7月22日にリリースする1stアルバム『PARADISES』からリード曲「TWINKLE TWINKLE」のMVが公開となりました!
爽やかにはじける青春の一コマの様な、前向きで笑顔になれる夏に欠かせない最高にフレッシュな作品になっているので是非一度観てみて下さい!
そして今週は、公開延期になっていましたがつい先日ようやく公開となった待望の、あの不朽の名作をご紹介します!
Vol.52『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
☆4.1/☆5.0点中
公式ページ:https://www.storyofmylife.jp/
ジョーはマーチ家の個性豊かな四姉妹の次女。情熱家で、自分を曲げられないため周りとぶつかりながら、小説家を目指して執筆に励む日々。控えめで美しい姉メグを慕い、姉には女優の才能があると信じるが、メグが望むのは幸せな結婚だ。また心優しい妹ベスを我が子のように溺愛するも、彼女が立ち向かうのは、病という大きな壁。そしてジョーとケンカの絶えない妹エイミーは、彼女の信じる形で、家族の幸せを追い求めていた。
共に夢を追い、輝かしい少女時代を過ごした4人。そして大人になるにつれ向き合う現実は、時に厳しく、それぞれの物語を生み出していく。小説家になることが全てだったジョーが、幼馴染のローリーのプロポーズを断ることで、孤独の意味を知ったように─。自分らしく生きることを願う4人の選択と決意が描く、4つの物語。
ルイーザ・メイ・オルコットが、自身の家族をモチーフに書き上げた自伝的小説、世界的ベストセラーの『若草物語』。
これまで幾度となく語られ、ドラマやアニメ、ミュージカル、映画化などされてきた不朽の名作の監督を務めるのは「レディ・バード」でおなじみのグレタ・ガーウィグ。
19世紀、女性の立場が低くあった南北戦争時代のボストンに住む性格がバラバラの美人4姉妹。
控えめで優しく美しいしっかり者の長女、メグ(エマ・ワトソン)。この物語の主人公、小説家という夢を持ち、性別によって決められてしまう道の壁を乗り越えようと自分の信念を曲げない情熱家で活発な性格の次女、ジョー(シアーシャ・ローナン)。おとなしく内気で繊細なピアニストの三女、ベス(エリザ・スカンレン)。オシャレにしか興味がないワガママで少し生意気なところがある四女エイミー(フローレンス・ピュー)。そして、4姉妹の隣に住む資産家の一人息子でありダンスパーティーで知り合ったジョーに想いを馳せるローリー(ティモシー・シャラメ)。彼女たちが喧嘩や恋愛、家族の死など様々な困難を乗り越え”自分らしく”成長していくストーリーです。
今作では基本的には大人になった次女ジョーをメインとして描き、彼女の視点から過去を振り返りながら回想していくといった形で描かれています。
少女時代と大人になってからの時代、2つが交差しながら物語が織り成されていき、過去と現在がコロコロと変わっていきますが、場面の切り替えが巧妙で戸惑うことはなく時系列はとても分かりやすくなっています。
加えて髪型や服装により時間の変化が分かりやすく、また、彼女達が纏う衣装は姉妹一人一人の個性に合った、こだわり抜かれたであろうカラーになっており画面を華やかに彩っています。
女性差別が酷かった時代に小説家という困難な道を選んだジョーが自分の信念を曲げず力強く生きる姿や、4姉妹がそれぞれの生き方で歩んでいく姿は、結婚や仕事など現代になっても女性が直面するであろう問題に対して共感できる部分が多くあるのではないでしょうか。
“結婚こそが女性の幸せである”という時代に逆らい、一人で強く生きようとしながらも孤独を感じているジョーと、その一方で姉妹の中では結婚して幸せを掴む者もいたりと、4人それぞれの価値観の中でもがきながらも選択した結末に辿り着き自分らしく生きる様子に心を強く打たれる作品です。
女性の生き方がテーマとなっていますが、生き方について迷うのは男性にも当てはまることであり、幸せとは何か、どう生きていくべきかと考えさせられ、性別問わず自分の決めた道へと優しく背中を押してくれる様な、そんな温もりのある素晴らしい映画となっています。
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