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StoryWriter

こんにちは、テラシマユウカです。

AIロボットのホラー映画『M3GAN/ミーガン』が公開中ですが、AIが話題の時代、TikTokで紹介するならせっかくなのでChatGPTに台本を書かせてみようと試みてみました。

最初はミーガンについての情報がなく答えになっていないものばかりでしたが、質問を重ねるごとに洗練されていき台本が完成しました。

「感想を教えて」と投げかけるとAIには感情がないので個人的な感想を言えないと返答が来るのが面白く、言葉をほんのちょっと微調整するだけで全然違った回答が返ってくるのでとっても興味深い今後も重宝するコンテンツになりそうです。

Vol.209『怪物』

☆4.2/☆5.0

https://gaga.ne.jp/kaibutsu-movie/

 

大きな湖のある郊外の町。
息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子供たち。
それは、よくある子供同士のケンカに見えた。
しかし、彼らの食い違う主張は次第に社会やメディアを巻き込み、大事になっていく。
そしてある嵐の朝、子供たちは忽然と姿を消した―。

 

『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いた是枝裕和監督が、「今一番リスペクトしている」と語る『花束みたいな恋をした』や『大豆田とわ子と三人の元夫』の脚本家・坂元裕二と初タッグ。

また音楽は、『ラストエンペラー』や『レヴェナント:蘇えりし者』など海外でも第一線で活躍した坂本龍一が2曲本作のために書き下ろし、映画史上最も心を躍らせ揺さぶる奇跡のコラボレーションが実現しました。

是枝監督は『万引き家族』以来、フランスとの合作『真実』や、韓国製作の『ベイビー・ブローカー』など活動の幅を広げ、本作では5年ぶりの日本での長編映画となり期待が高まります。

出演は、安藤サクラ、永山瑛太、田中裕子ら変幻自在な演技で観る者を圧倒する実力派と、二人の少年を瑞々しく演じる黒川想矢と柊木陽太。その他にも、高畑充希、角田晃広、中村獅童など多彩な豪華キャストが集結。

学校で起きた暴力事件の謎に迫るミステリー映画であり、誰が誰を傷つけたのか、子ども、親、教師、それぞれの食い違う証言に、観客はひたすら翻弄されていきます。誰もが他人を欺く怪物に見えるし、視点が変わるとまともな人間にも見える。

脚本家の坂元が視えていない視点を軸に自身の幼少期の経験から着想を得たという脚本は、複数の視点によって何が起こったのかを観客に理解させきらずに次に進む展開となっており、それぞれの主観で描かれるスタイルを目撃する我々観客は客観的に真実やタイトルの指し示す『怪物』とは一体誰なのか自ずと探すこととなります。

町で起きたビル火災、小学校で起きた体罰と大人たちの対応、そして嵐の朝に湊が失踪するまでの出来事が、母の早織、担任の保利、子の湊の順に、それぞれの3つの視点から描かれる3部構成となっており、それによって視えていない部分が徐々に視え、視点が変わることで同じ事象も全く違った表情をみせるのです。

多視点から視ることによって怪物探しをすればいくらでも思い当たる人物が浮かび上がるのですが、本作ではその部分について原因究明せず核心となる部分は描こうとしていません。

親、教師、子ども、誰もが心の内に怪物を抱え、それは作中だけでなく映画を観る我々も同様、観ながら勝手に怪物探しをしている自分に気づき、心にひっそりと潜む怪物が存在していることを知るのです。

「世界に怪物を映し出すのは自分。」

その言葉にハッとし、一つの事象を多視点から視た時、そこにはそれぞれの真実があり、全文脈に込められた意味をひとつひとつ溢さず掬いたいと願ってしまいます。

※「今日はさぼって映画をみにいく」は毎週火曜日更新予定です。


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「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する、テラシマユウカ、ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、ユイ・ガ・ドクソン、月ノウサギ、キラ・メイ、チャンベイビー、キャ・ノン、ナルハワールド、アイナスター、カ能セイの13人からなるアイドルグループ、GANG PARADEのメンバー。2022年5月21日『GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR 』YOKOHAMA BAY HALL公演より新13人体制としての活動がスタートし、2023年5月10日(水)にはメジャー2ndアルバム「OUR PARADE」をリリース。多くを語らない性格ながら強い意志と美学を持ってグループになくてはならない存在であり、映画好きが高じて、StoryWriterにてテラシマユウカの映画コラム「今日はさぼって映画をみにいく」を現在連載中。

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