こんにちは、テラシマユウカです。
度々このコラムでもお話ししてきた、舞台「プレイハウス」がついに9/28の大阪公演を持って全公演終了しました!
私はミュージカル映画は勿論のこと、生でミュージカルを観劇することも好きで劇場に足を運ぶこともあったので自分が演じる側を経験する事が出来たのは、本当に人生の大きな財産になりました。
始まりがあると同時に終わりがいつか来るのは分かっていた事なのにどうしてもその事実に抗いたくなってしまうほどにどの公演も楽しくて貴重な時間でした。
この経験を通して映画やミュージカル、舞台などの見方も変わってくると思うので今まで以上にそういうものに触れていきたいと思います。
Vol.14『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
☆4.0/☆5.0点中
公式HP:http://ningenshikkaku-movie.com/
リック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)はピークを過ぎたTV俳優。映画スターへの道がなかなか拓けず焦る日々が続いていた。そんなリックを支えるクリフ・ブース(ブラッド・ピット)は彼に雇われた付き人でスタントマン、そして親友でもある。目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに精神をすり減らし情緒不安定なリックとは対照的に、いつも自分らしさを失わないクリフ。この二人の関係は、ビジネスでもプライベートでもまさにパーフェクト。しかし、時代は徐々に彼らを必要とはしなくなっていた。そんなある日、リックの隣に時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と新進の女優シャロン・テート(マーゴット・ロビー)夫妻が越してくる。落ちぶれつつある二人とは対照的な輝きを放つ二人。この明暗こそハリウッド。リックは再び俳優としての光明を求め、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演する決意をするが—。
そして、1969年8月9日—それぞれの人生を巻き込み映画史を塗り替える【事件】は起こる。
この作品は、実際に起こったある事件を知っているかどうかで、面白さの度合いが全く変わります。そのある事件とは、「シャロン・テート殺人事件」。
1969年8月9日に起こった実在の事件。
本作でマーゴット・ロビーが演じるシャロン・テート。駆け出し女優であり、ロマン・ポランスキー監督(後に『戦場のピアニスト』でアカデミー賞監督賞を受賞)の妻でもあった彼女は、1969年ハリウッドの自宅で惨殺される。犯行は、狂信的カルト集団の指導者チャールズ・マンソンの信奉者によるものだった。マンソンが狙った人物が彼女の家の前住民であったため、「人違い」殺人という悲劇的な事件として、今もハリウッドに暗い影を落としている。事件当時、彼女は妊娠8か月だった…。
これがテーマの1つとして描かれているので、私はそれを頭に入れずに観てしまったため鑑賞後に頭の中が”?”で埋め尽くされました。色々と調べたのちに理解が追いついたのですが、基本的に前情報として必ず頭に入れておきたいポイントです。
このシャロン・テート事件を知らずに観て、後から細かく調べて納得するという逆の楽しみ方も映画の記憶をじっくりと振り返ることができたので面白みがありました。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は直訳すると「昔々、ハリウッドで…」という意味。
1969年のハリウッドを舞台に、実在の人物とフィクションの人物が入り混じり、当時のカルチャーを盛り込みながら、クェンティン・タランティーノ監督が、作り上げたドラマになっています。
レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの初共演、そしてクエンティン・タランティーノ監督作品という映画ファンとしては最高のタッグ。それだけで胸アツでした。
ディカプの圧倒的な演技力、ブラピのかっこよさ、主演の2人が本当に同じ人類かと疑うほどに素晴らしくてそれだけで観る価値があります。
160分程上映時間があり、前半は取り立てて何かが起こる訳ではないので映画をあまり観ないひとには結構ハードルが高いかもしれませんが、個人的にはそんな平坦な流れも時間の長さを感じることなく雰囲気を存分に楽しめました。ゆるやかな流れに身を任せているとラストシーンの狂気に度肝を抜かれましす。当時のハリウッドの世界観や音楽、服装、セット、小さな小物までこだわりを感じました。
映画好き向けにはなりますが、どのシーンも一瞬たりとも見逃せない作品です。是非劇場で!
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テラシマユウカ
2014年に結成され、現在9人組として活動中のアイドル・グループGANG PARADEのメンバー。2016年に行われた新生BiSの合宿オーディションに参加し、BiS公式ライバル・グループSiSのメンバーとして活動を始めるが、お披露目ライヴ直後にまさかのグループが活動休止。2016年10月にGANG PARADEへ電撃加入し、多くを語らない性格ながら強い意志と美学を持ってグループになくてはならない存在に。映画好きが高じて、StoryWriterにてテラシマユウカの映画コラム「それでも映画は、素晴らしい。」の連載スタート。