ディズニーやユニバーサル・スタジオ・ジャパン。
こういったテーマパークは人生で何度訪れても、同じアトラクションを何度乗りまわしても絶えることのないワクワクの感情を与えてくれます。
今は無くなってしまいましたが、幼い頃ユニバのETのアトラクションが大好きすぎて、行くたびに最低3回くらいは乗っていた気がします。
どこで何がでてきて、どんな物が見えて、全て把握していても感動が薄れないことは不思議ですが、大人になっても消えることのない子ども心くすぐられる瞬間を常に求めているのかもしれないなと感じます。
それは映画にも同様に言えることで、私は個人的に風変わりな作品を好む趣向がありますが、やはり金曜ロードショーなどで毎年やっている様な王道の娯楽映画を観てしまうと目を輝かせずにはいられません。
今週はそんな、誰しもが胸高鳴らせた瞬間があるであろうアドベンチャー映画をご紹介します。
Vol.140『アンチャーテッド』
☆3.7/☆5.0点中
https://www.uncharted-movie.jp/
バーテンダーとして働く、ネイサン・ドレイク(通称ネイト)。ボトルを扱うその器用な手さばき、そして類まれなるスリの能力をトレジャーハンターのビクター・サリバン(通称サリー)に見込まれた彼は、一緒に50億ドル相当の財宝を探さないかと持ち掛けられる。サリバンが消息を断った兄について知っていることもあり、行動を共にするネイサン。財宝を狙うサンティアゴ率いる組織との争奪戦の末、二人は手掛かりとなる十字架を手にする。やがて彼らは、500年前に消えた海賊船を発見する。アメリカ、ヨーロッパ、アジア、世界中を駆け巡り、 果たして二人は50億ドルの財宝を手に入れることができるのか?
そしてネイトは兄サムと再会できるのか?トレジャーハンターとしての冒険が始まる。
トレジャーハンターであるネイサン・ドレイクが、伝説の秘宝や古代都市の謎を紐解いていくアクション・アドベンチャーゲーム「アンチャーテッド」シリーズ。2007年の第1弾発売以降、全世界のシリーズ累計売上数は4170万本超え、2009年にはゲーム界のアカデミー賞とも呼ばれる”AIASゲーム・オブ・ザ・イヤー”を受賞し、これまで多くのゲームファンから熱い支持を受けてきた。その世界的人気を誇る名作ゲームが実写映画化。
『スパイダーマン』シリーズのトム・ホランドを主演に迎え、彼の高い身体能力を充分に発揮し見事なアクションを魅せます。
監督は『ヴェノム』『ゾンビランド』など映画ファンの心を熱くしてきた、ルーベン・フライシャー。ヴェノムの監督がスパイダーマンの主演で作品を作るというなんとも面白い構図。
相棒のベテラントレジャーハンター・サリー役には、『トランスフォーマー』『テッド』のマーク・ウォールバーグ。女性トレジャハンター・クロエ役には、ソフィア・アリ。組織を率い、力づくで財宝を手に入れようとするモンカーダをアントニオ・バンデラスが演じています。
陸海空、様々なシチュエーションでのアドベンチャーがてんこ盛りの王道まっしぐら娯楽大作映画。『インディ・ジョーンズ』を観たときに感じた高揚感を彷彿とさせ、お約束の壮大なクライマックスへと導かれていくお宝探しの行方に、これくらいの塩梅を求めていたんだ!と興奮せずにはいられません。
街の地下に眠っていた古代都市に張り巡らされた仕掛けや、吊り上げられた船の上での戦闘にワクワクしない人なんていないはず。
鍵となる2つの十字架の合わせ技やもうひとつの使い道、地図の隠し場所、最後は兄からの絵葉書に隠された見えないメッセージなど謎解きも面白く、一度は憧れたであろうアドベンチャーのロマンが揃い踏みです。
アドベンチャー映画につきもののアクションシーンも見応え抜群で爽快感を感じさせ、パルクールを取り入れたトム・ホランドのアクロバティックなアクションには息を呑む。また、ニューヨークのバーで働くシーンで披露する華麗な手捌きは、スパイダーマンシリーズでは見られないトムホのワイルドな一面を堪能できます。
今作の素晴らしい点に挙げられるのはトム・ホランドのキャスティングももちろんですが、編集も大きな魅力のひとつ。オープニングでいきなり空中で気絶するトムホから始まり、見せ場でもある輸送機からの落下シーンをまず見せてインパクトをガツンと与えたのちに、瞬時に15年前の回想へとはいり兄との別れからサリーとの出会いまでものの数分で描き出し、無駄なく潔いテンポ感を作りまるっと惹き込む。アトラクションに乗ったかの様に観客を楽しませてくれる技術は、ルーベン・フライシャー監督のお見事な手腕です。
古代遺跡の謎解き、世界中を飛びまわる大冒険、隠された秘宝、仲間とライバル、とアドベンチャーの醍醐味がぎっしりとつまった『アンチャーテッド』はゲームプレイヤーでもそうでなくとも誰しもが楽しめる極上のアドベンチャー映画です。
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