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【連載】WAgg Vol.18 キラ・メイ「私の名前をみんなに知ってほしい」

StoryWriter

BiSHや豆柴の大群などが所属する事務所WACKが次世代のアイドル育成を目指し結成した研修生グループ、WAgg。これまでに、ナルハワールドがGANG PARADEへ昇格、ウルウ・ルがCARRY LOOSEのメンバーとしてデビュー、ハナエモンスターが豆柴の大群のメンバーとしてデビューするなど、即戦力として活躍するメンバーを輩出している。

そんなWAggに、新メンバー2名がサプライズ加入した。2020年2月8日(土)、宮城県・女川町で開催された〈WACK TOUR 2020 “WACK FUCKiN’PARTY”〉のステージに事前告知なしで登場した新メンバーの名前は、キラ・メイとアイナスター。そんな新メンバー2人への初インタビューを敢行。前編となる今回は、キラ・メイのインタビューをお届けする。

インタヴュー&文:西澤裕郎
写真:外林健太


こだわりは強いです

──キラ・メイさんは、〈WACK TOUR 2020 “WACK FUCKiN’PARTY”〉で、WAggへの加入がサプライズ発表されました。お客さんも満員で、WACKの先輩たちが全員揃っている中、どういう気持ちだったんでしょう。

キラ・メイ(以下、メイ):サプライズで発表だったので、お客さんの反応とかが怖くて、ずっとドキドキしていました。先輩方も全員いたことも相まって、どんどん緊張していっていました。

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──お披露目ライヴでは第2期BiSの楽曲「BiSBiS」をパフォーマンスしました。振り返ってみて、手応えはどうでしたか。

メイ:本番まではめちゃくちゃ緊張していたんですけど、いざ出ていってみると本当に一瞬で、すごく楽しかったです! お客さんもすごく盛り上がってくれて。

──ここからは、キラ・メイさんについて、少し遡って訊いていきたいなと思います。小さい頃は、どんな子だったと思いますか。

メイ:幼稚園ぐらいの頃は、本当にずっと外で遊んでいるような子だったんですけど、小学校に入るとすごい引っ込み思案になって。でも、中学に上がる頃には友だちが増えて、結構明るくなったかなと思います。

──小学生で、引っ込み思案になったきっかけとか理由があった?

メイ:小学校に上がるタイミングで同じ幼稚園の子が全然いなくなってしまって。友だちがいないせいで教室に籠もりきりのようになってしまったので、あやとりとか、おりがみとかをひたすら1人でやっていたんです(笑)。

──あやとりって、1人でできるんでしたっけ?

メイ:できます。本を読んで、めっちゃ研究していました(笑)。先生にはすごいねって褒められたんですけど、同じクラスの子はみんな外に遊びに行っているので。

──図工工作の成績はよかったんじゃないですか?

メイ:小学校高学年の時は、絵で賞をもらいました。

──何の絵を描いたかは覚えていますか?

メイ:校庭の電柱を選んで描いたんです。こだわりが強いので、全然納得がいかなくて休み時間もずっと描いていたので、賞をもらえたのかなって。

──自分がこうしたいとか、作りたいってものがあったら、達成するまではこだわるところがあるんですね。絵を描くこと以外でも、粘り強い性格?

メイ:こだわりは強いです。こだわるところはめっちゃこだわるし、こだわらないところは結構雑です(笑)。

──絵以外で、何かこだわりがあるものは思いつきます?

メイ:本当に細かいところなんですけど、ひきだしの中身はこだわっていて。これはここ、これはここみたいな、自分なりの細かいこだわりがすごく多いです。リュックの中身も、学校に行く時とかはまず財布を入れてみたいに順番を決めていて(笑)。

──ちゃんと自分の中のルールがあるんですね。他にはどんなこだわりがある?

メイ:目玉焼きにかけるものも決めていて。そこも絶対に譲りません(笑)。

──ちなみに、何をかけるんですか? しょうゆ? ソース?

メイ:しょうゆと塩コショウをかけます。

──しょっぱくないですか(笑)?

メイ:ちょうどいいバランスがあるんです(笑)!

学校はすごく嫌いでした

──小学校の時は引っ込み思案だったそうですが、中学時代はいかがでしたか?

メイ:中学の途中までは順調にいっていたんですけど、途中からクラスで上手くいかず、結構孤立してしまって。それで教室に行けなくなってしまい、授業の成績もつかなくなっちゃって。進学の時に、先生からも「教室も行かないと進学できないよ」ってすごく言われたんですけど、学校に行きたくなくて。行かなきゃいけないのは分かっているんですけど、行きたくなかった。先生もすごく行けっていう感じだったんですけど、怒られたりもして嫌でした。生活習慣がめちゃくちゃ狂っていたので、お昼ぐらいに起きて、給食より前に学校に行くということが結構多かったです。

──芸能とか歌の世界は、学校に行っていなかった人も多くて。逆に、その時期に読んだ本や作品に影響を受けて、自分の表現に繋がっていることも多いなと思うんです。そういう時期に観たり、聴いたり、やっていたことで印象に残っているものはありますか?

