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StoryWriter

こんにちは、テラシマユウカです。

2月にはいってホグワーツレガシーがリリースされましたね。あいにく私はPS5を持っていないので、まだプレイ出来ていないです。Switch版が発売される7月を心待ちにしているところです。

Switchを3年前くらいに買ったはいいものの、スプラトゥーンでもなんでもゲームに対して技術力も継続力もあまり持ち合わせていないので、ホグワーツレガシーに関しては映画好きが高じて継続できたらいいな、なんて淡い期待を抱いています。

ちなみに、最近流行りのハリーポッター寮診断みたいなのは1番目にレイブンクロー、2番目にスリザリンの診断結果が出がちです。

Vol.192『バビロン』

☆4.3/☆5.0

https://babylon-movie.jp/

 

1920年代のハリウッドは、すべての夢が叶う場所。サイレント映画の大スター、ジャックは毎晩開かれる映画業界の豪華なパーティの主役だ。会場では大スターを夢見る、新人女優ネリーと、映画製作を夢見る青年マニーが、運命的な出会いを果たし、心を通わせる。恐れ知らずで奔放なネリーは、特別な輝きで周囲を魅了し、スターへの道を駆け上がっていく。マニーもまた、ジャックの助手として映画界での一歩を踏み出す。しかし時は、サイレント映画からトーキーへと移り変わる激動の時代。映画界の革命は、大きな波となり、それぞれの運命を巻き込んでいく。果たして3人の夢が迎える結末は…?

 

『セッション』『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督最新作の舞台は、ゴージャスでクレイジーな1920年代。ハリウッド黄金時代と呼ばれた時期の豪華なファッションに、ド派手なパーティ、規格外の映画撮影に、熱狂渦巻く映画の街で夢を追いかけ叶えようとする若者たちの姿を、熱狂的なジャズミュージックに乗せて描き、観る者の感性を刺激する。

ブラッド・ピット、マーゴット・ロビーといった著名俳優を迎え、激動のハリウッドで夢を叶えようとする男女を演じる。そして物語の1番の主人公である新鋭俳優ディエゴ・カルバや、一際存在感を放つリー・ジュン・リーなど注目の人物が勢揃い。ゴールデン・グローブ賞では作品賞や演技賞をほぼ独占するなど主要5部門にノミネート。本年度の賞レースの主役との呼び声高い、未来に語り継がれる新時代の名作が誕生しました。

1920年代当初、映画には台詞や音声などはなく登場人物の台詞が部分的に文字で表示されるだけでした。俳優も声の演技はなく動きを見せるだけであった”サイレント”映画の時代から、1920年代後半に大転機が訪れ、1927年に公開された『ジャズ・シンガー』を始めとした音のある映画”トーキー”映画の時代へと瞬く間に移行していきました。

そんな”サイレント”から”トーキー”へと移り変わり、映画のシステムやアカデミー賞も誕生したりと映画史には欠かせない出来事が多発した狂乱の時代。そんな時代を背景にした変化に翻弄される業界人を映し出す作品であり、スターになりたい、映画をつくりたい、夢に向かって駆け抜けていく若者の姿を追いかけながら豪華絢爛、酒池肉林、とにかく破茶滅茶なハリウッドの様子で画面を彩ります。

セレブで華やかな世界に住み、羨望の眼差しを向けられるハリウッドスターたちですが、華やかさと同時に一瞬で時代の流れに飲み込まれてしまう儚さもあります。技術の進歩を感じながらも時代の変化に振り回され散っていくスターたちの心情にも寄り添い、目の当たりにさせられるため、やりたい放題の演出ながらもなんとも言い難い複雑なエモーショナルも兼ね備えています。

ホームパーティに象を呼び、セックスやドラッグに満ち溢れ、ジャズがエネルギッシュに鳴り響く中で男女問わず裸体を隠すことなく踊り狂うところからスタート。パーティ会場で女優が男とドラッグをやってるうちに死に、映画撮影の戦闘シーンでエキストラが本当に槍に刺さって死ぬなどあらゆる人間の死がギャグのように多数登場します。それはまるでサイレント映画にある大袈裟なコミカルさのようですが、後半に入ると一転して時代に飲まれてしまったハリウッドスターの自死が重々しく映し出され、エンターテインメントという輝かしい夢の世界が常に死と隣り合わせであるという光と影をじっくりとたっぷり魅せていく、絶望と悲劇の物語となっています。

