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テラシマユウカの映画コラム Vol.254『オーメン ザ・ファースト』

StoryWriter

こんにちは、テラシマユウカです。

GWはいかがお過ごしでしょうか?
4月も桜の散る早さと同じようにあっというまに過ぎ去り、いよいよ大阪コミコンの時期となりました。

私が一番に好きな俳優であるマッツ・ミケルセンも来日するわけですが、半年に一度のペースで日本に来てくれるので心休まることなく常にソワソワさせられています。

前回の東京コミコンで初対面した時は蚊の鳴くような声でギリギリのセンキューを絞り出しただけの結果に終わってしまったので、次はセンキュー以外を伝えるというハードルの低すぎる目標を秘かに設定しています。

人生で一回でも会えたらすぐにでも成仏できると思っていた人間にまた会えるのは夢のようで、まだその事実を受け止めきれていません。何はともあれ、精一杯楽しんできたいと思います。

Vol.254『オーメン ザ・ファースト』

☆3.7/☆5.0

https://www.20thcenturystudios.jp/movies/omen-1st

 

全世界を恐怖に包み込んだレジェンド・オブ・ホラー『オーメン』、その“はじまり”の物語。
6月6日午前6時──“悪魔の子”ダミアンの誕生が迫る中、それを阻もうとする者が次々と惨たらしい死を遂げていく。 修道女になるためにローマの教会で奉仕するマーガレットは、その不可解な連続死に巻き込まれる。 やがて彼女は、恐怖で人々を支配するため、悪の化身を誕生させる教会の邪悪な陰謀を知ってしまう。 すべてを明らかにしようとするマーガレットの前に、さらなる<戦慄の真実>が待ち受けていた…。

 

悪魔の子・ダミアンに翻弄される人々の恐怖を描き世界的ヒットを記録した1976年公開の名作ホラー『オーメン』の前日譚であり、ダミアン誕生にまつわる秘密を明かしたホラー映画。

テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のネル・タイガー・フリーが主人公のマーガレットを演じ、『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのビル・ナイ、『蜘蛛女のキス』のソニア・ブラガ、『ウィッチ』のラルフ・アイネソンが共演。本作が長編デビュー作となるアルカシャ・スティーブンソン監督がメガホンをとった。

『オーメン』ファンへのファンサービス要素も盛り込んだシーンも多く、初代作やリメイク版のようにガラスによる首切断の残酷シーンからオープニングでオマージュされ、何かが起こるかもしれないと感じさせる予兆から緊張感を高め恐怖を誘う演出などオーメンらしさを象徴し、レジェンド・オブ・ホラーといわれる初代作に繋がるとても綺麗な前日譚となっていました。

ジャンルとしては宗教ホラーであり、教会とシスター、孤児院、悪魔、666、陰謀などこれぞ宗教ホラーというオカルト要素とジャンプスケアが安定感のある形で王道に詰め込まれています。しかし、正統派ホラーかと思いきや社会風刺を交えたような描写もある。一般的にホラー映画に求められる特徴に重点を置いておらず、現代の時事問題をビビッドに映し出し、そこから生まれる内面的な恐怖やこの時代に沿った閉塞感などを主題とし新しい恐怖のあり方を示しています。

グロテスクな表現や人間の内面的な闇が美しいと感じてしまうほど恐ろしく、心臓を圧迫されるような不穏な空気に無音の操り方、扉の開く大人ささやき声、暗闇を巧みに利用した描写と音響に凝られているため映画館で観る意義も十分に詰まった作品でした。

※「今日はさぼって映画をみにいく」は毎週火曜日更新予定です。


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Vol.2『ピアッシング』
Vol.3『凪待ち』
Vol.4『Diner ダイナー』
Vol.5 『劇場版 Free!-Road to the world-夢』
Vol.6『トイ・ストーリー4』
Vol.7『チャイルド・プレイ』
Vol.8『アンダー・ユア・ベッド』
Vol.9『存在のない子供たち』
Vol.10『永遠に僕のもの』
Vol.11『ゴーストランドの惨劇』
Vol.12『惡の華』
Vol.13『アス』
Vol.14『人間失格 太宰治と3人の女たち』
Vol.15『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
Vol.16『アナベル 死霊博物館』
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Vol.18『クロール-凶暴領域-』
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Vol.20『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』
Vol.21『マチネの終わりに』
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Vol.35『屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ』
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Vol.37『架空OL日記』
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Vol.39『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』
Vol.40『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』
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Vol.43『MyFrenchFilmFestival フランスショートフィルム特集』
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Vol.72『レベッカ』
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Vol.74『THE CAVE サッカー少年救出までの18日間』
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Vol.79『ワンダーウーマン 1984』
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テラシマユウカ

「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する、テラシマユウカ、ヤママチミキ、ユメノユア、キャン・GP・マイカ、ココ・パーティン・ココ、ユイ・ガ・ドクソン、月ノウサギ、キラ・メイ、チャンベイビー、キャ・ノン、ナルハワールド、アイナスター、カ能セイの13人からなるアイドルグループ、GANG PARADEのメンバー。2022年5月21日『GANG PARADE THE GREATEST SHOW TOUR 』YOKOHAMA BAY HALL公演より新13人体制としての活動がスタートし、2023年5月10日(水)にはメジャー2ndアルバム「OUR PARADE」をリリース。多くを語らない性格ながら強い意志と美学を持ってグループになくてはならない存在であり、映画好きが高じて、StoryWriterにてテラシマユウカの映画コラム「今日はさぼって映画をみにいく」を現在連載中。

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