メイ:教室には行けなかったけど学校には登校していて、切り絵の本が別室に置いてあったので、たくさん切り絵をやっていました。本を観ながら何個も作っていました。

──楽しかった時期もあれば、ちょっと引っ込み思案だった時期、教室に行けなかった時期と、学校に対していろいろな感情があると思うんですけど、キラ・メイさんにとって学校ってどんな場所ですか?

メイ:考え方も人によって全然違うのに、1つの答えを正解みたいに押し付けられるのが本当に嫌で。だから、学校はすごく嫌いでした。ただ、いろいろな友だちと会える場所って学校ならではだと思って。本当に仲良い子は放課後とかも遊ぶんですけど、クラスメイトって学校がないとなかなか会うことはないじゃないですか。そういう関わりみたいな場所として、学校はすごく大事な場所だったのかなって思います。

──1つの質問に対しての答えが、すべてちゃんとしていますよね。

メイ:本当ですか?

──考えることも好きなんじゃないですか?

メイ:結構いろいろなことを考えるかもしれない。

──クラスメイトと同じ時間を過ごすことに意味をちゃんと見出しているというのは、なかなか考え付かないことだと思いますよ。

メイ:学校という場所じゃないと、同い年の子と過ごす時間って本当にないと思うんです。小学校の時から仲良かったわけではなくても、中学に上がって仲良くなって、今でも遊んでいる子もいるので、それは学校という場所があったからなんだと思います。

後からやりたいと思ったときに後悔するんじゃないかと思った

──WAggに応募しようと思ったきっかけは?

メイ:最初はアイドルになりたいという気持ちのほうが強くて、そこまでWACKという会社にこだわりはなかったんです。WACKのグループは全部格好いいし、先輩方の歌とかダンスとかもすごかったし、実力派なところが格好よくて、WAggのオーディションを見つけて応募しました。

──逆に、憧れているアイドルはいた?

メイ:ハロープロジェクトのつばきファクトリーというグループが好きでした。もともと、テレビの歌番組とかでアイドルの方が出ているのは観ていたので、漠然とアイドルになってみたいなという気持ちはずっとあったんです。

──アイドルのどんなところが好きだったんでしょう?

メイ:すごくかわいいじゃないですか? その中でも、歌とダンスをしっかりやってって、かわいいと格好いいを両立させてパフォーマンスをしているアイドルがすごく素敵で好きでした。

──最初は観ているだけだったアイドルという存在に対して、自分もなりたいと思ったのは、どうしてだったんでしょう?

メイ:最初は本当にファンの気持ちで、すごいなと思って観ていたんですけど、キラキラの衣装を着て、歌って、踊っているのを観ているうちに、だんだんそっち側に立ちたいと思う意識が強くなっていって。最初は一時的なものかなと思ったし、そのうちそういう気持ちもなくなるだろうと思って無視していたんですけど、やりたいと思った時に何もしなかったら、後から後悔するんじゃないかと思ったんです。

──オーディションに応募する時は勇気が必要だったんじゃないですか?

メイ:めっちゃいりました。

──オーディションを受けて、合格した時はどんな気持ちだった?

メイ:電話が来ていたんですけど、すぐに取れずに着信の履歴が残っていて。地方に住んでいたので、これから何回も審査があると行けないし、その後の面談で落ちたら本当にお金が厳しいだろうなと思っていたので、何回もあるなら断ろうと思って電話を掛け直したら「合格です」という連絡で。全然予想していなかったので、めちゃくちゃ動揺して声が震えました(笑)。

──予想しない内容に驚いたと。

メイ:本当にびっくりしました。

楽しいが伝染して自分も楽しくなれるんです

──WAggは、WACKの研修生的なグループです。まだ加入して1ヶ月も経っていないと思いますが、活動を始めてみていかがですか。

メイ:WAggは先輩方の全部の曲をやる可能性があるので、練習をしたり覚えなきゃいけない曲がすごく多くて。それを全部覚えてステージでもパフォーマンスしているWAggのメンバーが本当にすごいなって思いました。

──WAggのメンバーと会ったときの印象はいかがでしたか。

メイ:写真とかで観るよりも、生で観た方がかわいくて。本物のアイドルって、こんなにかわいいんだなって思いました。

──メンバーにはもう慣れました?

メイ:慣れました。とても仲良くなれて、楽しいです。

──女川のお披露目のすぐ後に、渋谷LUSHで定期公演〈WAggs〉を行い、19曲を披露しました。いきなりのワンマンでしたが、手応えはいかがでしたか?

