“夏”といえば何を思い浮かべますか?
海、お祭り、フェス、花火、などとワクワクする事が沢山浮かぶと思いますが、
私はもちろん夏といえば、ホラー!
ジリジリと太陽に照らされながら辿り着いた映画館で涼みながら観るホラー映画は格別です。
ということで今回は久しぶりの新作映画、コロナで自粛生活が始まる前に試写会で先行視聴させて頂いたこの夏、絶対に外せないホラー映画をご紹介します!
Vol.51『ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷』
☆4.0/☆5.0点中
公式ページ:https://haunted-movie.jp/
ようこそ、殺人鬼が作ったお化け屋敷へ――
米イリノイ州に住む大学生ハーパーは、ルームメイトに誘われるままパーティに繰り出す。せっかくのハロウィンの夜、お化け屋敷に行ってみよう――6人の大学生たちは町外れの街道沿いに建つ“究極のお化け屋敷”という名のアトラクションへ。同意書にサインし、ルールに従って携帯電話を入り口に預け、ドキドキしながら中へと入っていく。最初のうちは肝試し気分だったが、ひとりが腕を負傷したことで状況は一変。出口は見つからず、そればかりか惨殺死体が転がり始めた。そう、この館はマスクを付けた殺人鬼たちが殺しのためにつくった真のホラーハウスだった――
殺人鬼が潜むお化け屋敷に迷い込んだ男女6人の脱出型アトラクションホラー。
『ホステル』や『グリーン・インフェルノ』、『キャビン・フィーバー』など様々なグロや狂気を描いてきた鬼才イーライ・ロスが製作に携わり、”音を出したら即死”と話題となった衝撃作『クワイエット・プレイス』での脚本家コンビ、スコット・ベックとブライアン・ウッズが監督を務めるというホラー界最恐のタッグが生み出した今作。
名作ホラーやスラッシャー映画へのオマージュを彷彿とさせる夏にぴったりな王道ホラー作品であり、まさに映画館が最恐のお化け屋敷へとなる究極のアトラクションです。
お化け屋敷とはいえ、今作でのメインの恐怖というのはお化けよりも怖い存在である”生身の人間”です。それもカラフルで不気味なマスクを被り狂気にまみれた殺人鬼が襲い来る。表情が見えず感情が分からないものの、一人、また一人、と楽しんでいるかのように殺していく様子がさらに恐怖感を掻き立ててきます。
見た目はチープな手作り感満載の遊園地にありそうなお化け屋敷ですが、部屋ごとに多種多様なギミックが凝られていて、ここから脱出できるかもという微かな希望からいつ牙をむいてくるか分からない仕掛けに挑んでいく緊張感や、どこからともなく響いてくる悲鳴に手に汗握るハラハラドキドキが序盤に敷き詰められています。それに加えて主観視点で描かれるシーンも度々登場し、より一層自分自身がその場に居るような感覚に陥ります。
また主人公である女子大生ハーパーの、子供の頃から母親が父親にDVを受けているのを見て育ち、大人になってからは彼氏からDVを受け暴力に静かに耐えることが普通になってしまっていたトラウマとの対峙という心理描写もあり、このお化け屋敷を経験することで一人の少女が自分の意思を持ち成長するドラマも描かれているという側面もあります。
今作は、お化け屋敷で巻き起こる恐怖と登場人物の背景としては唯一主人公ハーパーの過去があるだけで、殺人鬼達に関して正体や殺人の目的などはほぼ分からず、あえてそのエピソードが無いことで伏線も物語の難しい展開も考えないまっすぐに沸き出てくる清々しい恐怖は、正に「お化け屋敷」そのものを体験できると言っても過言ではありません。
テーマパークへ行けなくても作れる夏の思い出、6/12公開『ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷』是非劇場で。
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