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StoryWriter

こんにちは、テラシマユウカです。

11/15に『The Night Park E.P.』と題しましてEP作品のリリースを控え、制作の大詰めに入っているところです。

リリースを引っ提げての秋の全国ツアー〈TRICK OR SMILE TOUR〉をまわらせて頂いている最中なので、次第に全貌が明かされていくかも……?

10月に突入しましたのでまた変わっていくことがありそうですし、ツアーファイナルのZepp Hanedaもまた、2daysあるので違ったものになりそうです。

https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=E7150021

是非、予定合う方は遊びに来てください。お待ちしてます!

Vol.224『コカイン・ベア』

☆3.6/☆5.0

https://cocainebear.jp/

 

1985年、米ジョージア州の田舎町で暮らす少女・ディーディーは母親に内緒で友達のヘンリーと“秘密の滝”を目指し探検に出かける。意気揚々と森の中を散策する二人だったが、突然、背後から不気味な唸り声が聞こえてくる……。
恐る恐る振り返るとそこには巨大なクマの姿が!まさかの出会いに立ち尽くす二人だが、クマの様子がどこかおかしい。
なんと、そのクマは森の中で行方不明になったコカインを食べて狂暴化した<コカイン・ベア>だったのだ!
コカイン・ベアから必死に逃げる子供たち。そこに娘たちを探す母親、森林公園のレンジャー、コカイン回収を目論むギャングと彼らを追う警察までもが森に集まり一大騒動が幕を開ける!果たして彼らは“最狂のクマ”から逃れ森を脱出することができるのか―!?

 

1985年9月11日の朝。麻薬密輸人のアンドリュー・カーター・ソーントン2世がFBIに追われ、セスナ機からコカインが入ったバッグを投げ捨てた。しかし、こともあろうに体重80kgの巨大なクマがその白い粉を食べてしまった……。

なんと信じられないことに、嘘のような本当の実話から着想を得て、爆笑&ハラハラドキドキのパニック映画に大胆アレンジを施したのが、映画『コカイン・ベア』。

プロデュースを務めるは『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』が大旋風を巻き起こしている天才クリエイター・コンビ、フィル・ロード&クリストファー・ミラー。彼らとともに製作を務め、メガホンをとるのは『チャーリーズ・エンジェル』のエリザベス・バンクス。

これは、人間が次々と殺されていくモンスターパニックものの皮を被ったコメディ映画です。殺され方はグロテスクで手足や内臓がもげ血飛沫が飛び散るゴア描写の不謹慎なサービス。ホラー&スリラー&コメディが見事に融合した、120%馬鹿でアホなふざけまくりのネタの数々にもう笑う他ありません。

開始わずか数分で、コカインでキマってしまった人間が頭をぶつけ落下死してしまうシーンを目撃し、この映画の面白さを確信するのです。そして、実話の開始わずか数分の冒頭のみでそれ以降は全てフィクションという思い切った内容もミソ。

コカインベアの大暴れと共に、麻薬王一味、子供たちと母親、コカインが欲しい警察、地元の不良少年たち、間抜けなレンジャー……。そこまで出す必要無いのでは?と驚くほど多い、愛すべきマヌケな登場人物達の織り成す予測不能な展開は、バタバタで最高のテンポ感。全てのキャラクターたちが馬鹿でアホで尖った個性を分かりやすく色分けして輝かせてよりカオスな世界を創り出していきます。

人間サイドとしてはクマにコカインを与えず力を抑えつけたい所ですが、とにかくコカインを狙ってくるので粉をぶちまけて夢中にさせているうちに逃げるしかない矛盾だらけのクマと人間の攻防戦のジレンマも面白い。バラエティに富んだアイデアを至る所に散りばめ退屈な時間を作り出さないギミックがふんだんに使われていました。

最高で最低にぶっ飛んだ、そして、王道スタイルのアニマルパニック映画としても楽しませてくれる良いB級娯楽作品でした。

※「今日はさぼって映画をみにいく」は毎週火曜日更新予定です。


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Vol.2『ピアッシング』
Vol.3『凪待ち』
Vol.4『Diner ダイナー』
Vol.5 『劇場版 Free!-Road to the world-夢』
Vol.6『トイ・ストーリー4』
Vol.7『チャイルド・プレイ』
Vol.8『アンダー・ユア・ベッド』
Vol.9『存在のない子供たち』
Vol.10『永遠に僕のもの』
Vol.11『ゴーストランドの惨劇』
Vol.12『惡の華』
Vol.13『アス』
Vol.14『人間失格 太宰治と3人の女たち』
Vol.15『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
Vol.16『アナベル 死霊博物館』
Vol.17『JOKER』
Vol.18『クロール-凶暴領域-』
Vol.19『ボーダー 二つの世界』
Vol.20『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』
Vol.21『マチネの終わりに』
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Vol.25『マリッジ・ストーリー』
Vol.26『カツベン!』
Vol.27『ラスト・クリスマス』
Vol.28『屍人荘の殺人』
Vol.29『パラサイト 半地下の家族』
Vol.30『シライサン』
Vol.31『ペット・セメタリー』
Vol.32『ジョジョ・ラビット』
Vol.33『his』
Vol.34『犬鳴村』
Vol.35『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』
Vol.36『ミッドサマー』
Vol.37『架空OL日記』
Vol.38『スキャンダル』
Vol.39『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』
Vol.40『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』
Vol.41『デッド・ドント・ダイ』
Vol.42『青色映画ポスター特集』
Vol.43『MyFrenchFilmFestival フランスショートフィルム特集』
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Vol.47『眠れない夜にみたい映画』
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Vol.51『ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷』
Vol.52『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
Vol.53『アングスト/不安』
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Vol.56『透明人間』
Vol.57『ダークナイト』
Vol.58『劇場』
Vol.59『海底47m 古代マヤの死の迷宮』
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Vol.62『インセプション』
Vol.63『ようこそ映画音響の世界へ』
Vol.64『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』
Vol.65『インターステラー』
Vol.66『TENET テネット』
Vol.67『エノーラ・ホームズの事件簿』
Vol.68『ミッドナイトスワン』
Vol.69『悪魔はいつもそこに』
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Vol.71『シカゴ7裁判』
Vol.72『レベッカ』
Vol.73『ザ・ハント』
Vol.74『THE CAVE サッカー少年救出までの18日間』
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Vol.78『ザ・プロム』
Vol.79『ワンダーウーマン 1984』
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Vol.121『キャッシュトラック』
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Vol.123『キャンディマン』
Vol.124『最後の決闘裁判』
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テラシマユウカ

「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する、テラシマユウカ、ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、ユイ・ガ・ドクソン、月ノウサギ、キラ・メイ、チャンベイビー、キャ・ノン、ナルハワールド、アイナスター、カ能セイの13人からなるアイドルグループ、GANG PARADEのメンバー。2022年5月21日『GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR 』YOKOHAMA BAY HALL公演より新13人体制としての活動がスタートし、2023年5月10日(水)にはメジャー2ndアルバム「OUR PARADE」をリリース。多くを語らない性格ながら強い意志と美学を持ってグループになくてはならない存在であり、映画好きが高じて、StoryWriterにてテラシマユウカの映画コラム「今日はさぼって映画をみにいく」を現在連載中。

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