狂おしいほどに映画への愛と欲望に惑わされながら、過去から未来の映画史と様々な人間の目まぐるしい人生を追体験したかのようなドッとくる疲労感が心なしか清々しく「映画って素晴らしい!」と分かりきったことをもう一度深く再認識させられるのです。

これぞ映画を愛する者たちのための映画、
一生に残る素晴らしい一本でした。

※「今日はさぼって映画をみにいく」は毎週火曜日更新予定です。


「今日はさぼって映画をみにいく」のバックナンバーも合わせてチェック!!

Vol.1 『ハウス・ジャック・ビルト』
Vol.2『ピアッシング』
Vol.3『凪待ち』
Vol.4『Diner ダイナー』
Vol.5 『劇場版 Free!-Road to the world-夢』
Vol.6『トイ・ストーリー4』
Vol.7『チャイルド・プレイ』
Vol.8『アンダー・ユア・ベッド』
Vol.9『存在のない子供たち』
Vol.10『永遠に僕のもの』
Vol.11『ゴーストランドの惨劇』
Vol.12『惡の華』
Vol.13『アス』
Vol.14『人間失格 太宰治と3人の女たち』
Vol.15『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
Vol.16『アナベル 死霊博物館』
Vol.17『JOKER』
Vol.18『クロール-凶暴領域-』
Vol.19『ボーダー 二つの世界』
Vol.20『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』
Vol.21『マチネの終わりに』
Vol.22『グレタ GRETA』
Vol.23『テッド・バンディ』
Vol.24『ドクター・スリープ』
Vol.25『マリッジ・ストーリー』
Vol.26『カツベン!』
Vol.27『ラスト・クリスマス』
Vol.28『屍人荘の殺人』
Vol.29『パラサイト 半地下の家族』
Vol.30『シライサン』
Vol.31『ペット・セメタリー』
Vol.32『ジョジョ・ラビット』
Vol.33『his』
Vol.34『犬鳴村』
Vol.35『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』
Vol.36『ミッドサマー』
Vol.37『架空OL日記』
Vol.38『スキャンダル』
Vol.39『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』
Vol.40『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』
Vol.41『デッド・ドント・ダイ』
Vol.42『青色映画ポスター特集』
Vol.43『MyFrenchFilmFestival フランスショートフィルム特集』
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Vol.47『眠れない夜にみたい映画』
Vol.48『トラウマ映画特集』
Vol.49『ゴシック映画特集』
Vol.50『映画と音楽』
Vol.51『ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷』
Vol.52『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
Vol.53『アングスト/不安』
Vol.54『ANNA/アナ』
Vol.55『グレース・オブ・ゴッド 告発の時』
Vol.56『透明人間』
Vol.57『ダークナイト』
Vol.58『劇場』
Vol.59『海底47m 古代マヤの死の迷宮』
Vol.60『ダンケルク』
Vol.61『ハニーボーイ』
Vol.62『インセプション』
Vol.63『ようこそ映画音響の世界へ』
Vol.64『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』
Vol.65『インターステラー』
Vol.66『TENET テネット』
Vol.67『エノーラ・ホームズの事件簿』
Vol.68『ミッドナイトスワン』
Vol.69『悪魔はいつもそこに』
Vol.70『マティアス&マキシム』
Vol.71『シカゴ7裁判』
Vol.72『レベッカ』
Vol.73『ザ・ハント』
Vol.74『THE CAVE サッカー少年救出までの18日間』
Vol.75『エイブのキッチンストーリー』
Vol.76『オン・ザ・ロック』
Vol.77『ザ・コール』
Vol.78『ザ・プロム』
Vol.79『ワンダーウーマン 1984』
Vol.80『ソング・トゥ・ソング』
Vol.81『Swallow/スワロウ』
Vol.82『ヒッチャー ニューマスター版』
Vol.83『恋する遊園地』
Vol.84『ズーム/見えない参加者』
Vol.85『ダニエル』
Vol.86『マーメイド・イン・パリ』
Vol.87『プラットフォーム』
Vol.88『聖なる犯罪者』
Vol.89『ベイビーティース』
Vol.90『花束みたいな恋をした』
Vol.91『ビバリウム』
Vol.92『ガンズ・アキンボ』
Vol.93『トムとジェリー』
Vol.94『BLUE/ブルー』
Vol.95『パーム・スプリングス』
Vol.96『街の上で』
Vol.97『ザ・スイッチ』
Vol.98『SNS-少女たちの10日間-』
Vol.99『ノマドランド』
Vol.100『ファーザー』
Vol.101『くれなずめ』
Vol.102『クルエラ』
Vol.103『猿楽町で会いましょう』
Vol.104『コンティニュー』
Vol.105『RUN/ラン』
Vol.106『ライトハウス』
Vol.107『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』
Vol.108『1秒先の彼女』
Vol.109『ブラック・ウィドウ』