メイ:曲数が多いので全部覚えきれているのかがすごく不安だったし、本番もいくつかミスはしちゃったんですけど、お客さんがすごく盛り上がってくれて。楽しい気持ちと、暑くてやばいみたいな気持ちが入り混じり、本当にすごく楽しかったです。お客さんの楽しんでいる顔が見えると、楽しいが伝染して自分も楽しくなれるんです。

──〈WACK TOUR 2020 “WACK FUCKiN’PARTY”〉の福岡公演はどうでしたか?

メイ:お披露目ライヴは1番ミスも許されるような温かい空気だったと思うんですけど、2回目以降はそういうミスも許されないので、直前までミスしたらどうしようっていう不安でいっぱいでした。本番前に立ち位置をちょっと変えたりとかもあったので不安だったんですけど、いざ本番になったらやっぱり楽しかったし、気持ちよかったです。

──3月にはWACK合宿オーディションが開催されます。WAggはメンバーの意思で参加するかどうか決めることになっていますが、メイさんはどうするか考えていますか?

メイ:たまたま BiSHの(セントチヒロ・)チッチさんとちょっとお話させていただいたときに、「行った方がいいよ」って言われて。自分でも行った方がいいだろうなって思っいつつ、不安と、行った方がいい気持ちとが今せめぎ合っています。

──合宿オーディションは、どういう部分が不安ですか?

メイ:朝にマラソンがあるじゃないですか? 私は持久走が本当に苦手で。中学の時も走るのが嫌で嫌で、泣きながら走っていたので、それが1番不安ですね。

──身体的なキツさもあると思うんですけど、集団生活をするということや、毎日脱落者がでたり、精神的に追い詰められるみたいなこともあるのかなと思います。そういうことに関してはどう思いますか?

メイ:そこらへんは行ってみて体感してみないと分からないかなと思うので、不安はあるんですけど、やってみてからかなって。

──毎年合宿で脱落してしまった子にも話を訊くんですけど、自分を変えたいっていう人がすごく多い印象があります。メイさんも自分を変えたくて、アイドルの世界に入ったという部分はあると思いますか。

メイ:私は、そういう気持ちは、そんなにないかもしれないです。自分は自分のままでいたい。

──これまでWAggは、ナルハワールドさんがGANG PARADEへ昇格、ウルウ・ルさんがCARRY LOOSE、ハナエモンスターさんが豆柴の大群のメンバーとなって、それぞれ即戦力として活躍しています。この先、どうなっていくかわからない部分は多いと思いますが、メイさんの目標だったり夢があれば教えてもらえますか。

メイ:今はまず、できることを1つずつ増やしていくというのが近い目標ではあるんですけど、初の定期公演の時でもMCで話したように、将来的に私の名前をみんなに知ってほしいなと思っていて。アイドルに興味がないような人でも、キラ・メイって名前を聞いて「知っているよ!」って言ってもらえるぐらい、いろいろなところで活躍できるようになりたいです。


これまでのWAggインタビューをあわせてチェック!
WACKを揺るがす8人の女の子たち──アイドル育成プロジェクト“WAgg”初インタビュー
Vol.1──ナルハワールド「素直さや元気さを出していきたい」
Vol.2──マリン・バ「WAggで1番になりたい」
Vol.3──ウルウ・ル「WAgg8人で、いいねって思われたい」
Vol.4──アンズピア「今の目標は、楽しむこと」
Vol.5──ウタウウタ「一体感を作りながら個性を乗せていけるグループにしていきたい」
Vol.6──愛「もっともっと意識を高く持ちたい」
Vol.7──サアヤイト「8人の個性が伝わるようなグループにしたい」
Vol.8──ハナエモンスター「8人で会場を埋められる存在になりたい」
Vol.9──マリン・バ「人に必要とされる存在にならなければいけない」
Vol.10──ナルハワールド「ギャンパレに新しい何かを与えられる存在になりたい」
Vol.11──ア・アンズピア「WAggのグループとしての結束を固めて突き進んでいきたい」
Vol.12──ハナエモンスター「上に行かないといけないなという気持ちは変わらない」
Vol.13 ──ウルウ・ル「WAggでデビューさせたいと思われるぐらいいいグループにしたい」
Vol.14 ──愛「今のWAggを最強にして、次は新しい最強を作っていきたい」
Vol.15 ──サアヤイト「いろいろな事を吸収して、殻を破った自分を楽しみにしている」
Vol.16──ウタウウタ「もっとWAggを良いものにしたいという気持ちが強くある」
Vol.17 ──ナアユ「自分が思っている以上にWAggが大好きだし、大きくしなきゃ」


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