどお世話になっているフリーライターの平賀哲雄さんオススメ映画です。

Vol.18『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』

 

ロサンゼルスの一流レストランで総料理長を務めるカールは、大物料理評論家の来店に自らの創作料理で挑もうとするが、堅物なオーナーはそれを良しとせずオーソドックスなメニューを出すよう指示し、カールはやむなく従う。しかし評論家からは冒険をしようとしない姿勢と料理を酷評されてしまう。カールは不慣れなtwitterでダイレクトメッセージのつもりで口汚く反論して炎上したうえ、再度来店した評論家に怒りを爆発させてしまう。レストランの客が事の一部始終を撮影した動画をYouTubeに流され、拡散されたため、カールは店を解雇されたうえ、そのことが原因で他のレストランからも採用を断られてしまう。

失意のカールに同情した元妻イネズの提案で、彼は息子のパーシーを連れて故郷であるマイアミを訪れる。そこでカールは熱々のキューバサンドイッチの美味しさを知り、これをフードトラックで移動販売していくことを思いつく。イネズの元夫マーヴィンから中古のフードトラックをもらい受けたカールは、早速話を聞いて駆けつけた元同僚で旧友のマーティン、息子のパーシーを含めた三人でフードトラックの営業を開始する。

カールの作るキューバサンドイッチはたちまち評判になり、その噂はソーシャル・ネットワーキング・サービスで瞬く間に広まっていった。そしてカールは自らの料理を酷評したあの評論家が待つロサンゼルスに向かうが、その道中で本当に大切なものは何かを知る。

飯テロ注意。深夜に観たら最後、食欲を抑えきれません。

全編軽快な音楽に合わせて進んでいく楽しいストーリー。

人気も腕もあるものの、決められたメニューしか作れないことや評論家に酷評され不満が爆発しクビになったシェフがフードトラックで自分の好きな料理を作り大人気になります。シェフの話だけあって、料理のシーンがとても繊細で映える。思わずお腹が鳴ってしまいそうなそそられる料理ばかりです。深夜に観た私は完全に飯テロにやられてしまいました……。

とにかく出てくる料理全部が美味しそうすぎる。あんなに食欲をそそられるチーズトーストを初めて見ました。フードトラックで出す料理はレストランで働いていた時よりもシンプルなものばかり。ですが、シンプルゆえに自分で作って食べたくなる。

バックで流れている音楽とフードトラックで旅する中で変わりゆく街並み、シェフの作る料理との親和性がとても高く雰囲気までもが朗らかです。

生活に欠かせない食事。食で人々を笑顔に、幸せにさせられるというのは至極当たり前のようで、とても素晴らしい事だと思いました。

そしてこの映画では料理の事ばかりではなく、親子愛や旅の楽しさ、SNSの使い方ひとつで天国にも地獄にもなるという事など沢山のことを教えてくれます。この作品の素晴らしい点は、料理が主役だと思いきや実際は親子の絆がメインディッシュである点です。

息子は父とのコミュニケーションを取る時間を大切に思っており、フードトラックの改装や料理の手伝い、Twitterを駆使して宣伝までしたり大きな役割を果たしています。

今まで父と子の間にあった壁もフードトラックを始めたことによりグッと距離が近くなりました。父が子としっかり向き合うことで、父も成長していく。子も新しい環境に触れる事で短期間の中で大きな成長を遂げます。

夏が終わって息子が作った1秒動画集に父と子の最高の思い出が全て詰まっていて思わず泣かされました。

作品の中で特に大きな波乱が巻き起こったりはしない、比較的穏やかな展開でしたがそこも幸せで良い。

料理を作ることを心から楽しんでいるシェフ。好きなことを仕事にしている、心から楽しんで料理する姿に胸を打たれます。

何か上手くいかなくて落ち込んでいる時にオススメしたい。そんな心温まる多幸感満載、大満足な映画でした!

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来週は私の母のオススメ映画をご紹介します。

それでは、また来週〜。

※「それでも映画は、素晴らしい。」は毎週火曜日更新予定です。

【連載】Vol.1『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY』(推薦者:テラシマユウカ)
【連載】Vol.2『ライフ・アクアティック』(推薦者:渡辺淳之介)
【連載】Vol.3『そこのみにて光輝く』(推薦者:ココ・パーティン・ココ)
【連載】Vol.4『ダンサー・イン・ザ・ダーク』(推薦者:沖悠央/SCRAMBLES )
【連載】Vol.5『ライフ・イズ・ビューティフル』(推薦者:GANG PARADE マネ 辻山)
【連載】Vol.6『ヘアスプレー』(推薦者:花柄ランタン ぷき)
【連載】Vol.7『はじまりへの旅』(推薦者:ランタン 村上真平)
【連載】Vol.8『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(推薦者:松隈ケンタ)
【連載】Vol.9『シカゴ』(推薦者:ユイ・ガ・ドクソン)
【連載】Vol.10『トイ・ストーリー3』(推薦者:T-Palette Records 古木智志)
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【連載】Vol.17『ハイスクール・ミュージカル』(推薦者:アヤ・エイトプリンス)

テラシマユウカ


2014年に結成され、現在9人組として活動中のアイドル・グループGANG PARADEのメンバー。2016年に行われた新生BiSの合宿オーディションに参加し、BiS公式ライバル・グループSiSのメンバーとして活動を始めるが、お披露目ライヴ直後にまさかのグループが活動休止。2016年10月にGANG PARADEへ電撃加入し、多くを語らない性格ながら強い意志と美学を持ってグループになくてはならない存在に。映画好きが高じて、StoryWriterにてテラシマユウカの映画コラム「それでも映画は、素晴らしい。」の連載スタート。

テラシマユウカ Twitter

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