Vol.110『17歳の瞳に映る世界』
Vol.111『プロミシング・ヤング・ウーマン』
Vol.112『日常対話』
Vol.113『ザ・スーサイド・スクワッド』
Vol.114『フリー・ガイ』
Vol.115『サマーフィルムにのって』
Vol.116『アナザーラウンド』
Vol.117『ドント・ブリーズ2』
Vol.118『うみべの女の子』
Vol.119『レミニセンス』
Vol.120『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』
Vol.121『キャッシュトラック』
Vol.122『DUNE/デューン 砂の惑星』
Vol.123『キャンディマン』
Vol.124『最後の決闘裁判』
Vol.125『ラストナイト・イン・ソーホー』
Vol.126『アンテベラム』
Vol.127『マリグナント 狂暴な悪夢』
Vol.128『スパゲッティコード・ラブ』
Vol.129『リトル・ガール』
Vol.130『ボクたちはみんな大人になれなかった』
Vol.131『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』
Vol.132『キングスマン:ファースト・エージェント』
Vol.133『マトリックス レザレクションズ』
Vol.134『ドント・ルック・アップ』
Vol.135『ハウス・オブ・グッチ』
Vol.136『さがす』
Vol.137『偶然と想像』
Vol.138『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』
Vol.139『ゴーストバスターズ/アフターライフ』
Vol.140『ちょっと思い出しただけ』
Vol.141『アンチャーテッド』
Vol.142『ナイル殺人事件』
Vol.143『THE BATMAN-ザ・バットマン-』
Vol.144 『林檎とポラロイド』
Vol.145『ナイトメア・アリー』
Vol.146『TITANE/チタン』
Vol.147『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』
Vol.148 『ハッチング―孵化―』
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Vol.150『カモン カモン』
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Vol.154『死刑にいたる病』
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Vol.156『トップガン マーヴェリック』
Vol.157『FLEE フリー』
Vol.158『PLAN75』
Vol.159『ブラック・フォン』
Vol.160『ベイビー・ブローカー』
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Vol.165『グレイマン』
Vol.166『女神の継承』
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Vol.168『NOPE/ノープ』
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Vol.172『秘密の森の、その向こう』
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Vol176. 『窓辺にて』
Vol.177『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』
Vol.178『RRR』
Vol.179『ファイブ・デビルズ』
Vol.180『ザ・メニュー』
Vol.181『ザリガニの鳴くところ』
Vol.182『ラーゲリより愛を込めて』
Vol.183『MEN 同じ顔の男たち』
Vol.184『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
Vol.185『ケイコ 目を澄ませて』
Vol.186『ファミリア』
Vol.187『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』
Vol.188『ノースマン 導かれし復讐者』
Vol.189『ピンク・クラウド』
Vol.190『すべてうまくいきますように』
Vol.191『バイオレント・ナイト』

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テラシマユウカ

「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する、テラシマユウカ、ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、ユイ・ガ・ドクソン、月ノウサギ、キラ・メイ、チャンベイビー、キャ・ノン、ナルハワールド、アイナスター、カ能セイの13人からなるアイドルグループ、GANG PARADEのメンバー。5月21日『GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR 』YOKOHAMA BAY HALL公演より新13人体制としての活動がスタートし、11月16日(水)にはメジャー4thシングル「Priority」のリリースが決定している。多くを語らない性格ながら強い意志と美学を持ってグループになくてはならない存在であり、映画好きが高じて、StoryWriterにてテラシマユウカの映画コラム「今日はさぼって映画をみにいく」を現在連載中。

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