季節はすっかり秋を飛び越え、ハムスターが寒がっているし仕方ないよな〜と思いながらしれっと暖房をつけてしまう寒さになってきました。
寒くなると調理が比較的楽な煮込み料理を食べたくなるので自炊をしようと意気込む機会がなんとなく増えたような気がしています。
仕事からの帰り道、スーパーに寄って食材を買い揃えるまでは気力が残っているのですが、家に着いた瞬間にHPが0になりベッドに倒れ込んでしまうので、なかなか理想通りに事は運ばないものです。
帰ってきてからすぐ電気をつけっぱなしで早朝まで力尽きてしまうことが多々ありますが、自炊、掃除、洗濯のどれかひとつでもクリアできれば良い方だろうと自分を慰めています。
夏よりかは食材を放置しても腐りにくく、洗濯物をまわしたままにしても臭くなりにくいので冬が好きです。
Vol.123『キャンディマン』
☆3.6/☆5.0点中
公式サイト:https://www.universalpictures.jp/micro/candyman
”キャンディマン”
その名を5回唱えると、死ぬ。
ジョーダン・ピールが現代に語り継ぐ、忌まわしき都市伝説。
シカゴに現存した公営住宅「カブリーニ=グリーン」地区界隈では、鏡に向かって5回その名を唱えると、蜂の大群を従えた殺人鬼が現れ、“右手の鋭利なフックで体を切り裂かれる”という怪談めいた都市伝説が語り継がれていた。老朽化した最後のタワーが取り壊されてから10年後の現代、恋人とともに新設された高級コンドミニアムに引っ越してきたヴィジュアルアーティストのアンソニーは、創作活動の一環としてキャンディマンの謎を探求していたところ、公営住宅の元住人だという老人から、その都市伝説の裏に隠された悲惨な物語を聞かされる。アンソニーは恐ろしくも複雑な過去への扉を開いてしまったのだー。
本作はクライヴ・バーカーの小説『禁じられた場所』を原案とする、バーナード・ローズ監督による1992年映画化された『キャンディマン』がベースになっており、かつての恐怖が現代に蘇りました。
完全なリメイクというわけではなく1992年版の続編的立ち位置にあたり、想像以上に1作目との繋がりを深く持ち、現代的な解釈が込められた新たなストーリーとなっています。
この作品の特徴としては、アメリカの人種差別問題・黒人コミュニティについてをテーマとして取り上げている点であり、1992年版ではヘレンという白人女性を主人公として、外部からみた黒人コミュニティやキャンディマンの都市伝説の恐怖について描いた作品であったのに対し、今作では主人公は黒人男性となり、当事者の目線から描かれたという大きな違いがあります。
『ゲット・アウト』『アス』のジョーダン・ピールが製作・脚本を担当していることもあり、彼の十八番のテーマでもある人種差別などの根深い社会問題の要素がより深まった、まさに、ジョーダン・ピールらしい作品となっています。
ただ、今作では人種差別問題への怒りと悲しみが全面に押し出されている為、一つのテーマが強調されており、描写もホラーの様な驚きよりスプラッターがメインで、前作を想像していると少し違う印象を抱くかもしれません。
ですが、今もなお続く根深い差別に悩まされてきた人達の怒りの深さは底知れずの恐怖を持ち、差別問題を行き過ぎというほど詰め込んだ作品に、鑑賞後ずっしり心と頭が重くなる感覚がありました。
1992年版と現代版、対照的な視点で描かれたシリーズを見比べてみるのもまた深みが増して面白いのかもしれません。
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