StoryWriter

新年、あけましておめでとうございます

ついに2020年代に突入。今年はオリンピックもあり様々な事が起こる”変化”の年になる気がしています。

私が所属するGANG PARADEも今年は大きな変化が訪れるのですが、その変化を明るい未来へ導く為にも個人的に今年は”行動”の年にしたいと思っています。

やはり人間というものは日常的に慢性化したものに違和感を感じず生きてしまうところがあるなと昨年、痛感する事があったので、変わらないものに安心し不感症になるのではなく変わり続ける、成長し続けるために見落としてしまいそうな事にも目を凝らして取りこぼさずに”行動”し、”変化”させていこうと意気込んでいる2020年です。

「今日はさぼって映画をみにいく」という名のコラムを書いている身ですが、日々の面倒なことから逃げたい・さぼりたい、という気持ちを映画で発散しながら皆さんも健やかで楽しい挑戦する心を忘れない1年を過ごしていきましょう。

さて、今年はどんな映画に出会えるのでしょうか。

Vol.29『パラサイト 半地下の家族』

☆4.5/☆5.0点中

公式ページ:http://www.parasite-mv.jp/

 

過去に度々事業に失敗、計画性も仕事もないが楽天的な父キム・ギテク。そんな甲斐性なしの夫に強くあたる母チュンスク。大学受験に落ち続け、若さも能力も持て余している息子ギウ。美大を目指すが上手くいかず、予備校に通うお金もない娘ギジョン…… しがない内職で日々を繋ぐ彼らは、“半地下住宅”で暮らす貧しい4人家族だ。

“半地下”の家は、暮らしにくい。窓を開ければ、路上で散布される消毒剤が入ってくる。電波が悪い。Wi-Fiも弱い。水圧が低いからトイレが家の一番高い位置に鎮座している。家族全員、ただただ“普通の暮らし”がしたい。

「僕の代わりに家庭教師をしないか?」受験経験は豊富だが学歴のないギウは、ある時、エリート大学生の友人から留学中の代打を頼まれる。“受験のプロ”のギウが向かった先は、IT企業の社長パク・ドンイク一家が暮らす高台の大豪邸だった——。

パク一家の心を掴んだギウは、続いて妹のギジョンを家庭教師として紹介する。更に、妹のギジョンはある仕掛けをしていき…… “半地下住宅”で暮らすキム一家と、“ 高台の豪邸”で暮らすパク一家。この相反する2つの家族が交差した先に、想像を遥かに超える衝撃の光景が広がっていく——。

カンヌ国際映画祭では、審査員満場一致でパルムドールに輝いた『パラサイト 半地下の家族』。各国の映画祭を総舐めにし、更に第92回アカデミー賞国際長編映画賞韓国代表にも選出され、アカデミー賞受賞が有力視されている作品です。監督は『殺人の追憶』『ほえる犬は噛まない』『グエムル 漢江の怪物』『オクジャ』などで知られるポン・ジュノ。各国で韓国映画の動員記録を塗り替えるなど、世界で盛り上がりを見せている傑作です。

日本では1月10日公開となりますが2019年12月27日〜2020年1月9日の期間、TOHOシネマズ日比谷・梅田で先行公開されています。

今作は大きな世界的問題でもある貧富の差という格差社会への痛烈な批判を描いた映画であり、貧乏家族が身分を偽って使用人として富裕層の家に入り込み、パラサイト”寄生”していく様子を描いた、終始不穏な空気感に纏われるスリリングさを味わえながらも思いっきり笑えるブラックコメディ映画です。

ネタバレ厳禁の作品であり、予告編を裏切る思いもよらぬストーリーに引き込まれこの映画に出会えた喜びを上手く言葉にできないモヤモヤに”とにかく観て!”としか言えない語彙力ゼロ人間になってしまう程の素晴らしいものでした。

ストーリー展開が想像を超えすぎていて、一体何なのかジャンルに分けることができまけん。ブラックコメディであり、笑えるのですが、あるシーンから空気がガラッと変わり緊張感が張り詰める。もしかしたらこの作品はサスペンスなのか、ホラーなのか、、、裏に潜んでいるテーマに気づいた時にハッとさせられ考えさせられる社会派映画でもありました。

半地下で暮らしている貧乏家族と地上で暮らす富裕家族の上と下の対立構造が分かりやすく描かれており、その対比の見せ方も映像として素晴らしく、そして”パラサイト”というタイトルにも納得。伏線もこれでもかという程細かいところまで張られており、後からしっかりと回収してくるので気を抜いていると取りこぼしてしまいそうになるので要注意。どうやって伏線回収するんだ! と妄想を膨らませる楽しさもあり、もう堪らないくらい最高。

展開が予想外ながらも人物や状況の描写が分かり易いので難しすぎず、笑いとハラハラドキドキのバランスが巧妙でエンターテイメント性の高いポン・ジュノ監督作品の秀逸さに思わず溜息が溢れてしまいました。

韓国映画と言うものに馴染みがない方には手を出しにくいかも知れませんが、文句無しに心の底から最高の傑作だと言える作品です。

新年一発目、最高の映画初めをしたい方は是非とも『パラサイト 半地下の家族』を。

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テラシマユウカ


2014年に結成され、現在10人組として活動中のアイドル・グループGANG PARADEのメンバー。2016年に行われた新生BiSの合宿オーディションに参加し、BiS公式ライバル・グループSiSのメンバーとして活動を始めるが、お披露目ライヴ直後にまさかのグループが活動休止。2016年10月にGANG PARADEへ電撃加入し、多くを語らない性格ながら強い意志と美学を持ってグループになくてはならない存在に。映画好きが高じて、StoryWriterにてテラシマユウカの映画コラム「それでも映画は、素晴らしい。」の連載スタート。

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